ケーススタディ:保育業務を支援するIT企業が試みる初めてのWEB集客

更新日: 2024.09.02

ケーススタディ:保育業務を支援するIT企業が試みる初めてのWEB集客

自社サイトからの問い合わせの増加を目指し、WEB集客施策に乗り出す企業は数多くあるものの、最初から経験豊富な担当者も最先端の知識も揃っているという企業はもちろん少ないでしょう。初めてのWEB集客でつまづきがちなのは、そういったリソースの不足です。そもそも、WEB集客を始めるといっても、広告を打つのか、サイトを改修するのか、何から手を付けていいかわからないことも多いでしょう。

この記事では、近年急拡大している保育IT企業が行うWEB集客について考えていきます。なかでも、今まで経験のない広告戦略をする場合に大切にしたいポイントを紹介します。

ビジネスの背景をしっかりと理解する必要がある

保育系のIT(BabyTech)業界は近年急速に発展しています。妊娠期から産後・育児生活で発生する様々な家事・育児や、それに関連する仕事を支援する技術や商品・サービスは、ここ数年で大きな広がりをみせています。例えば、従来は保育士が手作業でやっていた業務をデジタル化することによって、より園児たちに向き合う時間がとれる、といったように多大なメリットが認識されてきています。

この業界の急拡大には、こうしたICTを導入する企業を対象にする補助金の存在が一因にあります。補助金があるため、保育業務システムを導入する、または切り替える需要が増加してきているのです。このような保育系IT業界の動向を踏まえ、市場のニーズや行政の支援策を深く分析することが必要でしょう。特に、業界特有のニーズを理解することで、それを基に戦略的な広告を計画できるでしょう。

さらに、ICT関連の企業には補助金が充実してきたために、そのような行政からの後押しを受けた競合が割拠しています。業界の競争が激化している中、自社のサービスや製品をどのように差別化し、アピールするかがWEB集客の成功の鍵を握ります。したがって、単に流入を増やすだけでは不十分で、差別化のためにサイト改善も並行して行う必要がみえてきました。

保育IT業界で初めてリスティング広告

先述の通り、保育系のIT業界は急速な発展を遂げているため、既に市場のニーズは顕在化しています。そのため、WEB集客としてのリスティング広告は手法として的外れにならないでしょう。ICT導入に高い関心を持つ 「顕在層」と「準顕在層」に向けてアプローチし、サイトからの問い合わせ数の増加をめざします。

さて、WEB広告の経験がない場合はいきなり大々的に行うのではなく、まずは短期間で少額の配信で様子を伺うのがいいでしょう。広告効果としての様子見、という意味合いもありますが、広告配信に用いるツールや業務のフローなどを一度体験しておくことも大事になるでしょう。そうした短期間の配信の後に、目標(CPA=獲得単価、CV数、予算)達成にむけた調整を行うようにしましょう。

どのように調整するか?

キーワード施策:獲得数の増加、獲得単価の削減を試みる。

配信するキーワードを選定することで、より効果の高いキーワードに絞っていきます。手軽にできるのは、除外キーワードの設定でしょう。商材に関係ない、または関連の薄いキーワードへの広告配信を止めてしまうことです。こうすることで、予算の無駄を省くことができます。

反対に、効果の高いキーワードを追加する方法もあります。例えば、あるキーワード(「キーワードA」)からたくさんの問い合わせに繋がったとします。その「キーワードA」を軸に、それを含むキーワード(いわゆる「掛け合わせキーワード」)への配信を追加することです。これによって、より効果の高いキーワードへの配信が可能になり、広告を効率よく運用できます。

タイトル・説明文施策:クリック率の上昇

どこに広告を配信するかだけではなく、どのような広告を配信するかも考える必要があります。

そこで、広告のタイトルや説明文を調整して、よりユーザーがクリックしやすい広告になるようにしてみましょう。例えば、先述したような業界特有のニーズに訴えかけるのはどうでしょうか。

このように、クリック率向上のためのタイトル・説明文を作成することで、効果的な広告配信へと繋げていきましょう。

上記の施策を支えるPDCA施策

キーワード施策もタイトル・説明文施策も、一朝一夕で上手くいくものではありません。特に初めてのWEB広告に取り組む場合はなおさらです。継続的な効果の測定や、振り返り、改善を行うことによってより効果の高い広告へと調整していきましょう。

サイト改善

サイト側に問題がある場合、いくらWEB広告で流入が増えたとしても、お問い合わせに結びつかないことはよくあることです。サイトの設計やコンテンツが魅力的でなければ、ユーザーはすぐに離れていってしまいます。この商品・サービスなら困っていることが解決できそうだ、とユーザーの課題に瞬時に応えられるサイト設計が、効果的な広告戦略を支えるのです。
さらに、業界が急拡大によって競合がひしめいている場合、競合との差別化を図る必要があります。

保育IT業界のように流行や行政の後押しによって急速に業界が拡大した場合、商品やサービスを導入する〈顧客〉となる企業にとっては比較できる基準がないために、どれも似たようなものにみえてしまってそれぞれの機能や良さがよくわからない、ということが考えられます。競合と比較した上で、自社製品・サービスの良さをしっかりと打ち出すためのサイトコンテンツを作成しましょう。

まとめ

初めての広告を検討する場合、分からないことや足りないことはたくさんあるでしょう。そんななか忘れてはいけないのが、広告は問い合わせ数増加の手段の一つに過ぎないということです。目的を見失わず、広告だけに固執してはいけません。広告とWEBサイト改善の両面からアプローチすることで、お問い合わせの増加という最終的な目標達成へと近づくことができるでしょう。

このように、初めてのWEB集客に取り組むためにはたくさんの準備が必要になりますが、まずは、リスティング広告の基礎知識を身に着けてみませんか?

 

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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