更新日: 2025.01.17
WEB広告の出稿を検討する際、選択肢の一つとしてTikTokが挙げられます。
しかし、TikTokにはどのような広告の種類があるのか、広告にかかる費用がどれくらいなのか分からない方も多いのではないでしょうか。
TikTok広告には主に5つの種類があり、それぞれにかかる特徴や費用が異なります。
TikTok広告を配信する際は、サービスなどの目的に合った広告タイプを選ばなくてはなりません。
この記事では、TikTok広告にかかる費用やTikTok広告のメリットやデメリットについて解説しています。
TikTokで広告を出稿するための手順も紹介しているので、TikTok広告をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
TikTok広告は、人気動画SNSプラットフォームであるTikTok上で配信される広告です。
TikTokの視覚的かつインタラクティブな特性を活かした広告は、特に若年層を中心に強い影響力を持ちます。
クリエイティブな動画広告がTikTokユーザーのフィードに表示され、ブランドのメッセージを効果的に伝えます。
TikTok広告は、独自の動画コンテンツを通じて、特定のターゲット層に直接リーチするのに効果的な方法です。
2025年1月時点での日本におけるTikTokの月間アクティブユーザー数は約2,700万人と言われています。近年、TikTokの閲覧に特化した軽量版と言われる「TikTok Lite」のアプリリリースからも、よりユーザー数の増加に拍車がかかっていることが予想されます。
この多くのユーザー数は、広告主にとっても非常に大きな市場を意味しており、広告のリーチと影響力を高めることが可能です。
多くの若年層を含むユーザーがTikTokを利用しており、広告キャンペーンを効果的に特定のターゲットへリーチさせることが可能です。
TikTokは、特に若年層に焦点を当てた広告を行うにあたり、非常に魅力的なプラットフォームといえます。
参考情報:TikTokについて
TikTok広告は、縦型でのフルスクリーン動画で配信され、通常の投稿に紛れ込む形で広告動画も配信することが可能となります。そのためユーザーが受け入れやすい形で提供される広告となります。興味を持ってもらうことさえ出来れば、動画の視聴率を高めることも可能です。
TikTok広告で配信する動画のクオリティも重要になりますが、基本的にはエンターテインメント性が高く、自然な形でユーザーの体験に溶け込むため、ストレスなく受け入れてもらうことが可能です。
広告用クリエイティブでの企画で、チャレンジ型やユーザー参加型の広告が、楽しい体験としてユーザーに受け止められます。
TikTok広告では、多様なターゲティング手法を利用できます。
ユーザーの行動や興味に基づくターゲティングにより、特定のオーディエンスに効果的に広告配信する設定を行うことも可能です。
年齢・性別・地域・興味関心領域に基づくターゲティングを行うことができます。
TikTok広告ならではのターゲティング設定も可能ですので、広告配信をしながら効果の高いターゲティングを設定することが大切です。
参考情報:TikTok広告ターゲティングについて
TikTokは、その拡散力の高さにより、大きなリーチを達成することが可能です。
ユーザーが楽しんで共有したくなるような内容は、ユーザー同士だけでなくTikTok以外のSNS広告にも拡散できるため、認知度や新規ユーザーの獲得が多く見込まれます。
トレンドに合わせた広告やユーザー参加型のキャンペーンは、高い拡散力に期待が持てるでしょう。
TikTok広告は、次の行動に直接繋がりやすいとされています。
TikTokはいいねやコメントなど、ユーザー参加型のアクションが比較的行われやすいと言われています。
動画に対してユーザーが次の行動に移しやすいとされていますので、ユーザーを動画に巻き込み、拡散してもらうなどといった行動までを考えることが大切となります。
TikTokはその拡散力の高さにより、多くの視聴数を出すことが出来る一方、投稿している動画が炎上してしまったり、悪用されてしまうリスクもあります。TikTokに限らずすべてのSNSでもいえることではありますが、動画というメディアを扱うことから、著作権問題やプライバシー問題、差別的な内容などには問題ないかを特に注意する必要があります。
もし炎上してしまうと、企業のブランドイメージやサービスイメージにも大きなマイナスの影響がありますので、注意してください。
TikTokは、ながら見のSNSというイメージも多いかと思います。興味がある動画はしっかり見るが、興味がなければすぐにスワイプして次の動画を見るようなプラットフォームになっています。
1つ1つの動画においては、ユーザーが興味を示し、拡散やアクションなどをしてもらえますが、企業の目的としているコンバージョンにはなかなか繋がりにくいというのも正直なところです。
様々なSNSを活用することが大切となり、TikTok広告だけではコンバージョン数という数値にはつながりにくい傾向があります。
TikTok広告には、様々な種類があり、異なる目的や戦略に応じて選択できます。
起動画面広告 | ・ユーザーがアプリを起動して最初に表示される広告 ・一日一社限定のため費用が高額 |
インフィード広告 | ・おすすめ欄に表示される広告 ・広告と気づかれにくく、拡散力が高い |
ハッシュタグチャレンジ | ・ユーザー参加型広告 ・ハッシュタグをつけた動画へ投稿を促し認知も拡大する |
ブランドエフェクト | ・2D、3D、ARなど先端技術を駆使したコンテンツ作成が可能 ・ブランド機能や世界観を体感できる |
運用型広告 | ・TikTokやBuzzVideoなど多数のアプリへの広告配信が可能 ・初心者の方や少ない予算でも運用可能 |
TikTokは多様な広告形式を提供しており、ブランドの目的に応じて、最適な形式を選ぶことが可能です。
関連記事:TikTokのインフィード広告とは?概要やメリット、費用について解説
TikTok広告の費用相場は、広告の種類・配信範囲・期間・ターゲットオーディエンスの設定により大きく変動します
起動画面広告 | 500万円前後から |
インフィード広告 | 50万円程度 Top View:625万円から Brand Premium:42万円から OneDayMax:300万円から |
ハッシュタグチャレンジ | 1,000万円から |
ブランドエフェクト | 380万円程度 |
運用型広告 | クリック回数・インプレッション数・再生時間により変動 |
小規模なキャンペーンでは比較的低コストで開始できますが、広範囲の配信や特定のターゲットにリーチするためにはより高い予算が必要です。
TikTok広告の入札方法としては下記4種類が挙げられます。広告作成時に目標と戦略にあった入札方法を選択します。
インプレッション課金型(CPM)
最適化インプレッション課金型(oCPM)
再生課金型(CPM)
クリック課金型(CPC)
参考情報:TikTok広告入札方法
CPMは、広告が表示される回数ごとに課金されるTikTok広告の一つの課金形態です。
この方式は、特にブランドの露出を最大化したい場合に適しています。
広告表示1,000回あたりに支払う予算で決まります。
合計コスト÷合計インプレッション数×1,000
CPMは、広告の露出を重視する戦略に適した課金方式で、特にブランド認知度の向上に効果的です。
oCPMは、特定のアクションや成果に重点を置くTikTok広告の課金形態です。
この方式は、広告表示を特定の成果に最適化し、ターゲットに最も関心を持つユーザーに対して配信されるため、より効率的な広告運用が可能です。
コンバージョンやアプリインストールなど、特定の目標に達成するために広告が最適化されます。
oCPMは、特定の成果を目指す広告キャンペーンに最適で、効果的なリーチと成果の最大化を目指します。
CPVは、ユーザーが広告の動画を再生するたびに課金されるTikTok広告の形態です。
この方式は、ユーザーのエンゲージメントや動画コンテンツへの関心に応じて課金されるため、動画広告の影響力を評価するのに適しています。
ブランドのプロモーションや製品紹介動画が対象となり、視聴される度に課金されます。
合計コスト÷合計フォーカス視聴回数
CPVは、動画コンテンツのエンゲージメントを重視する広告戦略に適した課金方式になります。
CPCは、ユーザーが広告をクリックする度に課金されるTikTok広告の形態です。
この方式は、クリックする可能性の高いユーザーに広告配信されるため、クリックあたりのコストが広告主の入札提示額に近くなるよう調整されます。
商品販売・トラフィック・アプリインストール・コンバージョンが目的の広告に使用されます。
合計コスト÷クリック数
CPCは、特定のユーザーからのアクションを目指し、費用対効果を最大化するための効果的な課金方式です。
TikTok広告を出稿するためには、広告配信専用の広告アカウントを作成することが必要になります。通常のTikTokアカウントを作成するだけではなく、ビジネス情報の登録までを行う必要があります。通常のアカウントとは異なる利用方法になりますので、アカウント作成の目的を理解しておきましょう。
TikTok広告を利用するにはビジネスアカウントの、TikTok for Businessへの切り替えが必須となります。
アカウント登録
アカウント情報入力
ビジネス情報登録
広告マネージャー(TikTok Ads Manager)を通じて、キャンペーンの全体的な管理・ターゲティング・予算設定などを行い、広告のパフォーマンスを最適化できます。支払い情報の設定やビジネスプロフィールの詳細情報など、広告に関わる設定については、広告マネージャー経由で行います。
参考情報:TikTok広告マネージャーで広告を作成する方法
目標に基づいてキャンペーンを設計することで、広告の効果を最大化し、期待される結果を達成することが可能になります。
ブランド認知度の向上、トラフィックの増加、コンバージョン率の向上など、具体的な目標を設定します。
正確なオーディエンスターゲティングにより、広告のリーチと関連性が高まり、コンバージョン率の向上が期待できます。
年齢・性別・地域・興味・関心領域などに基づいて、ターゲットオーディエンスを選択します。
予算の設定により、広告出稿の量や期間が決まり、キャンペーン全体の効果を予測します。
広告の目的・予算の設定・スケジュールなどを設定し、広告の出稿を管理します。
効果的な動画コンテンツを作成し、適切な配信設定を行い、広告出稿することで効果的な広告を配信することが可能となります。
ユーザーが気になり手を止めて見てもらえるような動画広告を作成し、設定したオーディエンスに向けて配信を開始してください。
関連記事:TikTok広告のやり方は?特徴や種類、成果を上げるコツも解説
TikTok広告で成功するために広告配信の方法やターゲティングも重要ですが、最も大切になるのは動画そのものです。TikTokというアプリの特性上、ユーザーーに興味のある動画を作成し、一人でも多くのユーザーに見てもらえる動画を作成することが重要となります。
今回紹介する点を参考に、動画の用意を進めることをおすすめします。
スマートフォンの縦サイズでの動画作成を行うことが必須と言えます。
TikTokを閲覧するユーザーのデバイスはスマートフォンがほとんどです。クリエイティブ画面については必ずスマートフォンにあわせた縦型で作成しましょう。
TikTokは最初の数秒で見られるかスキップされるかが決まってしまいます。
動画開始直後でのインパクトを持たせ、ユーザーの視聴時間を長くさせるための動画を作成しましょう。
インフルエンサーを活用することで、そのインフルエンサーについているファンにリーチすることができます。
適したインフルエンサーを活用することで、動画を最後まで見てもらえる確率を高めたり、SNSのシェアにより認知拡大につながる可能性があります。
TikTokでは定期的に楽曲がトレンドになることがあります。そういった楽曲をうまく活用することで、多くのユーザーに閲覧してもらう可能性を高めることができます。
ただし、音楽のトレンドは鮮度が大事となり、すぐに古くなってしまうものでもあります。
継続的に動画更新を行っている場合は、トレンドの音楽を活用することで認知を高めることが出来ますが、動画更新が少ない場合はすぐに古いコンテンツとなってしまいますので、動画の鮮度には注意が必要となります。
TikTok広告は、独自のフォーマットと広範なユーザー層を活用し、効果的に認知を高めるために有効なツールとなっています。世界的な利用者数の増加はもちろんのこと、日本国内での利用者数も増加傾向にあります。
TikTok広告の多彩な形式・高度なターゲティングオプション・柔軟な課金方式は、多様なネット広告戦略を展開するためには非常に効果的な戦略となります。広告配信時の一つ一つの設定や、動画クリエイティブのクオリティアップなど幅広い視点からの広告戦略が必要になる媒体となっています。
ユーザーに興味を持ってもらえるような動画作成が重要になってきますが、動画の拡散力は非常に高いのでWEBマーケティング戦略の一つとして検討、実行することをおすすめします。
TikTokでは、TikTok広告を中心にビジネスにて利用する際のTikTokビジネスヘルプセンターも用意していますので、広告運用などでお困りの際は、一度参照してみると良いでしょう。
この記事を参考にして、効果的なTikTok広告の運用を始めましょう。
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まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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