更新日: 2025.04.24
リスティング広告は、検索エンジン上で特定のキーワードを検索したユーザーに対して、検索結果画面に関連する広告を表示することができるマーケティング手法です。
適切な設定をして広告を配信することで、顕在層へ効率的にリーチすることができます。
この記事では、リスティング広告の基本から効果的な設定方法、運用のコツまでを分かりやすく解説します。
関連記事:【初心者向け】リスティング広告とは?基本の仕組みや費用・やり方まで解説
目次
リスティング広告とは検索エンジンでキーワードを入力したときに検索結果の上部や下部に表示されるテキスト形式の広告です。
クリック課金型で費用はクリックされた分だけ発生する仕組みで、ユーザーの検索意図にダイレクトに応えられるため少額でも高い成果が見込めます。
ここでは、その基本から順を追って解説していきます。
リスティング広告は、ユーザーが検索エンジン(GoogleやYahoo!)で特定のキーワードを入力した際に表示される「検索連動型広告」です。
広告主は、「こういうキーワードで検索されたときに、自社の広告を表示したい」という意図でキーワードを選び、それに対して広告文を設定します。
広告が表示されるかどうかは、「広告ランク」によって決まります。
このランクは主に以下の要素で構成されます。
つまり、単にお金をかけるだけでなく、「ユーザーにとって価値がある広告」であることが評価される仕組みです。
「リスティング広告=検索広告」と思われがちですが、実は少し違いがあります。
検索広告とは検索結果ページに表示されるテキスト広告のことを指します。
対してリスティング広告は検索広告に加えてディスプレイ広告を含めるケースもあります。
リスティング広告が表示される場所は主に以下の2つです。
掲載順位は「広告ランク」によって決まり、これは上限クリック単価と広告の品質、オプションの有無などをもとに毎回オークションで決定されます。
広告費だけでなく、広告文の関連性やLP(ランディングページ)の品質も影響するためしっかり設計することが重要です。
リスティング広告は、少額から始められて即日配信も可能という手軽さが大きな魅力です。
一方で、効果的に運用するためにはある程度の知識や改善のスキルが必要になります。
事前に正しく理解しておくことで無駄な出費や失敗を防ぎ、より効果的な広告運用が実現できます。
これらの特徴を理解した上で、自社に合った運用スタイルを選ぶことが重要です。
リスティング広告の代表的な媒体は「Google広告」と「Yahoo!広告」の2つです。
アカウント開設の手順や管理画面の仕様、配信先のメディアなどに細かな違いがありますが、どちらも基本的な流れは似ています。
ここではGoogle広告の出稿ステップを比較し、初心者の方でも迷わず始められるようにご説明します。
項目 | Google広告 | Yahoo!広告 |
---|---|---|
アカウント作成 | Googleアカウントで即登録可能 | ビジネスIDの申請が必要 |
配信開始までの時間 | 最短1営業日 | 最短1営業日 |
審査の傾向 | 比較的柔軟だがYMYLは厳しめ | 医療や金融ジャンルは厳しめ |
管理画面の操作性 | 洗練されており機能が豊富 | シンプルで初心者にも使いやすい |
配信先の傾向 | Google検索、YouTubeなど | Yahoo検索、LINE、提携メディア等 |
リスティング広告を始めるには、まずGoogle広告のアカウントを開設します。
Google広告の公式サイトにアクセスし、Googleアカウントでログインします。
アカウント作成の指示に従い、ビジネス情報や支払い情報を入力してアカウントを作成します。
参考サイト
Google広告公式サイト
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/
アカウントを開設したら、次にキャンペーンを作成します。
Google広告のダッシュボードから「キャンペーン」を選択し、「新しいキャンペーンを作成」ボタンをクリックします。
キャンペーンの目的を選択します。Google広告では、販売促進、リード獲得、ウェブサイトのトラフィック増加、製品やブランドの認知度向上など、複数の目的が用意されています。
ビジネスの目標に合った目的を選択しましょう。
次に、キャンペーンのタイプを選択します。
検索広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピング広告などのタイプがあります。
リスティング広告を配信する場合は、「検索広告」を選択します。
キャンペーンの予算と入札単価を設定します。
予算は1日あたりの広告費用を設定し、入札単価はクリックごとの上限金額を設定しますが、キャンペーンの目標によっては設定しない場合もあります。
予算と入札単価は後からでも調整可能ですので、まずは試験的に設定してみましょう。
キャンペーンの詳細設定を行います。
まずは、配信する広告の種類に合わせて、検索ネットワークのみ、あるいは検索ネットワークとディスプレイネットワークの両方を選択します。
地域、言語、その他の設定などの設定を行います。
その他の設定では特定の曜日や時間帯に広告を配信するスケジュール設定も可能です。
次に、広告グループを作成し、ターゲットとなるキーワードを選定します。
広告グループごとにテーマを設定し、そのテーマに基づいてキーワードをリストアップします。
そして、ラッコキーワードで関連するキーワードを探し、キーワードプランナーを使用して月間検索ボリューム数なども加味した上で、ターゲットユーザーに適したキーワードを選定しましょう。
広告グループに対して広告を作成します。
広告の見出し、説明文、表示URL、リンク先URLなどを入力します。
広告はユーザーの目に触れる部分ですので、魅力的でわかりやすい内容にしましょう。また、複数の広告バリエーションを作成し、どの広告が最も効果的かテストすることも重要です。
広告を作成したら、最後に入稿します。Googleは広告の内容を審査し、ガイドラインに沿った広告のみを配信します。
審査は通常24時間以内に完了しますが、内容によってはそれ以上かかる場合もあります。審査が通り次第広告が配信されます。
広告の審査が完了後、リスティング広告で発生したコンバージョンの成果を確認するためにはコンバージョンタグをWEBサイト内に設置する必要があります。
Google広告では、WEBサイトに訪れたユーザーの属性やクリックされた広告の情報が分かる「グローバルサイトタグ」と、どの広告を経由してコンバージョンが発生したか分かる「イベントスニペット」の2種類があります。
コンバージョンタグを設定することで効果計測ができるため、設定することをおすすめします。
以上の手順を踏むことで、リスティング広告の配信ができます。
リスティング広告の運用における重要なコツを詳しく紹介します。
誰でも実践できる具体的なテクニックを知り、実際の広告運用時にぜひ活かしてみてください。
リスティング広告の効果を最大化するためには、適切なキーワードを設定することが重要です。
ユーザーが検索する可能性の高いキーワードをリサーチし、その中からビジネスに関連するものを選定します。
キーワードプランナーなどのツールを活用することで検索ボリュームや入札単価、競合状況などを確認し、最適なキーワードを見つけることができます。
また、ロングテールキーワード(具体的で検索数は少ないが、コンバージョン率の高いキーワード)も積極的に取り入れましょう。
キーワードのマッチタイプを適切に設定することで、広告の表示精度を高めることができます。
Google広告には「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3つのマッチタイプがあります。
完全一致は指定したキーワードと完全に一致する検索語句に対してのみ広告が表示されるため、意図しないユーザーからのクリックを防ぎたい場合に有効です。
一方で、部分一致は関連性の高い広範な検索語句に対して広告が表示されるため、より多くのユーザーにリーチすることができます。
キャンペーンの目的に応じて、適切なマッチタイプを組み合わせて使用しましょう。
参考サイト
除外キーワードを設定することで、意図しないユーザーへの広告表示を防ぎ、配信効率を向上させることができます。
例えば、自社のビジネスに関連しない検索クエリや、購入意欲の低いユーザーが検索するキーワードを除外リストに追加することで、広告が表示されるタイミングをコントロールし、効果的なターゲティングが可能になります。
定期的に検索語句を確認し、新たな除外キーワードを追加することも重要です。
広告の品質スコアを高めることで、広告の掲載順位を上げ、広告配信に必要なクリック単価を抑えて配信することができます。
品質スコアは、広告の関連性、クリック率(CTR)、ランディングページの品質などによって決定されます。
広告文を指定したキーワードに合わせて最適化し、ユーザーにとって魅力的な広告を作成することが重要です。
また、ランディングページのコンテンツを充実させ、ユーザーが求める情報を提供することで、品質スコアの向上を図りましょう。
広告全体の成果を向上させるためには、定期的に広告パフォーマンスを分析し、成果が悪い広告を見直すことが必要です。
クリック率やコンバージョン率が低い広告は、広告文の見直しやキーワードの再選定、ランディングページの改善などを行います。
また、A/Bテストを実施し、異なる種類の広告を比較することで、最も効果的な広告を見つけることができます。
施策を実行した後は、効果検証を行い、データに基づいた改善を続けることが重要です。
これらの運用のコツの実践と、継続的な分析と改善を繰り返してWEB広告運用の成果を最大化していきましょう。
リスティング広告を代理店に依頼する際、どこに頼むかによって結果は大きく変わります。特に中長期的に運用を任せたい場合は、「価格」だけでなく、「実績」「対応力」「提案力」など、複数の視点で比較・判断することが重要です。
ここでは、代理店選びで見るべき代表的なポイントを整理し、それぞれの判断基準について詳しく解説します。
まず確認すべきは、その代理店が自社と同じ業種や商材に関する広告運用の経験を持っているかどうかです。たとえば、BtoB商材の訴求とBtoC商材の訴求では、広告戦略や使うキーワード、LP設計などがまったく異なります。業界理解がある代理店であれば、見込み客の検索傾向や競合の動きまで踏まえた提案をしてくれるため、成果に直結しやすくなります。
広告運用は出稿して終わりではなく、改善の積み重ねが非常に大切です。代理店を選ぶ際は、どのような頻度でレポートを提出してくれるのか、レポートにはどんな項目が含まれているのかを事前に確認しましょう。さらに、数値を報告するだけでなく、「なぜこの結果になったのか」「次に何を改善するか」といった提案までセットで行ってくれるかが、良い代理店の見極めポイントになります。
広告代理店との契約では、手数料や最低出稿額、契約期間、途中解約の可否など、条件が非常に重要です。これらが不透明なまま契約してしまうと、後々「想定外の費用がかかった」「途中でやめたら違約金が発生した」といったトラブルにつながることもあります。見積もりの段階で、費用の内訳が明確に説明されるかどうかをチェックしましょう。
最終的には「誰が担当になるか」によって満足度は大きく変わります。どんなに会社としての実績があっても、担当者の対応が遅かったり、こちらの意図を汲み取ってくれなかったりすれば、運用はうまく進みません。初回の打ち合わせや見積もり段階から、レスポンスの早さや説明の丁寧さ、課題への理解力などを確認しておくことが大切です。
以上のように、リスティング広告の代理店選びは価格だけで決めるのではなく、信頼できるパートナーを選ぶという視点がとても重要です。短期的なコストよりも、長期的な成果を見据えた代理店選定を意識しましょう。
リスティング広告は検索結果画面に表示され、商品やサービスにニーズのある顕在層に効果的にアプローチすることができる広告です。
最適なキーワードの選定や定期的なパフォーマンスの分析を行い、広告のパフォーマンスを最適化していくことで、ビジネスのKPI目標の達成、売上、利益の最大化につなげましょう。
現在デジタルマーケティングにおいてお悩みがある方や、
課題を感じているがどうしていいかわからない方向けに
無料でご相談会を実施しております。
まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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