SEOにおけるE-E-A-T とは?E-A-Tとの違いは?

更新日: 2024.05.08

SEOにおけるE-E-A-T とは?E-A-Tとの違いは?
2022年12月、Googleは品質評価ガイドラインに新たな要素を追加しました。従来のE-A-Tに経験(Experience)が追加され、E-E-A-T となったのです。

Googleの資料では、コンテンツが “経験(Experience)”、つまり著者がその内容について直接経験していることの重要性が強調されています。

では、なぜGoogleは新しい評価基準に「経験」を追加したのでしょうか。

この記事は以下のような方を対象としています。

●Googleの新しい評価基準「E-E-A-T 」を知りたい方
●なぜGoogleは「経験」を重要視しているのか知りたい方
●E-E-A-T に対応したコンテンツの作り方を知りたい方

今回は、Googleの新しい品質評価「E-E-A-T 」について解説します。

 

そもそもE-A-Tとは

E-E-A-T は、もともと専門性 (Expertise)、権威性 (Authoritativeness)、信頼性 (Trustworthiness)からなる「E-A-T」としてGoogleがウェブサイトを評価し、その順位を決定する際の指標の1つとして発表されたものです。これらの要素は、Googleの公式資料である検索品質ガイドラインで定義されています。E-A-Tはユーザーにとって最も有益で関連性が高いコンテンツかをGoogleが判断するために使用されます。

専門性 (Expertise)は、特定のトピックについて正確かつ有用な情報を提供するWEBコンテンツを指します。これはそのトピックについて高度な知識や技術を持ち、それを背景とした文章を執筆できることを意味します。

権威性 (Authoritativeness)は、その業界における評価や信頼性などを指します。WEBサイトの歴史、著者の資格や資質、コンテンツの質などの要素を見て判断されます。

信頼性 (Trustworthiness)は、正確で信頼できる情報源としてのWEBコンテンツを指します。実際に商品を購入した方の商品レビューコンテンツや、企業情報、運営者情報を記載してのコンテンツ作成、などを指します。

E-A-Tは、GoogleがWEBコンテンツの品質を判断する重要な要素です。WEBコンテンツの所有者は、WEBコンテンツを作成および維持する際にこれらの要素を考慮することが重要です。

SEOにおいてなぜ重要なのか

Google は、ユーザーがオンラインで読んだ内容に基づいて人生を左右するような決定を下す可能性があることを理解しています。

Googleの検索結果に表示される情報源が信頼に欠けるものであれば、ユーザーに多大な影響を及ぼす可能性があるのです。

特に金融や医療の分野(YMYL)では、ユーザーの行動に大きな影響を与えるため、E-A-Tが重視されています。ユーザーが間違った金融情報で経済的ダメージを負ったり、デマの医療情報で健康被害を受けしまっては、そのコンテンツを上位表示させたGoogleの信頼を根底から揺るがします。

そのため、近年のGoogleアルゴリズムのアップデートでも、特に金融や医療関係のWEBコンテンツは、検索結果の上位表示にとってE-A-Tが重要視されていることがわかります。

WEBページやコンテンツが、特にYMYLに該当する場合、情報の正確性には十分に配慮しなければなりません。適切な立場の人が執筆したものであることを明確にすることが重要です。

E-A-Tは、WEBコンテンツがユーザーにとって真の価値を生み出しているかどうかを評価する基準です。E-A-Tの基準に従った優れたコンテンツであれば、検索上位の可能性が高くなります。

そのため、金融業界や医療業界、またはその関連業界のWEBサイトにとって、SEOで自社サイトを上位表示させ、ビジネスを拡大させたいなら、E-A-T対策は必須事項なのです。

追加されたもう一つのE(経験)

WEBで情報を発信する際に重要となるE-A-Tですが、2022年12月16日に「経験(Experience)」が追加され、「E-E-A-T 」となったことがGoogleから公式発表されました。

「E-A-T」という言葉が耳慣れてきたクリエイターの方は多いのではないでしょうか。これは、Google の検索ランキング システムが有益で的確な情報を提供しているか評価する際に使用されるコンセプトで、一般の人が、表示された検索結果で E-A-T(専門性、権威性、信頼性)が示されていると感じるかどうかを評価します。

このたび、検索結果の評価を改善するために、E-A-T に E(経験)を追加しました。つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。

引用:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加

 

E-E-A-T とは、経験(Experience)、専門(Expertise)、権威(Authoritativeness)、信頼(Trustworthiness)の頭文字をとったものです。

これからは、経験、専門、権威、信頼を示すページほど、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。

では具体的に「経験」とはどのようなものでしょうか?
コンテンツの作成者に「十分な経験がない」場合を考えてみましょう。

●レストランで食事をしたことがない人が書いた、レストランのレビュー
●スカイダイビングの方法について、その分野の専門知識がない人が書いた記事
●海外旅行したことがない人が書いた、海外旅行ブログ
●税理士や税務職員でない人が、税金申告書の手順を解説したコンテンツ
●転職したことがない人が書いた、転職ノウハウ記事
●プログラミング経験のない人が書いた、プログラミング教室の人気ランキング記事

これらは、経験のない人のコンテンツと見なされ、Googleからの評価が下がります。

なお、ある分野では専門家でも、別の分野では信頼度が非常に低いということもあり得ます。例えば、鉄道や飛行機の利用経験が豊富な人でも、機械工学や航空力学に関する専門家とはいえません。同様に、皮膚科の専門医師は、耳鼻科の権威とはいえません。

2023年以降、SEOで上位表示を狙う場合は、ユーザーの問題を解決するために経験に基づいたコンテンツの配信を常に念頭に置きましょう。

立ち位置が代わったT(信頼性)

2022年12月の品質評価者ガイドラインの更新では、もう一つの大きな変化がありました。従来の”trustworthness”が”trust”へ変更され、「信頼」がさらに中心的な役割を担うようになったのです。

Googleは、経験を評価要素として加えるとともに、信頼性をあらためて重視しています。従来のE-A-Tでは、3つの要素の重要性が同列に並べられていました。しかしE-E-A-T では他の3つの上に信頼性が置かれます。経験(E)、専門性(E)、権威性(A)は、信頼性(T)を支えるための要素です。

「どんなに経験が豊富で、専門性が高く、権威性が高くても、信頼できないページは全体の評価が下がる可能性がある」とGoogleは説明しています。

向上に向けた取り組み

では具体的に、E-E-A-T に対応したコンテンツをどのように作成すればよいでしょうか。

サイト、カテゴリ単位でのテーマを意識する

サイト、カテゴリ単位でのテーマを意識しましょう。テーマにそぐわないコンテンツが混在していると、WEBサイトの信頼性が低下します。

WEBサイトで有益なコンテンツを提供するには、特定のトピックに関する専門知識と権威性を示すようにします。専門的でわかりやすいコンテンツの作成に重点を置きましょう。

そのトピックの実体験も重要です。例えば金融知識を公開するのであれば、その金融サービスを使ったことがあるのか?他の金融商品と比較して説明できるのか?などを常に念頭に置きましょう。

二次情報ではなく、一次情報を意識する

信頼できるソースや参考文献を使用しましょう。特定のトピックについて書く場合、信頼できるソースや参考文献を使用して、主張と議論を証明することが重要です。

ソースや参考文献は、政府や公共団体などから公開されている公式データを使用しましょう。例えば人口統計データなら、ネットのブログ記事よりも、厚生労働省やWHOなどから公開されている公式資料を使用し、その引用元を明記します。

これにより、そのトピックについて専門性と権威性を保証でき、WEBサイトの信頼性が高まります。

専門家としての執筆、専門家からの監修

専門家になるには、豊富な実体験や専門の教育を受けていることなどが必要になります。

例えば、正式なトレーニングを受けたプログラマーで、10年の経験を持ち、毎年十分な年収を得ているなら、プログラマーの専門家といえるでしょう。あるいは、ファイナンス系専門の学校を卒業し、ファイナンシャルプランナー(FP)試験に合格し、数年間FPとして活動しているなら、金融専門家であるといえます。

しかし、権威と見なされるには、専門知識と経験だけでは不十分です。

E-E-A-T で求められる権威性で更に高い評価を得るには、専門性よりもさらに上のレベルで、実社会での経験が豊富で、同業者がその分野の第一人者として認めているような場合は、権威としての評価は高いです。このハードルをクリアするには、卓越した評判を築く必要があります。

権威性を得るには、書籍を出版する、セミナーを開く、雑誌やネットニュースの取材を受けるなどで、同業者からも信頼される存在になる必要があります。

まずは専門家として執筆や監修活動し、いずれは同業者から信頼される権威性の獲得を目指しましょう。

まとめ

インターネットは、誰でも自由に表現できる開かれた場所です。

医師の経験がないブロガーが医学情報を公開したり、金融知識のない高校生が節税のポイントを解説することも可能です。

しかし、このような信頼性の低い情報は、それを活用するユーザーにとって大きな問題となります。人々は検索結果から得た情報をもとに、人生を左右する重要な決断を下すことがあるからです。

そこでGoogleは、ユーザーの意思決定ができるだけ信頼できる情報に基づいて行われるようにしようとしているのです。

E-E-A-T に対応したコンテンツ制作は、SEOでの検索結果上位表示に不可欠です。実体験に基づいた優良コンテンツを作成し、信頼性を示すことで、上位表示の可能性を高めましょう。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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