更新日: 2024.09.04
自社サイトを運用していく中で、ホームページリニューアルの検討をする場合もあるでしょう。しかし、実際にホームページのリニューアルが完了した後、そのまま運用だけ行っていないでしょうか。ホームページのリニューアルを行うということは、そのホームページのパフォーマンスに何かしらの変化が起こるはずです。
今回は、よりホームページリニューアルを効果的なものにするための、リニューアル後に行うべきことや着目する点について解説します。
自社のホームページを運用していく上で、ブランディングのためにデザインを刷新したいと考えたり、CMSなどの使用感に不都合を感じ、別のものを使いたいと検討する場面に遭遇することがあるでしょう。
また、ホームページを立ち上げてみたけれど、なかなか思うような集客に繋がらず、もっと成果を出せるようなホームページに一新したいと考えた経験も少なからずあるかもしれません。
その時に実施する施策の一つとして、ホームページリニューアルが挙げられます。ホームページにおける広範囲の改善や、ホームページの根幹の改修を行う施策です。ホームページの根幹の部分やホームページ全体のコンテンツを一挙に改修することにより、大幅な成果改善が見込めます。
実際に、この記事を読んでいる今まさに、ホームページリニューアルを検討している企業担当者の方もいるかもしれません。
しかし、リニューアルを実施する際、ホームページのリリースまでの計画にのみ注力してしまってはいないでしょうか。リニューアルが完了したら、その後どのように、どのようなプランでサイトを運用していくかといった点まで、明確に検討できているでしょうか。
本記事では、ホームページをリニューアルした後に行うべきことや着目すべき点を整理し、解説していきます。
無事にリニューアル後のホームページがリリースできたら、まずはそもそものホームページリニューアルの目的を振り返り、明確にしましょう。
当然ですが、ホームページリニューアルはホームページ全体の改修を行うため、予算や時間を大幅に割く施策といえます。そのため、ただ漠然と「ホームページを新しくしたい」「なんとなくいい感じにしたい」というのではなく、リニューアルを行う上での目的を明確にすることが重要です。
またその際には、可能な限り目標を数値で表せるようにすることを推奨します。
たとえば、「デザインを刷新したい」という目標があったとします。では、デザインを刷新することでどのような効果を得たいのでしょうか。
ホームページからのコンバージョン獲得数を改善したいのか、ブランドイメージの向上を狙うのかなど、より具体的に改善ポイントや狙いたい効果を設定します。
そして、どのような数値変化があれば上記が達成できたといえるのか、着目する数値や指標をおさえておきましょう。
さらに他の例として、「集客を拡大したい」という目標を挙げていたとします。その場合は、何のために集客を拡大したいのかを振り返りましょう。認知度の向上なのか、コンバージョンの向上なのか、多くの人をホームページに集めてどのような効果を得たいのかを明確にします。
またこの場合も、何をもって上記の目的を達成したとするのか、追うべき指標を設定しましょう。
どの指標を見ればよいか整理できない、分からないという場合は、KPIツリーを作成することをおすすめします。KPIツリーとは、経営目標達成指標(KGI)を頂点として、目標実現のための各要素(重要業績評価指標:KPI)を列挙・関係づけた図です。
可能な限り定量的な視点からの分析・設計を行なうものであるため、「ホームページを新しくしたい」「自社事業に効果的なホームページにしたい」というような、定性的な目標をより評価・分析しやすく設定することができるようになります。
次に、ホームページリニューアルが完了したら、目的に沿ってどのように数値が変化したかを分析します。
なお、効果が出るまでにはある程度の期間を要するため、少なくともリニューアル完了後3~6ヶ月はデータを蓄積する期間として分析は行わずに様子をみることを推奨します。
ホームページリニューアルの効果を確認するポイントのひとつとして、流入数はどのように変化したか、どの経路での流入が多くなったかなどをGoogle Analyticsで確認します。ホームページ全体としてのユーザー数はどう変化したか、各流入経路ごとではどのような変化がみられたか、といった点を分析します。
Google Analyticsにおいて、下図のような確認したい指標をまとめた探索レポートを作成すると良いでしょう。
また、どのようなキーワードで順位を獲得することができるようになったか、リニューアル時に設計した対策キーワードでの順位や獲得流入数の変化はどうなっているかなど、キーワードにまつわる数値にも着目します。その際には、リニューアル前と、リニューアル時に設計したtitle、description、hタグ等を踏まえて比較しましょう。
また、流入のみならず、ホームページへ訪れたユーザーのエンゲージメントの観点からも変化がないか、分析を行いましょう。
表示回数やユーザーあたりのビュー、平均セッション継続時間、直帰率などを分析することで、ホームページ内の回遊性はどのように変化したか、どのページ(コンテンツ)にユーザーが多く来訪するようになったか、逆にどこが減少したかを分析します。
前述のGAの探索レポートで、これらの指標を確認することができます。
なお、Microsoft Clarityなどのヒートマップ分析ツールを導入している場合は、どのコンテンツが多くクリックされるようになったか、ページのスクロール深度はどのように変化したかを併せて確認することを推奨します。
GAでは基本的に、ページ単位での数値分析を行なうことができますが、ヒートマップ分析ツールを使用することで、GAでは確認が難しいページ内のパーツやコンテンツごとにおけるユーザーのニーズやエンゲージメントを容易に分析することができます。
また、エンゲージメントの変化と併せて、問い合わせなどのサイトで最終的に獲得したい数値にも変化が起こっているか、問い合わせまでのユーザーの行動やフォーム完了前の離脱数に変化はみられたかといった、コンバージョンに関する指標も分析しましょう。
前項で分析した結果を踏まえて、どの部分が改善されたのかを確認すると同時に、想定していた結果と違った結果になった部分や、思ったような効果が得られなかった、効果が乏しかった点を洗い出し、さらに改善施策を実施していきましょう。
たとえば、設計した対策キーワードの中で順位の振るわないものがあった場合、その時点での検索結果の上位表示コンテンツの傾向や、競合他社サイトのtitle、hタグの文言を確認し、それらと比較して自社はどこが違うのか、どこに差分があるのかを分析しましょう。
そして、差分が見つかったらそれをもとに改善施策やサイトの改修を行ないます。
なお、この場合の改善施策とは、リニューアルのような大規模改修ではなく、titleタグの文言修正やホームページ内導線の変更、被リンク施策など、部分的な調整を行うことを指します。
そのうえで、さらに順位やホームページの流入数値にどのような変化があったのか、確認しましょう。
漠然とホームページリニューアルを行い、ホームページのデザインや使い勝手を変えただけでは、そのリニューアルが本当にホームページの目的を果たせるものになったのか、自社事業に貢献できるものになったのかは不明瞭です。
また、リニューアルでのmetaタグ設計や、ページ内コンテンツの制作は土台作りであり、集客拡大においてはその土台をもとに、絶えず変化する検索エンジンのアルゴリズムにコンテンツを最適化させるために分析し、調整を入れていく必要があります。
ホームページリニューアルの施策に着手する際は、ホームページを公開した後の効果検証やPDCAサイクルによるさらなる成果改善のフェーズも視野に入れて計画し、ホームページ制作を行うことを推奨します。
そうすることで、自社サイトがさらに改善され、目標達成のための効果を得ることが期待できるでしょう。
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まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
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ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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