更新日: 2024.09.02
WEB広告におけるクリック単価とは、ユーザーが広告を1回クリックした際にかかる費用を指します。本記事では、クリック単価の概要や相場、単価を下げて費用対効果を高めるためのコツについて解説します。
目次
クリック単価はCPCとも呼ばれ、Cost Per Clickの略です。
WEB広告においては、広告が表示されるだけでは費用が発生せず、クリックされて初めて費用が発生します。
自社サイトに誘導できた数に応じて費用が大きくなっていくことから、費用対効果を考えるうえでわかりやすい課金形式である、ということがメリットと言えます。
クリック単価の計算は、広告がクリックされるごとに行われます。
クリック単価を100円としたとき、表示回数が1,000回でクリック数が0回なら費用は0円、表示回数が50回でもクリック数が10回なら費用は1,000円となります。
なお上記はあくまで例であり、実際には、クリック単価はクリックされるたびに変動します。
平均CPCは、「クリックされるごとに発生する広告費用の平均額」です。
上限CPCは、広告主が自由に設定できる「1クリックあたりに支払える上限金額」です。
平均CPCは、クリックされるごとに発生する広告費用の平均額です。
1回目のクリックが30円、2回目のクリックが40円としたら、平均CPCは35円となります。
クリック単価が高騰しているかどうかは、この平均CPCで判断します。
上限CPCは、広告主が自由に設定できる「1クリックあたりに支払える上限金額」です。
広告主が上限CPCを50円としている場合、1回のクリックで50円を超える費用が発生することはありません。
想定外の費用が発生してしまうことを防げる反面、設定金額が低すぎると広告の表示機会を失うこともあるのでご注意ください。
クリック単価の相場は、キーワード・広告ランク・時期などの要因によって変動します。
最も大きな要因はキーワードで、競争が激しく1クリックで3,000円にも達するキーワードもあれば、競合が少なく10円程度に収まるキーワードもあります。
季節やトレンドの影響を受けやすいキーワードの場合は、時期によってクリック単価が大きく変動するでしょう。
また、広告ランクが高い広告はユーザーからの反応が良いため、クリック単価が下がる場合があります。
クリック単価の相場は、Googleキーワードプランナーのような無料ツールで調べることができます。
出稿したいキーワードを入力すると想定されるクリック単価が表示されますので、予算と照らし合わせながら参考にしましょう。
リスティング広告におけるクリック単価は、オークション形式で決定されます。
例えば「ノートパソコン おすすめ」というキーワードで3社が広告を出稿している場合を考えます。
A社の上限CPCが100円、B社が120円、C社が150円とすると、広告の品質に差がなければ、最も高い金額に設定しているのはC社ですので、C社が出稿権を獲得します。
このときのクリック単価は、2番目に高いB社の120円に+1円した121円となります。
最も高い金額を設定しているとしても、その金額で決定されるわけではないのがポイントです。
ディスプレイ広告におけるクリック単価も、オークション形式で決定されるのは同じです。
しかし、リスティング広告に比べて、ディスプレイ広告はクリック単価が安くなる傾向にあります。
ただ、リスティング広告は購入や予約といった獲得を目的とすることが多いのに対して、ディスプレイ広告は認知やブランディングに向いているため、クリック単価が低いからといって一概にディスプレイ広告が優れているわけではありません。
目的に応じて使い分けましょう。
クリック単価を下げて広告の費用対効果を高めるコツを紹介します。
クリック単価は工夫次第で下げることができるものですので、単価を下げる方法を見ていきましょう。
広告ランク=広告の品質×上限クリック単価(入札単価)+広告表示オプションで決まります。
広告ランクが高いほど安い入札単価でも広告の掲載順位が高くなるため、その要素となっている広告の品質を上げることが重要です。
広告の品質が高いとは、検索するユーザーのニーズと広告の情報との関連性が高い状態のことです。
クリック率が高ければ広告の成果も上がっていくため、品質の高い広告を作ることでクリック単価が下がり、費用対効果が上がるのは一石二鳥と言えるでしょう。
上限CPCを設定することでクリック単価の上昇を防ぐことができます。
意図せず単価が高騰することがなくなるため、平均CPCの低下にも繋がるでしょう。
ただし、相場よりも低い単価で設定してしまうとオークションで勝てなくなり、ほとんど表示されなくなってしまうことがあります。
あらかじめ相場を調べた上で、配信ボリュームを見ながら上限CPCを調整しましょう。
もしも予算の都合で上限CPCを下げざるを得ない場合は、キーワードやターゲティングを変更することでCPCを下げるように試みてください。
除外キーワードの設定もリスティング広告では有効な手段です。
部分一致でキーワードを設定していると、意図しないタイミングで広告が表示されてしまい、クリック単価が高騰することがあります。
意図しない広告表示があると反応率も下がってしまうので、関係のないキーワードを除外することで反応率が上がり、結果的にクリック単価を抑えることができます。
ランディングページの最適化は、広告の運用と同じくらい重要です。
ランディングページの内容が広告とズレていたり、読み込み速度が遅かったりすると、広告をクリックしたユーザーの離脱に繋がります。
ユーザーの離脱が多いとCVRが下がるので費用対効果が下がりますし、クリック率が下がることで広告の品質が低いと見なされ、クリック単価が上昇します。
クリック単価を抑制するためにランディングページの最適化も忘れず取り組みましょう。
広告の費用対効果を高めるためには、クリック単価だけでなく他の広告指標と合わせて確認することが大切です。
重要な指標をご紹介します。
CPMは、広告が1,000回表示されるごとにかかった費用のことです。
クリック単価ではなく表示単価で課金される際にはこちらを参考にします。
ただし、表示単価であっても1クリックあたりにかかった費用を見ておくことは大切ですので、CPCと合わせて確認しておきましょう。
CPAは、コンバージョン単価を指します。
購入や予約などのコンバージョン(獲得)1回あたりにかかった費用のことです。
最終的な成果はCPAを見て判断することが多いため、CPCとCPAのバランスを見て調整することが大切です。
CPOは、顧客獲得単価を指します。
新規顧客1人を獲得するのにかかった費用のことです。
CPAが新規かリピートかを問わないのに対し、CPOは新規顧客を増やすことに重点を置いていると言えるでしょう。
CTRは、クリック率を指します。
広告が表示された回数に対してどれくらいクリックされているかの指標です。
CTRが上がればCPCは下がっていきますし、リターゲティング広告などの他の施策にも繋げやすいため、CTRは常に高めていく意識が大切です。
CVRは、コンバージョン率を指します。
広告をクリックしてLPを訪れたユーザーのうち、どれくらいがコンバージョンしたかの指標です。
CVRが低い場合はLPの改善が必要な場合が多いですが、CPCの高騰にも繋がるため早めに手を打っていきましょう。
WEB広告におけるクリック単価の概要と、単価を下げるコツについて解説しました。
クリック単価は広告を運用する上で課題になりやすい指標ですので、理解を深めて単価を下げる施策を打っていきましょう。
いかがでしたでしょうか?皆さんにとって有用なコンテンツとなっていれば嬉しいです。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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