リスティング広告の運用の流れと、実施時に成果を高めるためのポイントについて

更新日: 2024.05.09


リスティング広告は、検索結果画面に表示される広告で、効果測定や調整を柔軟に行うことができる集客手段です。
リスティング広告で効果的な集客をするためには、運用のポイントをおさえてPDCAを回していくことが重要となります。
では、実際に広告を運用するときにはどんなことに留意すれば良いでしょうか?
今回は、ビジネス拡大の為にリスティング広告を行う流れと運用のポイント、リスティング広告における集客に関するよくある質問について解説していきます。
「リスティング広告を始めたいけど何をしたらいいのかわからない」「リスティング広告で思った通りの成果が出ない」とお悩みの方は是非参考にしてみて下さい。

 

広告開始までの流れ

広告媒体によって細かい流れに違いはありますが、運用開始までの主な流れは下記の通りです。
1.Yahoo!、Googleのアカウント開設
2.入札予定のキーワード案を作成
3.広告文案(訴求文)やバナーの作成
4.アカウント構築(キャンペーン、広告グループ、広告の登録、予算/入札価格の設定など)
5.タグ発行、WEBサイトへの埋め込み
6.審査
7.テスト
8.開始

広告運用のロードマップ

リスティング広告は、運用開始後に下記ロードマップのような流れで運用を行っていきます。

アカウント構成、キーワード、タイトル説明文、リンク先は広告出稿前の準備段階に構築する項目となります。いずれの項目についても、広告出稿後に適宜調整が必要です。
各項目についての詳細は下記のとおりです。

・アカウント構成
Yahoo!やGoogleの広告アカウントは、会社や事業部単位で用意します。そのアカウントの下にキャンペーンを設定していきます。キャンペーンごとに広告配信のスケジュールや広告の配信先、予算などの設定を適宜調節していきます。

・キーワード
最初に構築したキーワードがCVに寄与した掛け合わせのキーワードや網羅性などの精査を行って、運用開始後にも随時追加・変更を行っていきます。

・タイトル説明文
タイトル説明文は運用開始前にキーワードとの連携が取れていることを前提として、運用開始後にはそのパフォーマンスをもとに改善を行っていきます。自社の商品やサービスを利用して得られるメリットをわかりやすく伝える広告文が効果的です。

・リンク先
リンク先は、運用開始前に設定した上で、キーワードの変更に応じて適宜調整していきます。

・LP、サイト内改善
LP、サイト内改善に関しては、運用しながら既存のリンク先の検証・調整を行っていきます。改善のポイントについては後述します。

・入札
クリック数の最大化、CVの最大化など目的に応じた調整を行っていきます。広告の検索表示順位は入札単価と広告ランクによって決定されるため、広告出稿後も順位と予算のバランスを見ながら調整する必要があります。

効率の良い広告運用のポイント

効率の良い広告運用を追求するということは、「コストを最大限抑え、CVにつながる質の高いクリックをいかに獲得するか」と言い換えることができます。
そのためには、「広告配信の最適化」と「クリエイティブの最適化」の2軸の視点での改善が必要となります。

広告配信の最適化

獲得単価の改善のため、入札調整やキーワード追加・精査、入札戦略、広告文ABテストなどを実施し、配信設定の最適化を図ります。そのためには現状の課題点を洗い出し、改善までの道筋を立てて施策を進める必要があります。

具体例として、下記に獲得単価の改善を行うまでに改善すべき項目と具体的な施策をまとめました。

クリエイティブの最適化

LPやバナー、広告文などの制作物を最適化することで、広告費用を増やさずに獲得数の増加を図ります。
具体的には、次のようなポイントが挙げられます。
・リスティング広告では、広告のタイトル説明文と遷移先であるLP・ウェブサイトとの統一感を持たせる。
・リスティング広告からのLP・ウェブサイトへの流入ユーザーへの説明・説得による購入促進を行う。
・EFO(エントリーフォーム最適化)でフォームを使いやすく改善する。

LPとは

LPとはランディングページの略で、ページ内でサービス内容や商品情報の説明をし、お申込み・資料請求などユーザーのアクションを誘導することに特化したページを指します。

イメージとしてはチラシのWEB版のような形です。商業色が強いため、コーポレートサイトやサービスサイトなどとは別立てで作られるケースが多いです。

LPと広告の関連性

広告とその遷移先として用意されるLPの内容は合わせておく必要があります。広告とLPは1セットと捉え、それぞれの内容に齟齬がないか注意しましょう。

広告とLPで齟齬があるとユーザーが混乱してしまい、離脱につながる可能性が高くなってしまいます。ユーザーが広告を閲覧してから申し込みを行うまでのストーリー(流れ)を意識して、広告とLPを作成することが重要です。

WEB集客に関するよくある質問

Q.リスティング等による広告流入か、SEOによる自然流入が、まずどちらから始めるべき?

A. 短期で成果が得られてミニマムスタートができるのは広告流入。
商材や業界によっても違いはありますが、コストや時間が限られる場合、まず最初に行うべきものとしては、広告流入のほうが長けていると言えます。運用開始からすぐに集客が開始でき、また準備するコストも最低限で済むためです。特に新規サービスの場合はテストマーケティングとしても活用することができます。
逆にSEOでは、作ったコンテンツが資産になるというメリットはありますが、結果が出るまでに期間が必要であり、コンテンツを用意するのにコストも期間もかかってしまいます。同業界でSEO集客が好調である場合はSEOのほうが相性が良い可能性もあるため一概には言えませんが、「まずお試しで始める」という点では、広告の方が良いと言えるでしょう。

Q.たくさんの集客手段を試すべきか、それとも、一つにしぼるべきか。

A. コストはかかるが、複数手段を試すのが理想的です。
どの集客手段が自社にとって最適かを知るためには、なるべく多くの集客手段を試すことがおすすめです。また軌道に乗ったあとでも、リスクヘッジの観点からも集客経路を分散させることが理想的です。
ただし、複数の集客手段を運用するには相応のコストが必要です。もし、予算が限られる場合は無理に複数手段を運用せず、一つの集客手段に集中投下をして、一つずつの経路の検証を行うほうが良いでしょう。少ない予算での複数手段の運用は一つずつの集客手段にかけられる投資コストが少なくなるため、その分広告配信も減り、結果的に機械学習のスピードが遅れたり、検証データが溜まるのに時間がかかってしまいます。

Q.実施しても効果が感じられないが、この状態でいつまで待てば良い?

A. 検証可能なデータ数をためるまで、目安としては自然検索は3~6ヵ月、広告は1~3ヵ月程度待つべきであると言えます。
何ヶ月という期間よりも「検証可能なデータ数がたまるまで」が回答となります。集まるデータ数によるため一概には言えませんが、サンプルとして弊社の場合は下記でご案内するケースが多くあります。
・自然検索流入(遅効性):おおよそ3~6ヵ月程度で結果が出始める。
・広告流入(即効性):1ヵ月から結果は見える。しかし、1ヵ月だけでは機械学習と運用調整の余地がある場合が多いため、2、3ヵ月まで改善を図りながら様子を見るケースが多い。
いずれの場合でも、効果が出ない原因を考えることが大切です。まずは「何がうまく行っていないのか?」を調査することから始めましょう。

まとめ

WEB広告による集客の場合も、自然検索と同様にPDCAが重要です。WEB広告を実際に運用してみて初めて分かる結果も多くあります。
まずはスモールスタートからでも、WEB広告のメリットである効果測定と調整の柔軟性を大いに活用して、繰り返しチューニングを行うことが重要です。
運用する中では、「調整した結果、成果には結びつかなかった」という結果もあるかもしれませんが、それも貴重なデータの一つとなります。コツコツと継続的に、 PDCAを回していきましょう。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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