更新日: 2024.12.06
近年、オウンドメディアを活用したマーケティング戦略が注目を集めており、その中でもSEO対策は非常に重要な施策となっています。
本記事では、オウンドメディアにおけるSEO対策について詳しく解説していきます。
目次
SEO対策は検索エンジン上で集客をすることができるため、オウンドメディアを活用する企業にとって相性の良い重要な施策です。
本記事では、オウンドメディアにおいて相性の良いSEO対策をご紹介しているので、ぜひご活用してみてください!
オウンドメディアとは、企業や個人が自ら運営するWEBサイトやブログ、SNSアカウントのことを指します。
オウンドメディアは、自社の商品やサービス、ブランドなどに関する情報を自由に発信できることが特徴です。
オウンドメディアは、企業が自ら情報発信を行うことで、ブランドイメージの向上や顧客との関係構築を図るための重要な手段です。
しかし、いくら質の高いコンテンツを作成しても、それが読者に届かなければ意味がありません。
そこで重要となるのが、SEO対策です。
SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略で、GoogleやYahooなどの検索エンジンで自社のWEBサイトを上位に表示させるための施策を指します。
オウンドメディアにSEO対策を施すことで、検索エンジンからの自然流入を増やし、より多くのユーザーにコンテンツを届けることができます。
オウンドメディアにSEO対策を施すことで、具体的にどのようなメリットがあるのかご紹介します。
SEO対策の最大のメリットは、検索エンジンからの自然流入を増やせることです。
自然流入とは、検索エンジンの検索結果からWEBサイトに訪れるユーザーのことを指します。
自然流入は、広告などに頼らない安定的なトラフィック源であり、長期的な集客につながります。
オウンドメディアにSEO対策を施すことで、ブランド認知度(会社名の認知)の向上も期待できます。
検索エンジンの上位に表示されることで、多くのユーザーに自社のブランドを認知してもらう機会が増えます。
さらに、オウンドメディアは自社の情報を直接発信できるため、ブランドイメージをコントロールしやすいというメリットもあります。
SEO対策によって適切なキーワードで上位表示されることで、ユーザーに対して望ましいブランドイメージを構築することができるのです。
オウンドメディアのSEO対策は、潜在顧客の獲得にも効果的です。
自社の商品やサービスに関連するキーワードで検索結果の上位に表示されることで、購買意欲の高いユーザーを呼び込むことができます。
例えば、「〇〇 比較」や「〇〇 選び方」といった、商品やサービスの購入を検討している段階でよく検索されるキーワードでの上位表示は、潜在顧客の獲得に直結します。
オウンドメディアで適切な情報を提供することで、ユーザーの購買行動を後押しすることができるのです。
オウンドメディアのSEO対策は、顧客との長期的な関係構築にも役立ちます。
自社の商品やサービスに関する有益な情報を継続的に提供することで、ユーザーからの信頼を獲得し、リピーターの増加につなげることができます。
また、オウンドメディアは顧客とのコミュニケーションの場としても活用できます。
コメント欄やお問い合わせフォームを設置することで、ユーザーの声を直接聞くことができ、それを商品やサービスの改善に生かすことも可能です。
オウンドメディアの成功には、検索エンジンからの集客を最大化するSEO対策が必要不可欠です。
しかし、ただ記事を投稿するだけでは、期待する成果は得られません。
適切なSEO対策を行い、ユーザーにとって価値ある情報を提供することが大切です。
本項目では、オウンドメディアのパフォーマンスを向上させるために必要な基本的なSEOの考え方とその具体的な手法について解説します。
EEATは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取ったもので、GoogleはEEATの観点からコンテンツの品質を評価しています。
EEATを高めるためのポイントは以下の通りです。
Experience(経験):実体験などの経験に基づいた根拠のある情報を記載すること
Expertise(専門性):専門家による確かな知識やスキルに基づいて情報を発信していること
Authoritativeness(権威性):発信情報における認知度や優位性があること
Trustworthiness(信頼性):信頼できる公式や運営元から引用されていること
関連記事:SEOにおけるE-E-A-T とは?E-A-Tとの違いは?
オウンドメディアのSEO対策において、最も重要なのは質の高いコンテンツを作成することです。
ユーザーにとって価値のある情報を提供し、問題解決に役立つ内容であることが求められます。
コンテンツを作成する際は、以下の点に注意しましょう。
・ユーザーの課題や関心に沿ったテーマを選定
・オリジナリティのある視点や最新の情報を盛り込む
・信頼性のあるデータや具体的な事例を活用
・読みやすい文章構成やレイアウトを意識
・検索意図に合ったキーワードを挿入する
質の高いコンテンツは、ユーザーの滞在時間を増やし、サイトへの再訪率を高める効果も期待できます。
また、ユーザーのエンゲージメントを高め、被リンクの獲得やSNSでのシェアにもつながります。
コンテンツ品質を向上させることは、オウンドメディアのSEO対策の基本となります。
オウンドメディアの検索順位を向上させるためには、内部SEOの最適化が欠かせません。
内部SEOとは、サイト内部の構造を見直し、検索エンジンとユーザー双方にとって使いやすいサイトを作ることです。
この対策を徹底することで、検索エンジンからの評価を高め、ユーザーの満足度も向上させることができます。
本項目では、具体的な内部SEOの施策を詳しく解説します。
オウンドメディアのサイト構造は、ユーザーだけではなく、検索エンジンにとっても分かりやすいものにする必要があります。
そのためには、ディレクトリ構造の階層を調整し、記事のカテゴリ分けを明確にする必要があります。
理想的なディレクトリ構造の一例は以下の通りです。
/ (トップページ)
├─ /category1/(カテゴリー1)
│ └─ /記事1
│ └─ /記事2
└─ /category2/(カテゴリー2)
│ └─ /記事3
│ └─ /記事4
各記事は適切なカテゴリーに配置して、他のページにも遷移しやすいようにしましょう。
メタタグは、各ページの概要を示すHTML要素です。
titleタグやdescriptionタグ、h1タグに対策したいキーワードを適度に記載し、検索エンジンに対策キーワードについてのページとして伝えることで、検索結果画面に上位表示させる可能性を高めることができます。
titleタグ:検索エンジンからの評価対象であり、メタタグの中でも一番重要度の高いタグで、ページのタイトルとして検索結果画面に表示されます。
descriptionタグ:検索エンジンからの評価対象ではないものの、ユーザーが検索したキーワードと同一のものがあった場合に太字で表示されるため、ユーザーからのクリック率を上げるために大切なメタタグの一種です。
ページの概要を表し、検索結果画面のtitleタグの下側に表示されます。
h1タグ:検索エンジンの評価対象であり、ページ内では一番重要なメタタグです。
検索結果画面ではなく、ページ内に表示されます。
hタグはページ内の見出しを表しており、数字が小さくなればなるほど重要度が高いタグになるため、h1がhタグの中では一番重要です。
パンくずリストは、ユーザーが現在どこのページにいるか視覚的に示す役割があります。
そのため、パンくずリストがあるとユーザーはサイト内を効率的に移動できるようになります。
また、検索エンジンはパンくずリストの存在も評価しているため、SEO対策としても効果的です。
内部リンクは、サイト内の各ページをリンクで結ぶことです。
内部リンクを適切に設置することによって、サイト内の回遊性を高め、ページの関連性を検索エンジンに伝えることができます。
以下の点に留意して内部リンクを設定しましょう。
・リンク元とリンク先のコンテンツに関連性がある
・アンカーテキストにキーワードを含める
・ページの上部や本文中にリンクを配置する
canonical タグは、内容が類似したページや内容が重複しているページがある場合に、検索エンジンからの評価対象としたいページの正規のURLを指定するためのものです。
検索エンジンから悪い評価を受けることを防ぐために、サイト内に類似ページや重複ページがある場合は、canocialタグを使って代表となるURLを指定しましょう。
リダイレクトは、URL を変更する際に使用する手法です。
旧URLから流入したユーザーを新しいURLへの遷移先ページへ誘導することができます。
ユーザーを新URLへ恒久的に遷移させたい場合は301リダイレクトで、一時的なリダイレクトの場合は302リダイレクトを使用します。
XML サイトマップは、サイト内の全ページのURLを記載したファイルです。
XML サイトマップを設置することで、Google ボットのクロールを促進し、インデックスの対象になりやすくなります。
Googleはモバイルファーストインデックスを採用しているため、オウンドメディアもモバイルフレンドリーであることが求められます。
モバイルフレンドリーに最適化するためのポイントは以下の通りです。
・viewportの設定でページ幅をデバイス幅に合わせる
・目標を大きくして押し下げやすくする
・文字サイズを読みやすい大きさにする
Googleが提供するモバイルフレンドリーテストを活用して、自社サイトのモバイル対応度をチェックして最適な設定ができているかどうか確認しましょう。
関連記事:SEO内部対策とは?目的から具体的な施策を3つに分けて解説
オウンドメディアのコンテンツ制作の土台となるのが、キーワード調査です。
ターゲットとするユーザーがどのようなワードで検索しているのかを調査・分析し、その必要に合ったコンテンツを作成することが重要です。
キーワード調査ツールにはさまざまなものがありますが、ここではラッコキーワードとahrefsを紹介します。
■ラッコキーワード
ラッコキーワードは、検索エンジンにおける検索候補(サジェスト)から関連キーワードのデータを収集しているツールです。
関連記事:ラッコキーワードとは?登録方法から使い方まで徹底解説
■ahrefs
ahrefsは、SEO対策にとって多彩で有益な機能を提供する有料ツールです。
キーワード調査では、入力したキーワードから派生するキーワードの提案や、そのキーワードでの上位表示サイトの分析が可能です。
上記のツールを使うことで、効果的なキーワードの抽出とコンテンツプランニングができますのでぜひ使用してみてください。
■検索ボリューム
キーワード選定の指標の一つが、検索ボリュームです。
月間あたりどの程度そのキーワードで検索されているのかを示している数値で、この値が大きいほど検索需要が高いことになります。
ただし、検索ボリュームの大きいキーワードは競争率も高くなります。
そのため、オウンドメディアの規模やドメインパワーに合わせて、目指すキーワードの検索ボリュームを設定するのがよいでしょう。
小規模サイト(月間1万PV以下):月間検索数1,000以下
中規模サイト(月間10万PV以下):月間検索数10,000以下
大規模サイト(月間100万PV以上):月間検索数100,000以下
■上位表示傾向
選んだキーワードで実際に検索され、上位に表示されているサイトを分析することは重要です。
上位表示傾向を見ると、ユーザーがどういったコンテンツを求めているのか、検索エンジンからどのようなコンテンツが評価されているのかが分かります。
上位サイトのチェックポイントは以下の通りです。
・コンテンツのテーマや切り口
・内部リンクの設置状況
・外部リンクの有無
上位サイトの傾向をつかみ、自社サイトのコンテンツに反映させましょう。
また、「上位サイト+α」の情報を盛り込むと、検索エンジンからの良い評価に繋がることがあります。
外部SEO対策で重要なことは、良質なサイトからの被リンクを獲得することです。
被リンクとは、自社サイト以外の外部サイトやページに自社サイトのリンクを紹介してもらうことです。
公的機関や信頼できるサイトからの被リンクがあるほど、Googleなどの検索エンジンから高評価され、検索結果画面における自社サイトの順位向上につながります。
被リンク獲得の方法としては、以下のようなものがあります。
・信頼できる外部サイトに依頼する
・業界関係者との関係構築によって被リンクを得る
・コンテンツの質を高め、外部サイトから自然に引用されやすくする
ただし、スパムサイトや違法コンテンツを扱っているサイト、SEO効果のみを目的として相互リンクをたくさん集めているサイトなど、検索エンジンからペナルティを受けるようなサイトからの被リンク獲得は避けるべきです。
SNSを活用することで、コンテンツの拡散力を高めることができます。
投稿を通じてオウンドメディアのサイトやページを広めて、外部リンクの獲得やユーザー流入を増やすことでSEO効果を強化することができます。
サイテーションとは、WEB上で会社名や電話番号、ブランド名が言及されることです。
会社名やブランド名が外部サイトやSNSで言及されることで、検索エンジンからの信頼性が向上します。
関連記事:SEO外部対策とは?重要性や具体的な対策方法、注意点を解説
オウンドメディアの成果を継続的に向上させるためには、SEO対策を継続的に見直し、改善していくことが重要です。
ここでは、SEO対策の効果を出すために必要なポイントを紹介します。
サイトやページ内の古くなったコンテンツを定期的に見直し、最新の情報に更新することで、検索順位の維持・向上が期待できます。
コンテンツの鮮度を保ち、ユーザーのニーズに応え続けることが大切です。
アクセス解析ツールなどを活用して、SEO施策の効果を定量的に評価しましょう。
訪問者数、ページビュー、滞在時間、直帰率などのデータをもとに、改善点を見つけて最適化を図りましょう。
SEO施策だけでなく、広告やサイト制作と組み合わせることで相乗効果を狙うことができます。
オウンドメディア単体での集客だけでなく、総合的なマーケティング戦略を立てることが成功の鍵となります。
オウンドメディアの運営におけるSEO対策は、内部施策と外部施策、コンテンツ施策などの面から取り組むことで効果を最大化できます。
質の高いコンテンツを継続的に提供し、内部SEOでサイトを最適化しつつ、外部チャネルの活用によって認知度を広げることで、検索エンジンからの評価を高めることができます。
また、定期的な分析と改善を行い、常に最適な状態を保つことが重要です。
上記の施策を実行し、オウンドメディアのを成功へと導きましょう。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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