多くの企業や個人の間でWEBサイトのアクセス解析に広く使われているGoogleアナリティクス。
無料で使えて、しかも多機能であることから今ではアクセス解析ツールの代表のひとつとなっています。
今回はGoogleアナリティクスの最新版「GA4」のデータの見方や使い方に加えて、GA4を使いこなすためのコツを解説していきます。
目次
GA4とは、Googleアナリティクスの最新バージョンです。
UAと呼ばれる旧バージョンの計測はブラウザ単位で行われていたのに対し、GA4ではユーザー単位での計測が可能になっているのが特徴です。
2022年10月のGA4正式版リリース以降、2023年6月までの期間は移行期間としてUAとGA4の併用が可能でした。
2023年7月以降はUAのデータ収集が停止され、GA4に一本化されています。
GA4の画面は非常にシンプルな構成になっています。
左側のメニューは「ホーム」「レポート」「探索」「広告」「管理」の5つのみです。
ホームには、主要な指標のグラフがトップに表示されており、その下に最近アクセスしたレポートとGA4が選定したおすすめのレポートが表示されています。
トップに表示されるのはページビューやセッションではなくユーザー数ですが、これはすべての計測をユーザー単位で行おうとするGA4の設計思想を反映しているからでしょうます。
レポートは、GA4を使う上でで最も基本と的な使い方になる項目です。
データごとにレポートが分かれており、何を分析したいのかの目的に合わせてレポートを選択して表示します。
どのようなユーザーが見ているか、どういった経路でサイトに流入しているのか、どのページが見られているかなど、主要なデータのほとんどは「レポート」で見ることが可能です。
初期設定のやり方によっては一部のレポートがメニューに表示されていないことがありますが、「ライブラリ」から「コレクションの編集」を選択することでメニューの項目をカスタマイズしてすべて表示させることができます。
「見たいデータが見つからない…」というときは、まずはライブラリの中に該当するものがないか確認してみてください。
探索は、レポートよりも詳細なデータを見たいときに役立つ項目です。
GA4を使い始めた段階では探索の中に何のデータも表示されず、分析したいデータを自分で選択してオリジナルのレポートを作成する必要があります。
まっさらな状態からすべて自分で組み上げることもできますし、テンプレートを活用することも可能です。
分析の目的がはっきりしていてある程度アクセス解析に慣れている人にとっては、カスタマイズ性が非常に高いため便利に使うことができます。
反面、アクセス解析に不慣れで何を見ていいかわからない人にときは、探索を使いこなすことは難しい場合があります。
探索でしか見ることができないデータもいくつかあるものの、主要なデータはレポートに揃っていますので、まずはレポートを使って慣れることをおすすめします。
広告は、WEB上で広告を出稿して集客している場合に役立つ項目です。
WEB広告を出稿するときは複数の媒体を同時に利用することが多くなりますが、この場合に問題になりやすいのが「どの媒体がどの程度貢献しているのか?」という疑問です。
例えば、検索広告で一度サイトに訪れた人に対してリターゲティング広告を表示し、リターゲティング広告からコンバージョンに至った場合、検索広告とリターゲティング広告のどちらが貢献度が高いでしょうか。
これを一概に判断するのは非常に難しく、接触回数が増えたり期間が長くなったりするとさらに判断が難しくなっていきます。
広告の貢献度を判断するための考え方を「アトリビューションモデル」とい言い、この分析に使うのがGA4の広告レポートです。
「探索」と同じく、やや高度な知識が必要になる項目でもあります。
管理は、GA4を使うために必要な各種設定を行う項目です。
アクセス権の付与や自社のIPアドレスの除外など、アクセス解析を始める前に済ませておきたい設定項目が多くありますので、GA4を使い始める際は必ず目を通しておくようにしましょう。
ここからはGA4の主な使い方として、使用頻度の高いものをいくつかピックアップして解説します。
自然検索から流入したユーザー数の推移を知るには、「レポート」から「ユーザー属性」→「オーディエンス」を選択します。
最初はすべてのユーザーの合計数しか表示されていないので、自然検索からの流入に絞るときには「フィルタを追加」を選択します。
自然検索からの流入を見たい場合は、フィルタの条件のうちディメンションを「ユーザーの最初のメディア」、マッチタイプを「完全一致」、値を「organic」に設定することで見ることができます。
期間を指定したコンバージョン数を知るにはまず、「レポート」から「エンゲージメント」→「コンバージョン」を選択します。
GA4ではあらかじめ用意されたコンバージョンが自動で計測されており、データが蓄積されていればいくつかのコンバージョンが自動で表示されます。
もちろん、自分で設定したコンバージョンを表示することも可能です。
期間を絞り込んでデータを見るには、右上の期間の表示をクリックします。
「過去7日間」や「過去30日間」と指定することもできますし、「6月5日から7月22日まで」というように日付の絶対指定もできます。
また、「比較」にチェックを入れることで2つの期間の数値の比較をすることも可能です。
比較する期間も自由に決められますが、よく使うのは「前の期間(同じ曜日)」です。
過去の一定期間と、その前の期間を比較するとき、比較のやり方やサイトの特性によっては曜日の影響を強く受けてしまうことがあります。
「前の期間(同じ曜日)」で比較すると、この曜日の影響を打ち消すように自動で比較の期間を調整してくれるため、より正確な判断ができるようになります。
ランディングページ別のアクティブユーザー数を知るには「探索」を活用します。
探索を選択し、新しいデータ探索を作成するため「空白」を選択してください。
そして左端の「変数」の項目にある「ディメンション」に「ランディングページ+クエリ文字列」、「指標」に「アクティブユーザー数」をそれぞれ設定します。
これだけではまだデータが表示されませんので、続けてひとつ右の「設定」の項目にある「行」に「ランディングページ+クエリ文字列」、「値」に「アクティブユーザー数」を設定します。
ここまで設定が完了すると、画面右に各ページのURLとページごとのアクティブユーザー数を示した表が現れるはずです。
デバイスカテゴリ別のセッション数を知るには「探索」を活用します。
基本的な使い方はランディングページ別のアクティブユーザー数を知る場合と同様です。
「ディメンション」と「行」に「デバイスカテゴリ」、「指標」と「値」に「セッション数」をそれぞれ設定することで確認が可能です。
GA4の使い方をこれから覚える場合、Googleアナリティクスを全く使ったことがない方よりも、今までUAを利用していた方が苦労するかもしれません。
GA4をUAの改良版と考えてしまうとうまくいかないので、全く別のツールを使っているつもりで考えてみてください。
UAとGA4の代表的な違いとして以下の3つがあります。
計測の中心になる指標
コンバージョン数のカウント方法
離脱率の算出方法
1つ目に、計測の中心になる指標はUAがセッション数であったのに対しGA4ではユーザー数になっています。
単発のセッションよりもライフタイムバリューを重視した計測が可能になり、「どうやってサイトに訪問してもらうか」よりも「どんなユーザーに訪問してもらうべきか」が重要になっています。
2つ目に、コンバージョン数のカウント方法が、UAでは1回の訪問で1回までのカウントだったのに対しGA4では1回の訪問で何回でもカウントされるようになっています。
「サイトにとって嬉しい行動がコンバージョンなのだから、何回コンバージョンしても嬉しいはずだ」という考え方のため、GA4はUAと比べてコンバージョンが多く計測されることがあります。
3つ目に、離脱率という指標が廃止され、代わりに「離脱数」が追加されました。
UAと同じように離脱率を計算したい場合は以下の計算式を活用してください。
離脱率=離脱数÷ページビュー数×100
また、GA4でもUAでも変わらない要素として「とにかく使ってみる」ことも大切です。
どんなに便利なツールでも使いこなすためにはそれなりの時間と慣れが必要になります。
最初は難しく感じると思いますが、まずはいろいろなレポートを触ってみてください。
今回は、GA4の使い方と使いこなすためのコツを解説してきました。
GA4は非常に多機能なため、強力な反面使いこなすのが難しいツールです。
使い方がどうしてもわからず困ってしまったときは、一度専門家に相談してみるというのもひとつの手です。
またセンタードでは、下記のようなセミナーを開催しており、WEB施策に関して解説しています。よろしければ是非ご参加ください。
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