更新日: 2025.10.17

X(旧Twitter)は、近年でLINE、YouTubeに次いでユーザー数の多いSNSです。名称や仕様の変更による騒動があったものの、今なお多くのユーザーの生活に根付いているSNSのひとつといえるでしょう。
X広告は個人から企業まで幅広く利用されているSNS広告の一つで、拡散力の高いプラットフォームとして注目されています。しかし、広告アカウントの作成からキャンペーンの設定、費用の管理、効果測定まで、初めての方にとっては少しハードルが高く感じられるかもしれません。
そこで本記事では、初心者の方でも迷わず広告を出せるよう、最新のX広告の出し方をステップバイステップで解説します。アカウント準備から効果的なターゲティング、運用のコツまで、実践に役立つ具体的な内容を網羅しています。
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目次
X広告は、旧Twitterが提供していた広告サービスの進化版であり、現在も多くの企業や個人が利用しています。ユーザーのタイムラインや検索結果に自然に表示される「プロモツイート」を中心に、興味関心に応じた広告を配信できるのが特徴です。
X広告の魅力は、リアルタイム性の高い情報拡散力と、フォロワー以外にもリーチできる点にあります。SNS広告の中でも比較的少額から始められるため、広告初心者でも取り組みやすい媒体と言えるでしょう。
X広告はTwitter広告の名称変更に伴って登場したもので、基本的な広告配信機能は大きく変わっていません。ただし、Xとして再構築される中で、UIやキャンペーン管理画面が一部刷新されています。
機能面では、より高度なオーディエンスターゲティングや、コンバージョンの追跡機能が強化されつつあり、マーケティングツールとしての進化が見られます。今後は音声・動画・クリエイターマーケットとの連携も強化される見込みです。
X広告を利用するには、まず「広告アカウント」の作成が必要です。Xの通常アカウントを持っているだけでは広告は出稿できません。手順としては、Xにログインした状態で「広告マネージャー(Twitter Ads)」にアクセスし、必要情報を入力することで広告アカウントが開設されます。
入力内容は、ビジネス名・支払い情報(クレジットカード)・国とタイムゾーンなどです。アカウント作成後は、審査を経て広告出稿が可能となります。初回のみ多少の時間がかかることがあるため、余裕を持った準備が大切です。
広告をスムーズに出稿するためには、事前に必要な素材を準備しておくことが重要です。準備すべき代表的なものは以下の通りです。
また、どのターゲットに届けたいかを事前に明確にしておくことで、後の設定がスムーズになります。素材が整っていないと出稿が止まってしまうため、準備段階でしっかりと整理しておきましょう。
X広告の出稿は「キャンペーン」単位で行われます。まず、X広告マネージャーにログインし、「キャンペーンの作成」をクリックします。次に、キャンペーンの目的を選択します。目的には以下のような種類があります。
目的を選ぶと、それに応じて最適化の方式や課金方法が自動的に設定されます。その後、キャンペーン名を設定し、予算(1日または総額)を入力。予算は少額からでも設定可能で、初心者でもリスクを抑えてスタートできます。
キャンペーンを作成した後は「広告グループ」の設定に進みます。ここでは広告配信の詳細条件を指定します。主な設定項目は以下の通りです。
続いて、「広告クリエイティブ」を選択します。すでに投稿済みのツイートをプロモーションする方法と、新規に「プロモツイート」を作成する方法があります。投稿する文章や画像・動画は、事前に用意しておいたものを選ぶだけでOKです。
ここで注意したいのは、ツイート内容が広告ポリシーに違反していないかを事前に確認すること。ポリシー違反があると審査落ちやアカウント制限につながります。
X広告は基本的にPCでの操作が推奨されていますが、スマホからでも出稿は可能です。Xアプリから直接広告を出すには、以下の手順を踏みます。
スマホでは一部の操作がしづらかったり、表示が崩れることがあるため、細かい設定や複数キャンペーンの管理を行う場合はPC利用を推奨します。ただし、短期のプロモツイートや簡単な出稿であれば、スマホでも十分対応可能です。
X広告では、広告の目的に応じて課金形式が異なります。主に使用される課金方式は以下の通りです。
目的に合った課金方式を選ぶことで、コストを抑えながら最大限の効果を引き出すことが可能です。
X広告では、広告主が任意で「1日の予算」または「キャンペーン全体の予算」を設定できます。たとえば、1日1,000円からスタートすることも可能で、広告費のコントロールがしやすいのが特徴です。
入札戦略には「自動入札」と「手動入札」があり、初心者には自動入札が推奨されます。自動入札では、Xが広告主の目的に合わせて最適な価格で広告枠を確保してくれます。
一方、手動入札ではクリック単価やインプレッション単価を自ら設定できますが、競合とのバランスや相場を理解する必要があるため、ある程度の運用経験が求められます。
また、広告が表示されるかどうかはオークション形式で決まるため、金額だけでなく広告の品質(関連性や反応率)も重要な要素です。予算設定は、目的と期間に合わせて柔軟に調整するのが理想です。
関連記事:X広告の費用相場はどれくらい?課金方式毎の目安や費用対効果を高めるポイントを解説
X広告では、広告の成果を左右する最も重要な要素の一つが「ターゲティング」です。X広告マネージャーでは、次のようなオーディエンス設定が可能です。
たとえば、「東京都在住の20〜30代・IT関連に関心がある男性」というような具体的な設定ができます。さらに、特定のキーワードを含む投稿に反応したユーザーや、競合アカウントのフォロワーに似た層も対象にできます。
このような設定により、広告を届けたい理想的なユーザー層に無駄なく配信することができます。
効果的なターゲティングを行うには、「誰に・何を・なぜ届けたいのか」を明確にすることが大切です。たとえば、店舗の集客が目的であれば、エリアを限定しつつ、「近隣に住む30代子育て世代」など具体的な人物像を設定します。
また、最初は広めのターゲティングでスタートし、配信結果を見ながら徐々に絞り込むのも効果的です。X広告には「カスタムオーディエンス」や「リターゲティング」機能もあるため、Webサイト訪問者や購入者に再アプローチすることも可能です。
無差別に配信するのではなく、目的や行動に基づいた戦略的なターゲティングが、広告効果を最大化する鍵となります。
X広告を出稿したら、配信結果を定期的に確認することが重要です。広告マネージャーでは、次のような主要指標が確認できます。
これらの数値を見ることで、広告が想定通りの効果を上げているかを判断できます。特にクリック率が低い場合は、広告文や画像に改善の余地があるサインです。
また、「デバイス別」「性別・年代別」「地域別」といった詳細なデータも確認できるため、より精度の高い運用に活用可能です。
効果的な広告運用には、PDCA(Plan→Do→Check→Act)の実践が不可欠です。出稿したまま放置せず、定期的に成果を検証し、改善を重ねることで広告効果は着実に高まります。
たとえば、次のような改善が考えられます。
また、広告の配信タイミングにも注目しましょう。曜日や時間帯によって反応が大きく異なることがあります。データを元に配信スケジュールを調整することで、費用対効果をさらに高められます。
このように、数値に基づいた運用改善を継続することで、少ない予算でも大きな成果につながるX広告運用が可能になります。
X広告を初めて出す方が陥りやすいのが、「広告を出したのに成果が出ない」という状況です。よくある原因としては以下のようなものがあります。
これらを防ぐには、広告出稿前の準備段階で「誰に何を伝えたいのか」を明確にし、出稿後もデータを見ながら改善を繰り返す姿勢が大切です。
また、ひとつの広告に頼らず、複数パターンのクリエイティブを試して反応の良いものを見極める「A/Bテスト」も効果的です。
X広告には、出稿前に必ず通過しなければならない「広告審査」があります。審査に通らない場合、広告が配信されず、出稿までに時間がかかることがあります。
以下のような内容は特に注意が必要です。
また、リンク先のページが表示されない、モバイル対応していないといった技術的な不備も審査落ちの原因になります。
事前に「X広告ポリシーガイドライン」を確認し、問題のないクリエイティブと内容で出稿することが、スムーズな広告運用への第一歩です。
SNS広告にはさまざまな種類がありますが、それぞれ特性が異なります。X広告は「リアルタイム性」と「拡散力」が大きな強みです。特にトレンドやニュース性の高い内容と相性が良く、短期的に注目を集めたいキャンペーンに適しています。
一方、Instagram広告はビジュアル重視のプロモーションに適しており、若年層を中心とした感度の高いユーザーに届きやすい傾向があります。LINE広告はユーザーの幅が広く、生活密着型の商材や地域密着のサービスなどで高い効果を発揮します。
目的やターゲットによって、最適な媒体を選ぶことが成果につながります。
広告媒体を選ぶ際は、単に利用者数や費用だけでなく、「自社のサービスや商品を誰に届けたいのか」を軸に判断することが重要です。たとえば、IT系サービスやニュースメディアとの親和性が高いならX広告、ビジュアル訴求が必要ならInstagram、幅広い年代層に届けたい場合はLINEが適しています。
X広告は、フォロワー数が少ないアカウントでも、ターゲティング次第で効果的なリーチが可能な点が魅力です。まずは少額からテスト運用し、データをもとに最適な媒体を見極めることが、広告予算の無駄を防ぐポイントです。
2023年以降、X広告を出稿するには、「Xプレミアム(旧Twitter Blue)」または「Verified Organization(認証済み組織)」のいずれかに加入していることが前提条件となりました。これは、広告主の信頼性を高めると同時に、スパム広告や不正出稿を防ぐ目的で導入されたルールです。
個人で広告を出したい場合は、Xプレミアム(月額制)の契約が必要です。企業や団体が広告出稿を希望する場合は、Verified Organization(認証バッジ付き)の取得が求められます。
これにより、広告出稿のハードルが一段高くなったものの、ユーザーからの信頼性も担保されやすくなっています。出稿を検討している場合は、まず加入手続きを済ませておく必要があります。
Xヘルプセンター
Xは近年、仕様やポリシーの変更が頻繁に行われており、広告運用にも大きく影響します。特に、以下のような変更点には注意が必要です。
こうした変更は、事前告知がないまま適用されることもあるため、広告運用者は公式の「X広告ポリシー」や運営からの最新アナウンスを定期的に確認する習慣をつけておきましょう。
また、UIの変化に伴い、古い情報に基づいた解説記事や動画では操作が異なることもあるため、最新情報に基づいた信頼性の高い情報源を参照することが重要です。
X広告(旧Twitter広告)は、初心者でも少額から始められる柔軟なSNS広告ツールです。リアルタイム性と拡散力を活かし、情報発信や集客、ブランディングに幅広く活用されています。
本記事では、広告アカウントの開設から、キャンペーン作成、ターゲティング、費用の仕組み、運用・改善のポイントまでを順を追って解説しました。特に初心者がつまずきやすい部分や、広告効果を高める実践的なコツについても触れているため、はじめの一歩を踏み出す際の指針として役立てていただけるはずです。
大切なのは、完璧を求めすぎず、小さなトライを重ねながら学びを深めていくことです。X広告は、分析機能や改善手法が充実しており、PDCAを回しながら成果を最大化するのに適した広告プラットフォームです。
まずは一度出稿してみることから始めてみましょう。経験を積むことで、自社や個人のビジネスにとって最適な運用スタイルが見えてくるはずです。
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