更新日: 2025.06.18
ホームページ制作を検討する際、多くの方が最初に気になるのは「見積もりの金額がどのように決まるのか」という点ではないでしょうか。
制作会社やフリーランス、制作内容や規模によって見積もり額は大きく変わり、相場や内訳がわかりにくいのが現実です。
見積もりの金額だけで依頼先を決めてしまった結果、納期遅延や追加費用が発生してしまったという失敗例も少なくありません。
こうしたリスクを避け、納得できるホームページ制作を進めるには、見積もりの仕組みや費用の内訳、依頼時のポイントを理解しておくことが重要です。
本記事では、ホームページ制作の見積もりがどのように決まるのか、費用内訳の意味、そして見積もり依頼時に確認すべきポイントまでを詳しく解説します。
目次
ホームページ制作の料金相場は、依頼先やサイト規模、機能によって大きく異なります。ここでは制作会社とフリーランス、それぞれの相場感とページ数・機能別の費用例を解説します。
制作会社に依頼する場合、基本的なコーポレートサイト(5〜10ページ程度)で100万円〜300万円が相場です。
デザインのオリジナル性やCMS(WordPress等)の導入、スマートフォン対応などが含まれると費用はさらに上がります。ECサイトや大規模なWebサイトの場合、300万円以上になることも珍しくありません。
制作会社はディレクションや品質管理がしっかりしているため、打ち合わせや進行管理の工数が反映される形です。
フリーランスの場合、同規模のコーポレートサイトで30万円〜100万円程度が目安です。
デザインや構築を1人で行うケースが多く、制作会社と比べて人件費や管理費が抑えられる分、コストを低く抑えやすいのが特徴です。ただし、対応範囲や進行管理、アフターフォローの内容については事前確認が重要です。
サイトの規模や機能によって見積額は大きく変わります。以下に代表的な例を挙げます。
ランディングページのみの場合
1ページ完結型のランディングページ(LP)は20万円〜50万円程度が相場です。デザインの作り込みやフォーム設置、スクリプト追加で価格は変動します。
小規模コーポレートサイトの場合
会社案内やサービス紹介を含む小規模なサイトでは、30万円〜200万円程度が一般的です。デザインやCMS導入の有無、ページ数が価格に影響します。
ECサイト・大規模サイトの場合
商品点数や機能の複雑さによって大きく幅が出ますが、最低でも100万円以上、フルスクラッチや独自機能追加の場合は500万円以上となることもあります。
ホームページ制作の見積書には、各工程に応じたさまざまな費用項目が記載されています。それぞれの意味や役割を理解することで、見積内容の妥当性を判断しやすくなります。
ディレクション費は、プロジェクト全体の進行管理、打ち合わせ、スケジュール調整、品質管理などにかかる費用です。
制作会社の場合、全体費用の10~20%程度を占めることが一般的です。適正な進行やクオリティ管理を行う上で欠かせない費用です。
デザイン費は、Webサイトの見た目や使いやすさを設計・作成するための費用です。
トップページ、下層ページのレイアウトやUI設計、画像加工、レスポンシブデザイン対応などが含まれます。オリジナルデザインの場合、テンプレート利用より高額になります。相場はサイト全体費用の20〜40%程度です。
コーディング費は、デザインをWeb上で正しく表示させるためのHTML・CSS・JavaScriptなどのマークアップ作業にかかる費用です。
レスポンシブ対応や動的な動作、スクリプト実装の有無で価格は変動します。目安としては全体費用の15~30%程度です。
CMS設定費用は、WordPressなどの管理システムの導入・設定・カスタマイズにかかる費用です。
テーマ選定やプラグイン導入、管理画面の調整などを含み、標準導入で10万円〜30万円程度、カスタマイズが多い場合はさらに高額になります。
関連記事:ホームページ制作でのCMSって何?初心者も分かるCMSのメリット・デメリット紹介
ドメイン・サーバー関連費は、Webサイト公開に必要な環境を整える費用です。
初期設定費用は1万円〜5万円、年間の維持費は数千円〜数万円程度です。サーバースペックやSSL設定の有無で価格が変わります。
関連記事:ドメインとは?種類や取得の手順を解説
SEO初期設定費用は、検索エンジンでの基本的な最適化作業の費用です。
タイトルタグやメタディスクリプションの設定、XMLサイトマップの作成、基本的な内部リンク設計が含まれ、相場は5万円〜15万円程度です。
関連記事:【2025年最新】SEOとは?SEO対策の基本とやり方までを解説
保守・運用費は、サイト公開後の更新、セキュリティ管理、バックアップなどを行う費用です。
月額1万円〜5万円程度が目安で、サポート範囲により大きく変動します。
見積書の算出方法は、大きく分けて2パターンあります。一概にどちらが良い/悪いというものではありませんが、算出方法を知ることで見積もりを理解しやすくなります。
工数を算出し、人日単価で作業費用を算出します。
工数計算の精度が高ければ、実稼働に見合った金額計算ができるというメリットがあります。
一方で、工数算出が属人的であるために、同じ企業でも価格差が生じることもあるというデメリットがあります。
(例)下層ページ10pのデザイン作業は3人日で可能であり、人日単価は5万円。
よって、3人日×5万円=15万円
制作するページ数や機能を算出し、ページ単価で作業費用を算出します。
誰にでも分かる明朗会計あり、発注者が納得感を持ちやすい一方で、一律であるために割安割高な作業が生じることもあります。センタードでは、このページ単価での算出方法を採用しております。
(例)下層ページのデザイン単価は1pあたり1.5万円なので、下層ページデザイン10pの金額は1.5万円×10p=15万円
また、見積書を制作するにあたり、確保できる予算感をある程度事前に把握しておきましょう。最初の段階では”確保できる金額の概算”で問題ありません。悩む場合は、複数の予算パターンで制作会社に提案してもらうことを推奨します。センタードの場合、よくある費用例として以下のようなものがあります。
よくある費用例 | ||
~200万円 | 10ページ前後のサイトリニューアル 原稿は一部既存コンテンツを流用 |
※制作期間:2ヶ月程度 |
200万円~400万円 | 20ページ~30ページのCMS含むサイトリニューアル コンサルタントによるSEO対策含む |
※制作期間:3,4ヶ月程度 |
400万円~ | 30ページ~のCMS含むサイトリニューアル コンサルタントによるサイト設計、SEO設計含む |
※制作期間:4ヶ月~ |
ホームページ制作の見積もりでは、費用の内訳や変動要素を正しく理解しておくことが重要です。ここでは、費用の性質や価格が変動する要因について解説します。
見積もりの費用には、プロジェクトの規模にかかわらず必要となる固定費と、制作内容や仕様に応じて増減する変動費があります。
固定費の代表例はディレクション費や基本デザイン費、CMS初期設定費用などです。プロジェクト管理や基盤構築に必要な費用で、大きな仕様変更がない限り変わりません。
一方、変動費はページ数の増減、機能追加、特別なデザインやスクリプト実装などに応じて変わります。特にECサイトや会員制サイトでは、カスタマイズの規模により変動費が大きく膨らむことがあります。
見積もり時点で決定していた仕様に変更や追加が発生すると、工数が増加し、その分費用が上乗せされます。例えば、ページ数の追加、デザイン変更、CMSのカスタマイズ拡大、独自機能の実装などが該当します。工数の増加に伴う追加費用は、1ページあたり数万円、仕様変更内容によっては数十万円単位で発生する場合もあります。事前に変更が発生しそうなポイントを把握し、予備予算を見込んでおくことが重要です。
オプション費用は、見積もりの基本構成に含まれない特別な要望や機能に応じて発生します。例としては、以下のようなものがあります。
多言語対応:10万円〜50万円
会員管理・ログイン機能:20万円〜100万円
オリジナルアニメーションや動画埋め込み:5万円〜30万円
高度なSEO施策や広告連携:10万円〜50万円
オプションは後から追加すると割高になることも多いため、初期のヒアリング段階で要望を明確化しておくのが望ましいです。
Webサイト制作の見積もりでは、単に金額の多寡だけでなく、内訳や背景を理解し、複数の観点から比較・検討することが重要です。ここでは見積もり確認時の着眼点やよくある注意点を解説します。
複数の制作会社やフリーランスから見積もりを取った場合、以下のポイントで比較することが重要です。
見積もりの内訳が詳細に記載されているか
工数や仕様が明確に記載されているか
オプションや追加費用の条件が明記されているか
金額だけを見て決定すると、後から追加費用が発生するリスクがあります。内訳や条件を確認し、総額の妥当性を比較しましょう。
見積金額が極端に安い場合、重要な作業工程(ディレクション、テスト、保守など)が抜けている可能性があります。逆に高額な場合、過剰な仕様提案や必要以上の工数計上が含まれていることもあります。相場や自社の目的に合った仕様になっているかを確認することが大切です。
見積依頼時や比較検討時には、以下のような質問をしておくと安心です。
ディレクションや進行管理の範囲はどこまで含まれるか?
納期に遅れた場合の対応はどうなるか?
保守・運用の範囲や費用は?
仕様変更時の追加費用のルールは?
これらを確認することで、見積後のトラブルや想定外のコスト発生を防ぐことができます。
ホームページ制作の見積もりは、単に金額を提示してもらうだけではなく、正確な要望の伝達と条件のすり合わせが重要です。ここでは一般的な見積もり取得までの流れを解説します。
問い合わせ・初回相談
まずは制作会社やフリーランスに問い合わせを行い、目的や概要を伝えます。初回相談では大まかな要望をヒアリングされます。
詳細ヒアリング・要件定義
具体的なページ構成、機能、デザインイメージ、納期、予算感などを共有します。この段階で双方の認識を合わせることが重要です。
提案・見積書の提示
ヒアリング内容をもとに、見積書や提案書が作成されます。通常は数日〜2週間程度で提示され、必要に応じて調整が行われます。
見積もり精度を高め、スムーズに進めるために以下の情報を整理しておくと良いでしょう。
これらを事前に用意することで、やり取りの手間が減り、正確で無駄のない見積もりが得られます。
ホームページを制作する際、多くの人が頭を悩ませるのがその費用です。
いざ見積もりを受け取ると、「思ったより高い…」と感じてしまうことも少なくありません。
ホームページ制作の見積もり額は、サイトの規模や機能、デザインの複雑さ、コンテンツの量、そして制作会社の規模や実績など、様々な要素によって変動します。そのため、一概に「高い」と判断するのではなく、まずは見積もりの内訳をしっかりと確認することが重要です。
見積書には、デザイン費用、コーディング費用、コンテンツ制作費用、システム開発費用など、様々な項目が記載されています。これらの項目を一つずつ確認することで、どの部分にどれだけの費用がかかっているのかを把握することができます。例えば、デザインに凝ったアニメーションやエフェクトを取り入れる場合、あるいは会員機能やデータベースを構築する場合は、追加費用が加算されます。
もし見積もりの金額が高すぎると感じたら、制作会社に相談してみるのも良いでしょう。予算内で実現可能な範囲で、不要なページの削減や、機能を調整したり、コンテンツの一部を自社で制作したりすることで、費用を抑えられる可能性があります。また、複数の制作会社から見積もりを取り、比較検討することで、より適正な価格で制作してくれる会社を見つけることができるかもしれません。
ホームページ制作の費用は、決して安いものではありません。しかし、工夫次第で費用を抑えつつ、質の高いホームページを制作することは可能です。ここでは、具体的な費用削減のポイントを解説します。
ホームページの目的やターゲット、必要な機能を明確に定義することが、費用を抑える第一歩です。曖昧なまま制作を始めてしまうと、後から仕様変更や機能追加が発生し、結果として追加費用が必要になることが少なくありません。事前にしっかりと要件を整理し、制作会社やフリーランスと認識を合わせることで、余計なコストを防ぐことができます。
デザイン費用を抑える方法の一つは、既存のテンプレートやCMSのテーマを活用することです。完全オリジナルデザインに比べ、テンプレートをベースにカスタマイズする方が工数が少なく、費用を大幅に削減できます。特にWordPressなどのCMSでは、豊富なテーマが用意されており、デザイン性とコスト削減を両立しやすいです。
ホームページに掲載するテキストや画像、動画コンテンツを可能な範囲で社内で用意することで、外注費用を抑えることができます。もちろん、専門性が必要な部分やクオリティが重視される部分はプロに依頼する方が安心ですが、社内で対応できる部分を増やすことで全体のコスト削減につながります。
ホームページに搭載する機能は、本当に必要なものだけに絞ることが大切です。不要な機能まで盛り込むと、開発費用が膨らむだけでなく、サイトが使いにくくなるリスクもあります。まずは最低限の機能でスタートし、必要に応じて段階的に追加していくことで、初期費用を抑えた無駄のないサイト運営が可能です。
複数の制作会社やフリーランスから見積もりを取得し、比較することで適正価格を把握しやすくなります。金額だけでなく、見積書の内訳や工数の根拠、提案内容もしっかりと確認することで、費用対効果の高い依頼先を選ぶことができます。
見積もりの内訳に不明点がある場合は、そのままにせず積極的に質問しましょう。どの作業にどのくらいの費用がかかっているのかを把握することで、不要な費用が含まれていないか確認でき、納得のいく契約につながります。
制作会社の代行サービスを利用すると、手数料が加算されることが一般的です。サーバーやドメインは自分で契約することで、この手数料を節約できます。手順が不安な場合は、必要最低限のサポートのみを依頼する方法もあります。
ホームページ公開後の更新や簡単な修正、記事投稿などを自社で対応することで、運用・保守費用を削減できます。CMSを導入すれば、専門知識がなくても管理画面から簡単に更新できるため、ランニングコストの低減に効果的です。
ホームページ制作の見積もりは、金額だけでなく内訳や条件、仕様の明確さが適正かどうかを見極めることが重要です。
ディレクション、デザイン、コーディング、CMS設定など各費用の意味を理解し、見積書の内容を正しく読み解くことで、後からのトラブルや追加費用の発生を防げます。また、複数社の見積もりを比較し、安すぎる・高すぎる理由を見極めることで、適正な業者選定につながります。見積もり依頼時には、必要な情報を整理し、初期段階で要望を明確に伝えることも大切です。さらに、不安がある場合は無料相談やセカンドオピニオンの活用を検討し、納得できる条件で進めるよう心掛けましょう。本記事の内容を参考に、失敗のないホームページ制作を実現してください。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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