更新日: 2024.11.16
YMYL(Your Money Your Life)とは、ユーザーの生活、健康、財産、安全に重大な影響を与える可能性のあるコンテンツを指す概念です。Googleは特にこれらの分野のコンテンツに対してより厳格な基準を設けています。
SEO対策を行うに際して特に「医療」「金融」「法律」などの分野では、YMYLを意識した内容でないと効果的なSEO対策は困難な状況であると言えるでしょう。
近年GoogleのコアアルゴリズムアップデートにおいてもYMYLの重要性は一層高まっている傾向にあります。
本記事では、最新のSEO対策におけるYMYLの重要性を解説するとともに、実践的な対応方法をご紹介します。
目次
YMYLとはユーザーの生活、健康、財産、安全に重大な影響を与える可能性のあるコンテンツを指す概念です。医療・健康情報などがその代表例として挙げられ、病気の症状や治療法、薬の効能・副作用、メンタルヘルスに関する情報などが含まれます。
また、金融・投資関連分野では投資アドバイスやローン・保険商品、税務情報なども重要なYMYLコンテンツとして位置づけられています。
法律関連情報も同様に重要な分野として認識されており、法的アドバイスや権利・義務に関する解説、契約関連情報などが該当します。
さらに、ニュース・時事問題、育児・教育情報、安全に関する情報なども人々の生活に直接的な影響を与える重要なYMYLコンテンツとして扱われています。
YMYLコンテンツの評価において、E-E-A-Tは重要な要素として位置づけられています。
経験(Experience)は、2022年12月のGoogle品質評価者ガイドラインのアップデートで新たに追加された重要な要素です。
治療体験など、実体験に基づく情報は、読者にとってより具体的で特に高い価値を持つとされています。
特に、長期的な経験や複数の類似体験を持つ執筆者による情報は、より信頼性の高いものとして評価されます。
専門性(Expertise)においては執筆者の専門資格や実務経験が重要な判断材料となります。
継続的な専門教育への参加も専門性を裏付ける重要な要素として評価されます。
権威性(Authoritativeness)の確立については、業界での認知度やメディア掲載実績が重要な指標となります。
特に、同分野の専門家からの推薦や評価は権威性を高める上で非常に効果的です。
信頼性(Trustworthiness)の構築では、提供する情報の正確性はもちろんのこと、情報提供プロセスの透明性確保や定期的な内容更新が求められます。
医療や金融分野では、最新の研究結果や制度変更を反映した情報更新が不可欠です。
2023年後半のアップデートでは、コンテンツの有用性評価がさらに強化され、ユーザー体験を重視する傾向が顕著になりました。
特に専門性の実証がより厳密に求められるようになっています。
2022年のアップデートでは、コンテンツの深さや専門性の検証が強化され、ユーザーの検索意図をより正確に理解することが重要視されるようになりました。これらの変更により、YMYLサイトの評価基準がより厳格化される方向に進んでいることを示しています。
信頼性の高いYMYLコンテンツを提供するためには執筆者の専門性を適切に提示することが不可欠です。執筆者の専門資格や経歴、実績を明確に示すことで読者は情報の信頼性を判断することができます。
また、所属機関や研究発表、著書などの情報も執筆者の専門性を裏付ける重要な要素となります。
特に医療や金融分野では、SNSアカウントなどWEBにおける専門家としての活動実績も、信頼性を高める一要素となるでしょう。
YMYLコンテンツにおいて、専門家による監修は信頼性を担保する重要な要素です。
監修者の選定には、該当分野での十分な実務経験や研究実績、関連資格の保有などが重要な基準となります。
また、監修を行うフローを確立し、定期的な内容更新の体制を整えることで、継続的な品質維持が可能となります。
監修証明の表示方法も重要です。単に「専門家監修」と記載するだけでなく、監修者の資格や経歴、監修のポイントなどを具体的に明示することで、読者の信頼を得ることができます。
特に医療系コンテンツでは、監修者の専門分野と記事内容の整合性が重要視されます。
高品質なYMYLコンテンツを提供するためには、信頼できる情報源からの引用が不可欠です。
学術論文や政府統計、専門機関が発表する情報などを適切に引用し、その出典を明確に示すことで、コンテンツの信頼性を高めることができます。
特に重要なのは引用情報の更新確認です。古いデータや改訂された情報を引用していないかどうか定期的な確認が必要です。
効果的なYMYLコンテンツを提供するためには、ユーザーの検索意図を正確に理解することが重要です。
情報を探している段階なのか、具体的な問題解決を求めているのか、あるいは実際の取引を検討しているのかによって、提供すべき情報の深さや形式は大きく異なります。
例えば、医療情報を探すユーザーの場合、初期段階では症状の一般的な説明を求めていますが、より詳しい情報を得たい段階では治療法の詳細や専門医への相談時期などの具体的な情報を必要としています。
このようなユーザーの段階に応じた情報提供がコンテンツの価値を高めることにつながります。
YMYLコンテンツ、特に医療や健康に関する情報では、科学的根拠の提示が極めて重要です。
高度な研究結果から一般的な観察研究や専門家の見解まで、エビデンスを明確にしながら情報を提供することで情報の確実性を読者が判断できるコンテンツとすることが求められます。
サイトの信頼性を高めるためにはコンテンツの構造化が重要です。明確な階層構造を持たせ、関連情報への適切な内部リンクを設置することでユーザーは必要な情報に効率的にアクセスすることができます。
また、パンくずリストの設置や構造化マークアップの実装によりサイトの構造をより分かりやすく示すことができます。
YMYL領域におけるコンテンツのライティングでは正確性と分かりやすさの両立が求められます。
専門用語の使用は必要最小限に抑え、使用する場合は丁寧な解説を添えることが重要です。
また、誤解を招く可能性のある表現は避け、必要に応じて具体例を交えながら説明を進めていくことで読者が理解を深めることのできるコンテンツの作成ができます。
YMYLサイトの品質を維持・向上させるためには、継続的な効果計測と改善が不可欠です。コアウェブバイタルを初めとする技術的指標に加え、ユーザーの行動指標や検索順位の変動なども注意深く観察する必要があります。
SEO対策を行うにあたってYMYLサイトの運営においてもユーザーファーストの姿勢が非常に重要です。専門性の明確な提示や信頼性の強化は必要不可欠ですが、形式的に行うだけでは意味がありません。実際にユーザーにとって価値のある情報を提供し、その価値を継続的に高めていく努力が長期的な成功につながります。
YMYL領域におけるサイトの運営を行う際には、この基本に立ち返りながら時代の変化に応じた適切な対応を心がけていく必要があります。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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