公開日: 2026.06.11
ページネーションとは、Webサイト上のコンテンツを複数のページに分割し、ページ番号や「次へ」といったリンクで行き来できるようにする仕組みのことです。検索結果やブログの記事一覧、ECサイトの商品一覧などで「1 2 3 … 次へ」と表示されているUIを指します。
一覧ページに大量のコンテンツを1ページで詰め込むと、表示速度が遅くなり、ユーザーが目的の情報にたどり着きにくくなります。ページネーションはこうした課題を解消し、ユーザビリティを高める役割を担っています。
一方で、実装方法を誤るとSEOに悪影響を及ぼすこともあります。特にcanonicalの設定やクロールの可否は、検索エンジンがページを正しく評価できるかどうかに直結する重要なポイントです。
本記事では、ページネーションの基本から、デザイン・実装のポイント、そして最新のGoogleガイドラインに沿ったSEO対策までを、Web担当者向けにわかりやすく解説します。
※本記事で扱うのはWeb/UI上のページネーションです。印刷物のページ番号(ノンブル)や企画書のページ番号とは異なります。
目次
ページネーション(pagination)とは、長くなりがちなコンテンツを一定のまとまりごとに区切り、複数ページに分けて表示する仕組みのことです。「パジネーション」「ページネート」と呼ばれることもあり、日本語では「ページ送り」とほぼ同じ意味で使われます。
検索結果やブログの記事一覧、ECサイトの商品一覧、口コミ・レビューの一覧など、「全件を1ページに表示すると情報量が多すぎる」場面で広く使われています。1ページあたりの表示件数を適切に保ちながら、ユーザーが見たいページへスムーズに移動できるようにするのが役割です。
「ページング」と「ページネーション」は、実務上ほぼ同義として使われることが多い言葉です。厳密に使い分ける場合は、ニュアンスに次のような違いがあります。
とはいえ、両者を厳密に区別せず同じ意味で用いるケースも一般的です。
ページネーションと比較されることが多いのが、無限スクロールと「もっと見る」ボタンです。いずれも「一覧コンテンツを少しずつ読み込ませる」点は共通していますが、操作と適性が異なります。
| 方式 | 操作と特徴 | URLとSEO適性 | 向いているコンテンツ |
|---|---|---|---|
| ページネーション | ページ番号や「次へ」をクリックして移動。現在地(何ページ目か)を把握しやすい | ページごとに固有URLを持ち、クロールされやすい(◎) | ECの商品一覧、記事一覧など「探して比較する」一覧 |
| 無限スクロール | スクロールに応じて自動で次の内容を読み込む。没入感がある一方、フッターに到達しにくい | 対策しないと単一URLのままになり、SEO上の注意が必要(△) | SNSのタイムラインなど「流し見する」コンテンツ |
| 「もっと見る」ボタン | ユーザーが任意のタイミングでクリックして追加読み込み。両者の中間的な方式 | 実装次第(△〜○)。固有URLの設計が必要 | トップページの新着一覧など、一部だけ見せたい一覧 |
ページネーションは万能ではありません。導入を検討する際は、両面を理解しておくことが大切です。
メリット
デメリット
デメリットの多くは「実装を正しく行えば回避できる」ものです。次章以降のポイントを押さえれば、リスクを抑えながらメリットを活かせます。
実務でより重要なのは「自社の場合、どの方式を選ぶべきか」という判断です。大きな方針は、次の3つの問いで決まります。
これらを踏まえると、サイトタイプごとの最適解は次のように整理できます。
| サイトタイプ | 推奨方式 | 1ページの表示件数の目安 | URL設計・SEOの要点 |
|---|---|---|---|
| ECサイト(商品一覧) | ページネーション(番号+前後) | 20〜60件 | 絞り込み・並び替えで生まれる類似URLの正規化を徹底する |
| メディア・ブログ(記事一覧) | ページネーション(番号型) | 10〜20件 | 各ページに自己参照canonical。カテゴリ・タグ一覧も同様に設計する |
| コーポレートサイト(事例・お知らせ) | ページネーション または 全件表示 | 件数が少なければ全件表示も可 | 全件表示なら自己参照、分割なら各ページ自己参照 |
| 求人・不動産などの大量DB系 | ページネーション+ページジャンプ | 20〜50件 | 階層が深くなりやすいため、クロール可能なリンクと内部リンク設計を重視する |
| SNS・フィード系 | 無限スクロール+固有URLのフォールバック | ― | 各読み込み位置に実URLを割り当て、History APIでアクセスできるようにする |
なお、表中の表示件数はあくまで経験則に基づく目安です。1ページに載せる件数は、画像など1件あたりの重さ(ページの表示速度)と、深い階層までクロールが行き渡るか(クロール効率)のバランスで決まるため、実際のコンテンツに合わせて調整してください。
要点は、「流し見」を目的とするコンテンツ以外は基本的にページネーションが無難だということです。判断に迷ったら、固有URLを持つページネーションを選んでおくと失敗が少なくなります。
ページネーションのUIには定番パターンがあります。代表的なのは番号型/前後ナビ型/番号+前後の併用型/省略型/ページジャンプ型の5種で、ページ総数やサイト規模に合わせて選びます。迷ったら汎用性の高い「番号+前後の併用型」が無難です。
使いやすさの面では、現在地の明示(今いるページを色で強調)、十分なタップ領域(スマートフォンでの押しやすさ)、全体像の表示(「全120件中 21〜40件」など)の3点が基本です。あわせて、1ページ目の「前へ」のような押せないリンクはグレーアウトで区別すると親切です。
ここでは、SEOの観点でも問題が起きにくい基本的な実装方法を紹介します。
ページネーションは、<a>タグによるリンクで実装するのが基本です。後述するように、JavaScriptのみでページを切り替える実装は検索エンジンに正しく認識されないことがあるため注意が必要です。
<nav aria-label="ページネーション">
<ul class="pagination">
<li><a href="/blog/?page=1" aria-label="前のページ">前へ</a></li>
<li><a href="/blog/?page=1">1</a></li>
<li><a href="/blog/?page=2" aria-current="page">2</a></li>
<li><a href="/blog/?page=3">3</a></li>
<li><a href="/blog/?page=3" aria-label="次のページ">次へ</a></li>
</ul>
</nav>
ポイントは次の3点です。
href付きの<a>タグで記述するaria-current="page"を付け、アクセシビリティと現在地表示に配慮する<nav>要素で囲み、ナビゲーションであることを明示するCSSフレームワークを使う場合は、Bootstrapなどのページネーション用コンポーネントを活用するとよいでしょう。
ページネーションでは、ページごとに固有のURLを割り当てます。代表的なパターンは次の2つです。
https://example.com/blog/?page=2https://example.com/blog/page/2/どちらでも問題ありませんが、サイト内で形式を統一することが重要です。また、URLは絶対パスで記述し、リダイレクトを挟まないようにします。
ここからが本記事の核心です。ページネーションのSEOは、Googleの考え方が過去から大きく変わっている領域であり、古い情報のまま実装すると逆効果になりかねません。まず、よくある「かつての常識」と現在の正解を対比すると、次のようになります。
| 項目 | かつての常識(古い情報) | 現在の正解 |
|---|---|---|
| rel=”next” / rel=”prev” | 設定が推奨されていた | インデックスの指標として使われていない。新規設定は不要 |
| canonicalの向き先 | 1ページ目に集約する | 各ページが自分自身を指す「自己参照」が原則 |
| 2ページ目以降の扱い | noindexで重複を回避する | noindexはNG。通常ページとしてインデックスさせる |
| ページの評価のされ方 | rel属性によりシリーズとして関連付け | 各ページが独立した通常ページとして評価される |
それぞれの理由を、順に解説します。
まず押さえておきたいのが、現在のGoogleはページネーションを特別扱いしないという点です。Googleの担当者は、ページネーションされたページも、その他の通常のページと同じように扱うと説明しています(参考:Google検索セントラル「ページネーションのベスト プラクティス」)。
つまり、2ページ目以降も「それぞれが独立した1つのページ」として評価されます。この前提を理解しておくと、以下の各対策の意味がつかみやすくなります。
かつてGoogleは、ページの連続性を伝える手段としてrel="next"・rel="prev"の使用を推奨していました。しかし2019年に、これらをインデックスの指標として使用していない(しかも数年前から使っていなかった)ことを公式に表明しています。Google公式の旧解説ページにも、rel=prev/next はインデックスの指標ではなくなった旨の注記が追記されています(参考:Google検索セントラル ブログ(2011年公開/注記追記済み))。
そのため、現在の対応は次の通りです。
rel="next"・rel="prev"を設定する必要はありません。注意したいのは、いまだに設定を推奨している古い記事が残っている点です。「設定しても効果はない」が正しい理解です。
ページネーションのSEOで、もっとも誤りが多いのがcanonical(正規化)の設定です。
よくある間違いが、2ページ目以降のcanonicalをすべて1ページ目に向けてしまうことです。一見すると「評価を1ページ目に集約できそう」に思えますが、これを行うと2ページ目以降がインデックスされなくなり、その先にある個別ページが検索エンジンに見つけてもらえなくなる恐れがあります。正しくは、各ページに自分自身を指す自己参照canonicalを設定します(2ページ目は2ページ目自身を正規URLとする)。
<!-- 2ページ目に記述する例 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/blog/?page=2" />
なお、すべての一覧を1ページにまとめた「全件表示(View All)ページ」を別途用意している場合は例外です。その場合は、各ページネーションページのcanonicalを全件表示ページに向け、全件表示ページ自身には自己参照canonicalを設定します(参考:Google検索セントラル「URL の正規化とは」)。
ただし現状では、ほとんどのサイトで各ページの自己参照canonicalが既定の選択肢です。状況別に整理すると、次の通りです。
| 状況 | canonicalの向き先 | 補足 |
|---|---|---|
| 通常のページネーション | 各ページ自身(自己参照) | ほとんどのサイトでの既定の選択肢 |
| 全件表示(View All)ページを用意している | 各ページ → 全件表示ページ | 全件をまとめても表示が破綻しない規模に限る |
| 並び替え・絞り込みで生まれる類似URL | 代表となるURLへ正規化 | 検索流入を狙いたい絞り込み軸は、固有ページとして残す判断もある |
【弊社の支援事例より】テクニカルSEOを起点とした流入基盤の整備
センタードのSEO/LLMOコンサルティングでは、コンテンツ改善だけでなく、流入基盤としてのテクニカルSEO整備を重視しています。あるオンラインスクールの支援事例では、インデックスや重複・クロール阻害要因の点検、重要ページへの内部リンク設計などを改善項目として整理・設計しました。ページネーションのcanonical設計やクロールの可否は、まさにこうしたテクニカルSEOの一部にあたります。
関連事例:AI検索対策を見据えたSEO・CV導線改善の統合提案(オンラインスクール)
サービス詳細:SEOコンサルティング
「2ページ目以降は重複っぽいからnoindexにしよう」という対応も、よくある誤りです。
paginatedページにnoindexを付け続けると、Googleはやがてそのページのクロールをやめ、ページ内のリンクも辿らなくなります。その結果、一覧の先にある個別ページ(記事や商品ページ)が巡回されなくなり、サイト全体のインデックスに悪影響が及びます。
同様に、robots.txtでページネーションページをブロックすることも避けましょう。Googleも正規化の目的でrobots.txtを使わないよう案内しています(参考:Google検索セントラル「重複した URL を統合する」)。
<a href>リンクと意味のあるアンカーテキスト検索エンジンは<a href="...">の形式のリンクを辿ってページを巡回します。onclickなどのJavaScript処理だけでページを切り替え、hrefが存在しない実装や、ボタン要素(<button>)のみでの遷移は、リンクとして辿ってもらえないことがあります。ページネーションは必ずクロール可能なリンクで実装しましょう。
また、アンカーテキストにも配慮し、可能な範囲で内容が伝わるテキストを用いると、ユーザーにも検索エンジンにも親切です。
無限スクロールは操作感が良い一方で、そのままではSEOに不利です。クローラーはスクロールや「もっと見る」の操作ができないため、最初に読み込まれた範囲しか認識できないことが多いためです。採用する場合は、次の対応を組み合わせます。
history.pushState)でURLを更新し、各位置に直接アクセスできるようにする<a href>によるフォールバックを残す「見た目は無限スクロール、内部にはクロール可能なページネーション」の状態を作ることが、SEOと操作性を両立させるポイントです。
最後に、忘れがちな基本項目です。
検索結果にAIによる要約(AI Overviewなど)が表示される場面は、年々増えています。弊社のLLMO(生成AI最適化)コンサルティングの現場でも、AI検索で引用・推薦されるための前提として、まず検索エンジンに正しく発見・評価される状態を整えることを重視しています。
AI OverviewやAIアシスタントが参照するのは、あくまでインデックスされ、内容を正しく理解された個々のページです。一覧の深い階層にある商品ページや記事が、canonicalの誤集約やクロール不可能なリンクによってインデックスから漏れていれば、その情報はAIの回答候補にすら入りません。
裏を返せば、本記事で挙げてきた対策——自己参照canonical、クロール可能な<a href>リンク、noindex・robots.txtでのブロック回避——は、そのままAI検索での露出を支える基盤になります。AI対策を特別な施策として切り出す前に、まずページネーションを含むテクニカルSEOの土台を整えることが、遠回りのようでいて最短の打ち手です。
実装の現場で見られる代表的な失敗例です。自社サイトに当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
noindexを付け、深い階層が巡回されなくなっているhref付きリンクが存在しないrel="next"・rel="prev"の設定だけで対策した気になっているいずれも「良かれと思って行った設定」が裏目に出るパターンです。古い情報をもとにした実装は、一度見直す価値があります。
導入・見直しの際に使える、保存版のチェックリストです。
実装チェックリスト
ページネーションを<a href>のクロール可能なリンクで実装している
各ページに自己参照canonicalを設定している(1ページ目に集約していない)
全件表示ページがある場合は、各ページのcanonicalをそこへ向けている
paginatedページにnoindexを付けていない
robots.txtでページネーションページをブロックしていない
URL形式(パラメータ型/ディレクトリ型)をサイト内で統一している
canonicalは絶対URLで、リダイレクトを挟んでいない
無限スクロールを使う場合、固有URLとフォールバックを用意している
各ページの表示速度を最適化している
一覧から重要な個別ページへ内部リンクが通っている
ページネーションは、ユーザビリティと表示速度を改善する有効な仕組みですが、SEOの観点では実装方法によって成果が大きく変わります。
特に重要なのは、次のポイントです。
rel="next"・rel="prev"はすでに使われておらず、新たに設定する必要はない古い情報のまま実装されているケースは少なくありません。本記事のチェックリストをもとに、まずは自社サイトのページネーションを見直すところから始めてみてください。
現在デジタルマーケティングにおいてお悩みがある方や、
課題を感じているがどうしていいかわからない方向けに
無料でご相談会を実施しております。
まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
A.実務上はほぼ同義で使われます。厳密には、ページングはデータを区切って取得・処理するサーバー側の概念、ページネーションはページ間を移動する画面表示(UI)を指すことが多い、というニュアンスの違いがあります。
A.はい、新たに設定する必要はありません。Googleは2019年に、これらをインデックスの指標として使っていないことを表明しています。すでに設定済みでも害はないため、急いで削除する必要もありません。
A.推奨されません。noindexが続いたページはやがてクロールされなくなり、リンク先である個別ページの発見・インデックスにも悪影響が及びます。2ページ目以降も自己参照canonicalを設定したうえで、通常どおりインデックスさせるのが原則です。
A.いいえ、1ページ目への集約は避けてください。2ページ目以降が「1ページ目の重複」として扱われてインデックス対象から外れ、その先にある個別ページが検索エンジンに見つけてもらえなくなる恐れがあります。各ページの自己参照canonicalが原則です(全件表示ページがある場合のみ、そこへ向けます)。
A.クロールのしやすさという点では、固有URLを持つページネーションのほうが有利です。無限スクロールを使う場合は、固有URLとクロール可能なフォールバックを併用することで、SEOと操作性を両立できます。
A.一律の正解はありません。1件あたりのデータ量(表示速度)と、深い階層までクロールが届くか(クロール効率)のバランスで決めます。目安として、ECの商品一覧で20〜60件、記事一覧で10〜20件程度から始め、実際のデータを見ながら調整するとよいでしょう。
セミナー
さらに学びたい方や、弊社のサービスについて知りたい方向けに通常セミナーや、時間を限定しないオンデマンドセミナーを用意しています。
開催セミナー一覧資料ダウンロード
デジタルマーケティングに関するお役立ち資料や、弊社サービス資料をダウンロードいただけます。
サービスの
お問い合わせ
センタードのサービスに関するご質問やお見積もり、ご発注など様々なお問い合わせはこちらからお気軽にお願いします。
お問い合わせフォーム