公開日: 2025.10.09
Instagram広告は、今や個人でも企業でも活用できる非常に強力なマーケティング手段です。しかし、「興味はあるけど、どうやって出せばいいのかわからない」「パソコン?スマホ?どこから始めればいい?」と、最初の一歩でつまずく方は少なくありません。
Instagram広告を出すには、ただ投稿を宣伝するだけではなく、Metaの広告マネージャーを使った設定や、広告フォーマットの選択、ターゲティングや予算の管理など、いくつかの手順があります。また、スマホとPCでは出稿方法も異なるため、使い慣れたデバイスに合わせたやり方を知ることも大切です。
本記事では、Instagram広告を初めて出したい方に向けて、パソコン・スマホそれぞれの出し方を手順付きで解説します。さらに、広告フォーマットの違いや、出稿後に必要な効果測定・改善方法についてもわかりやすく整理しています。
目次
Instagram広告とは、Meta(旧Facebook)が提供する広告配信プラットフォームを利用して、Instagram上に広告を表示できる仕組みです。フィード投稿のように自然に見えるデザインや、ストーリーズ・リールといった多彩な広告フォーマットを選べることから、ユーザーの体験を損なわずに商品・サービスの認知や購入を促すことができます。
広告はInstagram内だけでなく、FacebookやAudience Networkにも配信可能で、Metaが蓄積するユーザーデータを活用した精密なターゲティングが最大の強みです。個人から企業まで、幅広い目的に対応しています。
関連記事:Instagram広告とは?特徴や種類、費用について解説
Instagram広告を出すには、Instagramのアカウントだけでなく、Meta広告マネージャーと呼ばれる広告管理ツールへのアクセスが必要です。以下が最低限の準備ステップです。
Instagram広告出稿に必要な3つのアカウント準備
広告出稿の際は、FacebookページとInstagramアカウントを連携させて、Meta広告マネージャー上でキャンペーンを作成します。この連携により、InstagramだけでなくFacebookでも広告を同時配信でき、より効果的なアプローチが可能になります。
個人利用の場合でも、Facebookページは必須です。無料で作成できますので、広告出稿を考える前に準備しておきましょう。
Instagram広告をパソコンから出すには、「Meta広告マネージャー(旧Facebook広告マネージャー)」を使います。このツールは、広告の作成から配信・管理・分析まで一括で行えるMeta公式の管理画面です。
まずはMeta広告マネージャーにログインし、FacebookページとInstagramアカウントがビジネス設定で連携されていることを確認してください。連携が完了していないと、Instagramに広告を配信できません。
広告マネージャー上では、広告キャンペーンの作成、ターゲティング設定、予算管理、広告クリエイティブのアップロードなどを順を追って設定できます。使い方に不安がある場合でも、ウィザード形式で案内されるため、基本操作さえ覚えればスムーズに進められます。
Instagram広告出稿の大まかな流れは、以下の3ステップに分かれています。
キャンペーン(目的の設定)
ここでは「認知度」「トラフィック」「エンゲージメント」「コンバージョン」など、広告の目的を選択します。たとえば、EC商品の購入を促すなら「コンバージョン」、Webサイトへの訪問を促したいなら「トラフィック」がおすすめです。
広告セット(ターゲティング・予算・配信先の設定)
年齢、性別、エリア、興味関心、フォロワー類似オーディエンスなどの細かな条件でターゲットを絞り込めます。配信先は「Instagramのみに限定」することも可能です。
広告(画像・動画・テキストの登録)
投稿型広告(既存投稿を広告に使う)と、完全新規で作成する方式の両方に対応しています。ここではクリエイティブの内容、リンク先、見出し、CTAボタンなどを設定します。
広告セット内で、予算や掲載期間を設定します。予算は以下の2つから選べます。
掲載期間は「開始日・終了日」を指定することで、自動的に配信が終了します。設定後はMetaが広告の最適化配信を行い、費用対効果を高めてくれます。
広告配信中も予算や期間の調整は可能なので、初めは少額からスタートし、効果を見ながら拡大していくのがおすすめです。
関連記事:Instagram(インスタ)広告の費用相場を課金方式ごとに解説
Meta広告マネージャーでは、Instagramで利用可能なフォーマット(フィード、ストーリーズ、リールなど)を選ぶことができます。各フォーマットは目的に合わせて活用しましょう。
入稿方法は、以下の2パターンがあります。
最終確認で「Instagramに表示されるか」をチェックし、「公開」ボタンを押せば広告はMetaの審査に入り、問題がなければ1時間以内に配信がスタートします。
Instagramでは、スマートフォンのアプリから直接広告を出すことが可能です。特に初心者にとっては、手軽さが魅力です。最も簡単な出稿方法は、Instagramで既に投稿済みの写真や動画を「宣伝する」ボタンから広告に変える方法です。
手順は以下の通りです。
このように、数分で広告が設定できます。特に投稿の反応が良かったものを宣伝することで、より高い広告効果を狙えます。
Instagram広告をスマホから出すには、アカウントが「ビジネスプロフィール」または「プロアカウント」になっていることが条件です。
設定方法は以下の通りです。
この設定をすることで、宣伝機能やインサイト(投稿分析)などのビジネス用機能が解放されます。
スマホからでも、ターゲティングと予算の設定は非常に柔軟です。特に便利なのが、Instagram側の「自動ターゲット」機能です。これは、あなたのフォロワーや投稿を見た人に近い層を自動的に選んで広告配信をしてくれる仕組みです。
もちろん、地域・年齢・性別・興味関心などを自分でカスタム設定することも可能です。
また、支払い方法はクレジットカードまたはPayPalが一般的です。事前にMetaアカウントに登録しておけば、広告ごとに入力し直す必要はありません。
Instagram広告では、目的や訴求内容に応じて複数の広告フォーマットを選択できます。それぞれに特徴があり、適切に使い分けることで広告効果を最大化できます。
フォーマット | 表示場所 | 主な特徴 | 向いている用途 |
---|---|---|---|
フィード広告 | 投稿一覧中 | 自然な表示、視認性が高い | 商品紹介、Web誘導 |
ストーリーズ広告 | ストーリーズ | 全画面表示、短尺で没入感あり | 限定キャンペーン、直感訴求 |
リール広告 | リール間 | 動画主体、若年層に人気 | 使用例紹介、エンタメ性重視 |
カルーセル広告 | 投稿一覧中 | スライド式、複数画像可能 | 複数商品紹介、手順説明 |
動画広告(単体) | 各所 | 動画で詳細を伝えやすい | ブランドストーリー、体験共有 |
フィード広告は、ユーザーが通常の投稿を閲覧しているタイミングで表示されるもっともスタンダードな広告形式です。画像や動画、カルーセル(複数画像)などを活用して、自然な形で広告を表示できます。
ユーザーにとっても広告感が少なく、馴染みやすいのが特徴です。視認性も高く、リンク先への誘導や商品紹介など幅広い目的に使えます。
おすすめの活用シーン
ストーリーズ広告は、全画面で表示される縦型の広告で、ユーザーがストーリーズを閲覧している途中に差し込まれます。15秒以内の動画や静止画が使用され、強制的に全画面で視聴されるため、高い没入感があります。
CTAボタンで「詳細を見る」や「購入する」などを設置でき、直接的な行動喚起に強いのが特長です。
リール広告は、リール(短尺動画)の間に挿入される15~30秒の縦型動画広告です。エンタメ性が重視されるリール内での広告のため、通常のプロモーションよりも自然な演出やストーリー性のある動画が求められます。
特に若年層ユーザーとの接点を強化したい場合に効果的です。
活用例
関連記事:Instagramリール広告とは?特徴やメリットなどを詳しく解説
1つの広告内に複数の画像や動画(最大10枚)をスライド形式で表示できます。複数の商品紹介やステップ紹介、ストーリー展開に向いています。
関連記事:Instagramのカルーセル広告とは?特徴や配信方法について解説
最大60分の動画が使用可能ですが、15〜30秒の短尺動画の方が効果的です。ブランドストーリーや商品説明に活用されます。
これらのフォーマットはすべて、Meta広告マネージャーまたはInstagramアプリで選択可能です。
広告の目的・ターゲット・コンテンツに合わせて、最適なフォーマットを選ぶことが成功の鍵です。
Instagram広告は、出稿して終わりではありません。広告配信後に効果を測定し、改善を重ねることで初めて成果につながります。ここでは、出稿後に必ず行っておきたい3つのポイントを紹介します。
広告の成果は、Meta広告マネージャーの「レポート機能」やInstagramの「インサイト」で確認できます。主に以下の指標をチェックしましょう。
Instagramアプリでの出稿であっても、Facebookアカウントと連携されていれば、広告マネージャー上で詳細な数値を確認できます。費用対効果を確認し、広告の方向性が正しいかを判断する材料になります。
広告を出したものの、期待した効果が出ない場合には、以下のポイントを見直してみてください。
ターゲティングが適切か?
→ 広すぎたり、狭すぎたりしていないかを検証
クリエイティブの内容は魅力的か?
→ 画像・動画の質、見出しやCTA(行動喚起)の表現を工夫
広告フォーマットの選択は合っているか?
→ 縦型動画が効果的なターゲットにはリール広告が適することも
また、複数の広告セットを同時に出して、A/Bテスト(比較検証)を行うことも有効です。少額で試しながら、反応のよい要素を残していく運用が、結果的にコストパフォーマンスの高い広告運用につながります。
Instagram広告の配信では、以下のようなトラブルも発生することがあります。
広告が審査で却下される
→ ガイドライン違反(テキスト過多、誤解を招く表現など)を見直す
広告が配信されない
→ 予算設定・掲載期間・ターゲット条件を再確認
クリックされても効果が出ない
→ LP(リンク先ページ)の内容が適切かどうかをチェック
こうしたトラブルも、基本的な設定やルールを理解しておけば防げることが多いため、事前にMetaのポリシーに目を通しておくと安心です。
Instagram広告は、比較的手軽に出稿できる一方で、つまずきやすいポイントや初心者が陥りやすいミスも多くあります。以下の注意点とコツを押さえて、効果的な広告配信を行いましょう。
Instagram広告は、出稿前にMetaによるコンテンツ審査があります。以下のような場合、審査に落ちる可能性があるため注意してください。
審査に落ちた場合は、理由が表示されるので、指摘箇所を修正して再申請しましょう。
Instagram広告は、ビジュアルが命です。広告感を出しすぎるとスルーされやすく、自然なデザインやユーザー目線の内容が重要です。
効果的なクリエイティブのポイント
テンプレ的な宣伝文よりも、実際の利用シーンやBefore/Afterなどリアルな表現がより反応を得やすくなります。
Instagram広告を始めたばかりの人が陥りやすいミスには、以下のようなものがあります。
こうしたミスを避けるには、「何を目的に」「誰に」「どんな行動をしてほしいか」を明確にして広告を設計することが大切です。
Instagram広告は、初心者でも比較的手軽に始められる一方で、適切な準備や手順を踏むことで成果が大きく変わります。本記事では、パソコン・スマホそれぞれの出稿方法から、広告フォーマットの選び方、出稿後の効果測定や改善方法まで、実践的なノウハウを解説しました。
重要なのは、「目的に合った出し方」を選ぶことです。広告を出す前に必要な設定を整え、ターゲットに響くクリエイティブを用意し、配信後も必ず結果をチェックして改善を重ねていく。この一連の流れを理解して実行できれば、Instagram広告はあなたのビジネスや活動にとって強力な武器になります。
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まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
A.はい、Instagram広告は初心者でも簡単に始められます。特にスマホアプリから既存投稿を「宣伝」する方法であれば、数分で出稿できます。より細かい設定をしたい場合は、Meta広告マネージャーを使うと効果的です。
A.Instagram広告には、以下3つのアカウントが必要です。
Instagramビジネスアカウント
Facebookページ
Meta広告マネージャー(無料)
これらを連携させることで、広告出稿が可能になります。
A.Instagram広告は、1日数百円から始められます。課金方式(CPC・CPM・CPA)やターゲット、広告の競合状況によって変動しますが、1クリックあたり30〜100円程度が一般的です。
A.広告審査は通常、数分〜1時間以内に完了します。ただし、内容によっては数時間〜1営業日かかることもあります。審査に通らない場合は、Metaの広告ポリシーに違反していないか確認しましょう。
A.はい、個人でもInstagram広告は出せます。ただし、「ビジネスアカウント」への切り替えとFacebookページの作成が必要です。個人事業主やフリーランスにも適しています。
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