ディスプレイ広告とは?リスティング広告との違いや運用ポイントなどについて解説!

更新日: 2024.09.02

ディスプレイ広告は、画像・テキスト・動画などスタイルはさまざまですが、ユーザーの目に触れやすい位置に広告枠が設けられているので視認性が高いことがポイントです。

本記事では、ディスプレイ広告の特徴や課金形態、運用時のポイントなどについて解説します。
ディスプレイ広告の配信・運用を考えている方はぜひご参考ください。

ディスプレイ広告とは?

ディスプレイ広告とは、WEBサイトやアプリの広告枠に表示される広告のことです。
バナー形式のものが多いため、バナー広告とも呼ばれています。

下記の表は、ディスプレイ広告とその他の代表的な広告手法との違いを一覧にしたものです。
ディスプレイ広告ならではのメリットを知り、自社で導入した場合をイメージしてみましょう。

ディスプレイ広告とリスティング広告の違い

ディスプレイ広告とリスティング広告は、その表示形式や掲載される場所、ターゲットとなるユーザー層、費用などに様々な違いがあります。
具体的な比較ポイントを通じて二つの種類の広告の特徴を解説します。

広告の表示形式

ディスプレイ広告は、画像や動画、テキストなどを使用した様々な形式で表示される広告です。
これに対し、リスティング広告はテキスト形式のみで構成されるため、限られた文字数内でメッセージを伝える必要があります。

広告が掲載される場所

ディスプレイ広告はWEBサイトや動画配信プラットフォーム、ソーシャルメディアのプラットフォームなどの多岐にわたる広告枠に表示することができます。
一方で、リスティング広告は主に検索エンジンの検索結果画面の上部に配信されるという違いがあります。

Yahooディスプレイ広告掲載面

配信ターゲット

ディスプレイ広告は、ユーザーの興味関心や年齢などでターゲティングができるため、
自社のサービスや製品を幅広くアプローチすることができ、潜在層のユーザーを獲得するのに最適です。
リスティング広告は、特定の商品やサービスを検索している顕在層のユーザーに効果的です。

費用・課金形態

リスティング広告は掲載場所が検索結果画面のみとなるため、広告を配信するライバル企業が多く、掲載倍率が高まるためクリック単価も高い傾向にあります。
しかし、ディスプレイ広告ではリスティング広告よりも配信枠が多いため、
クリック単価は一般的に安い傾向
にあります。

ディスプレイ広告のメリット

ディスプレイ広告は配信方法やターゲティングの種類が幅広く、広告を配信する上でメリットが多くあります。
ディスプレイ広告のメリットについて詳しく見ていきましょう。

画像や動画を使用して配信できる

ディスプレイ広告は、テキスト情報だけでなく画像・動画を使ったカラフルな広告にすることが可能です。
そのため、視覚的なアプローチでユーザーの興味や好奇心を引き出すことで、ユーザーの記憶に残りやすいことがメリットといえるでしょう。
WEBサイト上の目立つ部分にディスプレイ広告枠が設置されていることで、より多くの人の認知してもらうことができます。
また、デザイン性の高い商品の広告・知名度の高い有名人やキャラクターを登用した広告にも最適です。

潜在層へのアプローチが可能

ディスプレイ広告は、自社の商品・サービスを知らない「潜在層」にも広告を表示することができるため、より多くのユーザーを獲得するのに適しています。
ディスプレイ広告のターゲット

広告の配信はユーザーの興味や過去の行動に基づいて最適化されるため、関連性の高い広告をユーザーに表示することができます。
そのため見込み客の発掘に向いており、今後自社の商品・サービスを想起してもらうきっかけをつくれます。
上手に活用すれば、新規サービスの知名度向上やブランディング効果も現れるでしょう。
資料請求・新規問い合わせ・会員登録など、将来的なコンバージョンを目的とした広告にも最適です。
ただし、直近数週間以内に開催予定のセミナーの集客など、ピンポイントでターゲティングした方がよい広告には向きません。

リターゲティングができる

リターゲティングとは、過去に自社のWEBサイトを閲覧した人・購買経験のある人・同業他社の商品に興味を持っている人をターゲットにして広告を表示させる手法です。
購買意欲が高い層を狙い撃ちにできるので高いコンバージョンを期待でき、結果に結びつきやすくなります。
リターゲティングを行うことで、自社の商品やサービスなどにおけるCV数が増加する可能性を高めることができます。

クリック単価が安い

ディスプレイ広告は課金方式によっても異なりますが、基本的に他の広告と比べてクリック単価は安いです。
そのため、同じ予算内でより多くの人に広告を配信したい場合はディスプレイ広告がおすすめです。

ディスプレイ広告のデメリット

ディスプレイ広告には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在しています。
ここでは、ディスプレイ広告のデメリットに焦点を当て、広告配信時にどのような影響があるのか解説します。

CVに繋がりにくい

広範囲にわたって広告を配信することはできますが、商品やサービスに繋がる実際のCVに直結することは難しいとされています。
理由として、商品やサービスへのニーズが明確になっている顕在層ではなく、
ユーザーが積極的に情報収集を行っていない潜在層への配信が多いため、
最終的なCVに繋がりにくくなっています。

効果測定が難しい

ディスプレイ広告は、広告の効果を正確に測定することが難しいというデメリットがあります。
テキストだけではなく、画像や動画など様々な要因が複雑に絡み合っているため、
広告の効果を改善するためにどの部分を改善すればいいのか具体的な課題が見えづらくPDCAを回しにくいと言えるでしょう。

広告費用の消化ペースが速い

ディスプレイ広告は多くの媒体や広告枠に広告を配信できるため、
より多くのユーザーの目に触れたりクリックされることで、広告費を消化するスピードが速まります。
そのため、無駄に予算を消化してしまったり、予算の管理が難しくなることがあり、
期待した成果が得られる前に予算を使い切ってしまうリスクもあります。

ディスプレイ広告の課金方式について

ディスプレイ広告の課金方式は、主に「クリック単価制」と「インプレッション単価制」の2つに分かれます。
下記で一つずつ内容を解説していきます。

クリック単価制

クリック単価制は、その名の通りユーザーのクリック数により料金が変動する制度です。
広告の表示自体は無料であり、興味を持ったユーザーがディスプレイ広告をクリックしてページ遷移することで初めて料金が発生します。
そのため、完全に興味を持たないユーザーに広告を表示するなど一見非効率的なことが起きても、コスト面でのダメージは発生しません。

具体的な単価はオークションで決められることが多く、1回50円から100円を相場に変動します。競合の出稿が多くなるほど単価が上がるので、あくまでも参考程度に捉えましょう。
クリック単価について、より詳しく知りたい方は「クリック単価(CPC)とは?意味や費用相場、改善方法について解説」でも解説しておりますので、是非御覧ください。

インプレッション単価制

インプレッション単価制は、公告の表示回数により料金が変動する制度です。
ユーザーから注目を集めるであろうと予想される公告が特に向いており、クリックが多くても別途費用が発生することがありません。
例えば、発売の度に社会現象を呼ぶ人気のゲーム作品や、CM・雑誌広告・該当広告なども併用する大規模なキャンペーンの訴求などに最適です。

インプレッション単価制の相場は、1,000回ディスプレイ広告が表示されるごとに50円~500円程度と幅が広いことが特徴です。
クリック単価制と同じく、競合の出稿に合わせて単価が変動します。

ディスプレイ広告の効果を改善するためのポイント

ディスプレイ広告の効果を最大限に引き出すには、戦略的なアプローチが必要です。
ここでは、広告の効果を高めるための具体的なポイントを紹介します。

ディスプレイ広告配信の目的を明確にする

ディスプレイ広告の効果を高めるために、まずは配信の目的を明確に設定することをおすすめします。
ブランド認知度の向上や製品情報の普及、特定のアクションへの誘導など、
具体的な目的を定めてそれに合わせた広告コンテンツやメッセージを作成することが重要です。
目的が明確であればあるほど、ターゲットユーザーに対して適切なメッセージを届けられる可能性が高まります。

狙うターゲットを絞る

ターゲットユーザーを厳選することも重要です。
ユーザー情報や興味関心、購買行動などを分析し、最もCV率の高いユーザーグループに焦点を当てることでCV数を増加させることができます。

リターゲティング広告から配信する

一度サイトを訪れたが購入や登録に至らなかったユーザーに対して再度広告を表示することで、興味を示してくれたユーザーを購入へと結び付けられる可能性が高まります。
特に、CVに近いページに訪れたが購入しなかった人のリストや、直近でサイトやページに訪れた人のリストを作成し活用することで、購入意欲の高いユーザーに対して効果的にアプローチすることが可能です。
リターゲティングは、特にオンライン上での購買決定が長引く高額商品やサービスに効果的です。

効果の高い配信面に絞る

ディスプレイ広告の配信先を選定することは、広告の効果に大きく影響します。
CVが獲得できない配信先への掲載をやめることで、無駄な広告費用を削減することができます。

施策を併用する

ディスプレイ広告だけに頼るのではなく、リスティング広告やSNS広告、コンテンツマーケティングなど、他のマーケティング手法との併用を検討することも重要です。
施策を併用することで、さまざまな顧客接点をカバーし、広告のリーチと影響をさらに拡大することができます。
複数の施策を組み合わせることで、全体的なマーケティング戦略の効果を最大化し、さらに詳細なデータ分析を行う基盤を築くことができます。

まとめ

ディスプレイ広告は、リスティング広告と比較して、画像や動画を使用して強い印象を与えられることやより広いターゲット層にアプローチできること、そしてクリック単価が比較的低いことが主なメリットです。
一方で、CVに繋がりにくい、効果測定が難しい、広告費の消化ペースが速いというデメリットもあります。

これらの課題を克服するためには、広告配信の目的を明確にし、ターゲットや配信先を適切に絞ることが重要です。

また、リターゲティングを活用して既に興味を示したユーザーに再度アプローチすることや、効果の高いターゲットユーザーを絞ることで、広告の効果を最大限に引き出すことが可能です。

最終的には、リスティング広告やSNS広告といった他のマーケティング手法と組み合わせることで、より包括的で効果的なデジタルマーケティング戦略を実現できます。

ディスプレイ広告を戦略的に活用することで、企業はブランドの認知度を高め、最終的には売上向上に繋げることができるでしょう。

また、ディスプレイ広告の運用にお困りの場合、運用代行会社を活用するのもひとつの手段です。

 

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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