Instagramのカルーセル広告とは?特徴や配信方法について解説

更新日: 2024.03.28

Instagramのカルーセル広告とは?特徴や配信方法について解説
Instagramカルーセル広告は、1つの広告に対して複数の画像や動画を表示できます。また、それぞれのクリエイティブに異なる見出し・誘導先・CTAを設定することも可能です。

「複数の誘導先を各画像に設定したい」「一枚の画像だけでは伝えきれない」といった場合におすすめの広告です。

 

この記事では、カルーセル広告の概要についてだけでなく、メリット・デメリットを整理し、効果的な配信方法について詳しく解説します。

Instagramのカルーセル広告とは

Instagramのカルーセル広告は、ユーザーがスワイプすることで複数の画像や動画を1つの広告枠で見る広告形式で、フィードやストーリーズ、発見タブなどへ配信します。

この形式を利用することで、ブランドや商品の複数の特徴や異なる角度からの情報を一度に伝えることが可能になります。
新しい商品を紹介する際に、異なる色やデザインのアイテムを複数枚の画像で詳しく紹介したり、物語の順を追って展開するのに最適であり、情報量が多いメッセージを効果的に伝えるための有効な手段といえるでしょう。

Instagramカルーセル広告のメリット

本章ではInstagramカルーセル広告のメリットを4つ解説します。

複数の商品やサービスの特徴を紹介できる

カルーセル広告は複数の商品やサービスを詳細に紹介する機会を提供します。
画像や動画を1つの広告で表示できるため、異なる商品の特徴や利点を一度に展示することが可能で、消費者の関心を引きつけやすくなります。
オンラインショップが新しい商品を紹介する場合、異なるアイテムやスタイリングの提案をすることが可能です。
このアプローチにより、ターゲットオーディエンスに対してより多くの情報を提供し、商品の魅力を多角的に伝えることができます。

物語形式のストーリーが作れる

複数のコンテンツを順番に配置することで、物語形式のストーリーテリングが作成できます。
ブランドのストーリーや商品の背景をより深くユーザーに伝えられるため、ユーザーがスワイプするごとにストーリーが展開され、エンゲージメントを高めることができます。
たとえば、カフェが新しい季節のドリンクを紹介する際に、原材料の選定から商品の完成までのプロセスをカルーセル広告に表示することが可能です。
物語形式での情報提供は、消費者の記憶に残りやすく、ブランドの魅力を深く伝える効果が期待できるでしょう。

ターゲットオーディエンスの設定を行える

Instagramカルーセル広告は、特定の興味や行動を持つオーディエンスに対して広告をカスタマイズして配信できます。
年齢・性別・趣味・居住地などの条件をもとに、最も関心が高そうなユーザーグループを選定可能です。
たとえば高級時計ブランドの場合、高所得者層をターゲットに設定し、特定の地域や興味関心を持つユーザーに対してカルーセル広告を配信するといった方法が挙げられます。
効率的なターゲティングにより、広告予算の無駄を省きつつ、関心の高いオーディエンスに直接アプローチすることで、コンバージョン率の向上に繋げることができるでしょう。

他サイトへの誘導ができる

各画像や動画に異なるリンクを設定できるため、直接的に商品購入ページやサインアップページへの誘導が可能です。
異なるリンクを設定できるため、特定の商品ページやランディングページへ直接導くことで、具体的なアクションを促します。
各アイテムに個別の商品ページへのリンクを設定し、ユーザーが気に入った商品を直接購入できるように設定しておくことが大切です。
この機能により、ブランドはInstagram内で視覚的魅力を最大限に発揮しつつ、効率的なトラフィックの流入とコンバージョンの増加を実現できます。

Instagramカルーセル広告のデメリット

本章ではInstagramカルーセル広告のデメリットを2つ解説します。

コンテンツ制作の手間とコストがかかる

カルーセル広告では複数の画像や動画が必要となるため、1つの広告を制作するには多くの時間とリソースが必要です。
複数の画像や動画を用意し、それぞれに合ったメッセージを考える必要があるため、スモールビジネスや限られた予算を持つ企業にとって障壁になることがあります。
ファッションブランドが商品を紹介するために、異なるアイテムの撮影や動画制作にプロのフォトグラファーを雇うこともあるでしょう。
カルーセル広告を魅力的にするためには、質の高いコンテンツ制作に投資する必要があり、その結果として高い初期コストがかかる可能性もあります。

ユーザーの関心を獲得する上で課題がある

複数のコンテンツを用いることでユーザーの注意が分散する恐れもあります。
最初に表示される画像や動画で強い印象を与えられなければ、ユーザーは次のコンテンツをスワイプして見ないためです。
カルーセル広告の初めの画像があまり印象に残らなかった場合、ユーザーはそれ以上スワイプしないため、広告の残りの部分を見る機会が失われる場合もあります。
ユーザーの興味を引きつけるためには、広告クリエイティブにおけるユニークなアイデアや質の高いビジュアルが必要です。

Instagramカルーセル広告の入稿規定

本章ではInstagramカルーセル広告の入稿規定について3つ紹介します。正しく理解しておきましょう。

デザインの推奨事項

カルーセル広告のデザインは、ブランドのイメージを高め、メッセージの伝達を最適化するために、Instagramの推奨するデザインガイドラインに沿うことが重要です。
一貫性のあるブランディングと清潔感のあるデザインは、ユーザーの信頼を獲得しやすくします。

画像のファイルタイプ JPGまたはPNG
アスペクト比 1:1
解像度 (フィード・発見タブ)1,080 x 1,080ピクセル以上、
(ストーリーズ)1,080 x 1,920ピクセル以上

効果的なデザインは、カルーセル広告の目的をサポートします。ユーザーのエンゲージメントを促進するためには、ビジュアルの魅力と情報の明瞭さのバランスを取ることが必要です。

テキストの推奨事項

カルーセル広告におけるテキストは、メッセージを簡潔かつ魅力的に伝えることが推奨されます。
ユーザーの興味を引くためには、直接的で理解しやすい言葉を選び、ポイントを明確にしておくことが重要です。

メインテキスト 125文字以内
最大ハッシュタグ数 (フィード)30
見出し (ストーリーズ)40文字以内、
(発見タブ)32文字以内

適切にフォーマットされ、ターゲットオーディエンスに響く言葉を選ぶことで、カルーセル広告のテキストは、ユーザーの行動を促す強力な要素になります。

技術要件

Instagramカルーセル広告の効果的な配信のためには、Instagramが定める技術要件を満たすことが必要があります。
画像サイズ・ファイル形式・動画の最大長さなど、技術要件を遵守することで、広告が正しく表示され、最良のユーザーエクスペリエンスをもたらします。

カルーセルカードの数 2~10
画像の最大ファイルサイズ 30MB
動画の最大ファイルサイズ (ストーリーズ)4GB
動画の長さ (フィード)1秒~2分、
(ストーリーズ)1秒~15秒、
(発見タブ)1秒~240分
アスペクト比の比率許容誤差 (フィード・ストーリーズ)1%、
(発見タブ)3%

技術要件を守ることにより、カルーセル広告は目的のオーディエンスに対して最適な形で表示され、エンゲージメントとコンバージョンの機会を最大化します。

Instagramカルーセル広告の配信設定方法

本章ではInstagramカルーセル広告の配信設定方法を5つ紹介します。効率的な配信が行えるように設定の流れを理解しておきましょう。

広告マネージャーにアクセスしカルーセルを選択

広告キャンペーンを開始するには、まずFacebookの広告マネージャーにアクセスし、カルーセル広告フォーマットを選択することから始めます。
広告マネージャーを使用することで、広告の目的・ターゲットオーディエンス・予算などの重要な設定を細かく指定することが可能です。
ブランド認知度向上を目的とした場合、広告マネージャーでその目的を選択し、適切なターゲット設定を行います。

カルーセルカードに画像・動画・見出しの設定

カルーセル広告の各カードには、魅力的な画像や動画・見出し・説明テキストを設定し、各コンテンツがターゲットオーディエンスへ適切に響くようにします。
全体のストーリーラインの中で役立つように構成することが、ユーザーの関心を惹きつけるポイントです。
内容を適切に設定することで、カルーセル広告はよりエンゲージメントの高いコミュニケーションツールに変わります。

カルーセルの最適化で微調整

カルーセル広告の効果を最大化するために、配信後のデータ分析をもとに、カルーセルの並び順やコンテンツの微調整を行うことを推奨します。
ユーザーの反応を分析し、最もエンゲージメントの高いコンテンツを前面に配置することで、全体のパフォーマンスを向上させることが可能です。
初期配信でクリック率が高かった場合、シリーズの最初に移動させてさらなる反響を狙います。

メインテキストやURLの入力を設定

カルーセル広告の各カードに補足情報としてメインテキストやリンク先URLを入力し、ユーザーが求める情報へスムーズに導くことが大切です。
明確なメッセージと具体的なアクションへの誘導は、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、広告のコンバージョン率に直接影響します。
商品紹介のカルーセル広告では、商品詳細ページへのリンクを設定し、ユーザーが気に入ったアイテムを直ちにチェックできるようにします。

プレビューを確認して公開

カルーセル広告を公開する前には、設定した内容のプレビューを確認し、表示が適切か、リンクが正しく機能するかを検証することが重要です。
プレビュー確認を行うことで、デザインやテキスト・リンク先の誤りを事前に発見し、修正することが可能になり、ユーザーエクスペリエンスの質を保証できます。
実際のスマートフォンやタブレットでの表示を確認し、画像のクリアさ・テキストの読みやすさ・リンクのタップしやすさを確認して、広告のパフォーマンスを最適化します。

まとめ

Instagramのカルーセル広告は、その多様な使用方法と高いエンゲージメントにより、ブランドや商品の魅力を多角的に伝える広告です。
複数の画像や動画を利用して物語を語る能力、ターゲットオーディエンスへの精密な設定、そしてインタラクティブな体験の提供は、カルーセル広告の大きなメリットとなります。
しかし、成功を収めるためには、コンテンツ制作の手間とコスト、ユーザーの関心を獲得するためのクリエイティブ、そしてInstagramの規定に準拠したデザインと技術要件の理解が必要です。
広告配信の設定から最適化、公開に至るまでの各ステップを慎重に実施することで、カルーセル広告の価値を発揮し、目標達成への貢献が期待できるでしょう。

いかがでしたでしょうか?皆さんにとって有用なコンテンツとなっていれば嬉しいです。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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