WordPressは、多くのWEBサイト制作に使われている世界中で人気のCMSです。
専門的な知識がなくても、WEBサイトの更新やカスタマイズが簡単に行える手軽さから、利用している方も多いのではないでしょうか。
しかし、WordPressで構築したサイトは、WordPressの本体及びプラグインのアップデートを放置していると、WEBサイトが危険にさらされる可能性があります。
そこでこの記事では、WEB制作のプロである当社が、WordPressで構築したサイトの保守管理のポイントを、下記のような疑問を持つ方に向けて詳しく解説していきます。
● アップデートが必要な理由がわからない方
● 保守管理を怠ると生まれるデメリットが知りたい方
● 保守管理の方法がわからない方
この記事を読めば、適切なアップデートの方法や保守管理の重要性が理解できます。ぜひ参考にしてください。
目次
WordPressは、定期的なアップデートが実施されています。
機能の追加や利便性の向上など、アップデートの目的はさまざまありますが、中でも重要なのはセキュリティに関するアップデートです。
更新を怠れば、セキュリティに穴がある状態でサイトを放置することになります。その結果、下記のようなトラブルが発生する可能性が高まり、非常に危険です。
● WEBサイトからの情報漏えい
● ウイルス・マルウェアの感染
● WEBサイト情報の改ざん
また、バグフィックスやパフォーマンス向上に関するアップデートを怠れば、WEBサイトが動作不良を起こす場合もあります。
小さな不具合であれば簡単な修正で済みますが、顧客情報の漏洩などに発展すれば取り返しがつきません。そのような事態を防ぐには、アップデートを見落とさず、常に最新のセキュリティ環境を保つことが大切です。
重要度が高い更新や小さなアップデートは、WordPressの設定次第で自動的に行われますが、多くの場合手動での更新が必要であるため、見落とさないように注意しましょう。
WordPressをアップデートする際は、予期せぬ不具合に備えて事前に本番環境とは別でテスト環境を用意し、動作検証を行うことが大切です。
テスト環境による検証を行わず更新した結果、動作不良を起こしたり、デザインが崩れたりと、さまざまな不具合が起こる可能性があります。しかし、内容に機能追加やシステムの大幅な改変が含まれていないなど、テストが必要ないアップデートもあります。
WordPressの更新には以下の2種類が存在し、テスト環境での検証が必要となるのは「メジャーアップデート」です。
● メジャーアップデート
● マイナーアップデート
それぞれの違いを表にまとめました。
マイナーアップデートは軽微な修正が目的であることが多く、ほとんどの場合WEBサイトの動作に影響を与えません。WordPressの設定によっては自動で更新されることもあります。
一方、メジャーアップデートは大幅な機能追加などが行われるため、実施前に必ずテスト環境での検証が重要です。本番環境にそのまま適用すると、正常に動作していた機能が動作しなくなる可能性があります。
いずれのアップデートも、セキュリティの脆弱性対策が含まれることがあるため、最新状態の維持が重要です。
しかし、アップデート情報の公開直後は、バグなどが発生する可能性があります。プラグインやテーマが、最新バージョンのWordPressに対応できず、動作不良を起こすためです。
WordPressの大きなアップデートがあれば、プラグインやテーマも後を追う形でアップデートが行われます。
そのため、緊急性のある更新以外は、数日様子を見ながら情報収集を行って、安全性を確認してから実行しましょう。
WEBサイトの安全性を保つには、WordPress本体だけでなく、プラグインやPHPなどのサーバー環境の更新も必要です。
WordPressの更新と同様に、新しい機能の追加やセキュリティの脆弱性に対する対策が含まれます。特に、サーバー環境のアップデートに関しては、古いバージョンのまま放置するとサーバーに直接攻撃される可能性も高まります。
しかし本番環境で直接サーバーのアップデートを行うと、WEBサイトの正常な動作に影響を与えるリスクがあるため、テスト環境での検証は必ず行いましょう。
それぞれのアップデートについて詳しく解説していきます。
プラグインとは、WordPressを簡単にカスタマイズできる拡張機能のことです。
デザインの変更や操作性の向上など、さまざまな機能を追加するプラグインが提供されています。プラグインも、下記のような理由でアップデートが行われます。
● 最新のWordPressに対応させるため
● セキュリティの脆弱性を改善するため
● プラグインの機能追加、改善のため
プラグインを更新しないと、最新のWordPressの仕様に適応できず、動作不良を起こすことがあります。また、プラグインのみ更新を行い、WordPress本体が古いバージョンのままになっている場合も同様です。
しかし最も大きな問題は、プラグインがセキュリティの穴となり、悪意のあるユーザーから攻撃を受ける危険があることです。
WordPressの更新だけで満足せず、必ず合わせて行うようにしましょう。
PHPとは、WordPressのシステム構築に使用されているプログラミング言語です。
1995年に誕生した言語ですが、現在も世界中で利用されており、利便性やセキュリティなど、全体的なパフォーマンス向上のために日々アップデートが行われています。
PHPの更新については、WordPress公式でも以下のように説明されています。
PHP の最新バージョンには大きく2つの利点があります。
・WEB サイトがより速くなります。PHP の最新バージョンは以前のバージョンよりも効率的に動作します。最新の対応バージョン (現在は7.3) にアップグレードすると、以前のバージョンに比べてパフォーマンスが最大で3倍〜4倍向上します。
・WEB サイトがより安全になります。PHP は WordPress と同様にコミュニティによってメンテナンスされています。PHP は非常に人気があるため、ハッカーの標的です。
最新のバージョンには最新のセキュリティ機能が実装されていますが、以前のバージョンにはこうした機能が含まれていません。PHP のアップデートは WordPress サイトの安全性にとって非常に重要です。
引用:WordPress Codex 日本語版|PHP バージョンの更新
また、PHPはサーバー上で動作するため、アップデートを怠るとサーバーそのもののセキュリティが低下する恐れがあります。サーバーが攻撃を受けると、同一サーバーに入っている他のサイトや、メールボックスなどにも被害が及ぶため、必ず更新しましょう。
しかし、本番環境に直接反映させると、WEBサイトの動作に影響を与える可能性があるため、事前の検証が必須です。加えて、PHPはWordPress側が推奨しているバージョンがあるため、必ずしも最新バージョンが適切とは限りません。
注意すべき点が多いため、自社で対応が難しい場合は、WEBサイトを制作したベンダー会社へ相談しましょう。更新を適切に行なえば、WordPressサイトの安全性と正常な動作を保つことができます。
この記事では、WordPressで構築したサイトの保守運用について解説しました。
保守管理を怠れば、気づかぬうちにセキュリティが低下し、自社のWEBサイトが攻撃の対象になったり、不具合を引き起こす要因となります。
小さな不具合程度であればすぐに修正できますが、顧客情報の漏洩などに発展すると、取り返しがつかないこともあるため、常に最新の状態を保ちましょう。
また、アップデートの際はプラグインやサーバーの更新、WEBサイトのバックアップも合わせて行い、実行前にテスト環境での検証が重要です。
自分で行うのが難しい方は、制作会社への依頼も検討しつつ、保守管理を徹底していきましょう。
いかがでしたでしょうか?皆さんにとって有用なコンテンツとなっていれば嬉しいです。
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