更新日: 2024.09.02
リマーケティングは、サイトに訪れたユーザーに対して広告をもう一度表示することで、関心を持っているユーザーをサイトへ呼び戻すために有効なマーケティング手法です。
この記事では、リマーケティングの仕組みや設定方法、成果を上げるためのポイントについて解説します。
目次
リマーケティングとは、ユーザーが一度サイトを訪れ、離れた後に、そのユーザーに対して広告を再表示するマーケティング手法です。ユーザーがサイト上で特定の行動を取った場合、その情報がリストに保存されます。
仕組みとしては、ユーザーがサイトを訪れた際に、特定の行動(例:特定のページを訪問、商品をカートに追加、購入手続きを途中で中断など)を取ると、その情報がCookieとしてユーザーのブラウザに保存されます。
その後、ユーザーがサイトを離れて他のサイトを閲覧している際に、広告ネットワークを通じて再度広告が表示される仕組みです。
リマーケティングでは、特定の行動を取ったユーザーをリストに追加します。これにより、再度サイトに訪れていないユーザーに対しても、広告を再表示することができます。
リストには、特定のページを訪れたユーザーや、商品をカートに追加したが購入手続きを完了しなかったユーザーなど、さまざまなタイプのユーザーが含まれます。
サイトを訪れたが何も行動を起こさなかったユーザーに対して、再び広告を表示することが可能であり、商品やサービスに興味を持ったユーザーを再度サイトに誘導することができます。
繰り返し広告を目にすることで商品やサービスを想起させ、購入意欲を高めることができ、再度の訪問やコンバージョンに繋げることができます。
一度サイトを訪れて興味を示したものの離れてしまったユーザーに対して広告を再表示するため、コンバージョン率が高い傾向があります。
閲覧した商品、サービスをリマインドしてくれるため、購買意欲が高まったユーザーに再訪してもらえることで、コンバージョン率が高いというメリットがあります。
コンバージョン率が高い傾向にあるため、CPA(顧客獲得単価)を抑えることができるメリットがあります。広告費を無駄にすることなく、コンバージョンを増やすことができるため、費用対効果を高めることが可能です。
リマーケティング広告には、自動入札機能が備わっているため、目的に応じて自動で入札単価が決定されるため、費用対効果を高めながら効率的に広告を配信することができます。
同じ広告を何度も配信するため、ユーザーに不快感を与えてしまう可能性があります。結果として商品や企業のイメージダウンに繋がり、コンバージョンの機会を失ってしまうことにもなりかねません。
対策として、期間内に広告が表示される回数を制限する「フリークエンシーキャップ」を設定することで、ユーザーに対して適度な頻度で広告を配信することができます。
リストに追加されたユーザーにのみ広告が表示されるため、リストに追加されていない新規ユーザー、広告ブロックを利用しているユーザーにはアプローチできません。そのため、アプローチできる数には限りがあります。
ディスプレイ広告などと併用しながら欠点を補う施策も検討する必要があるでしょう。
リマーケティング広告を配信するためには、ユーザーが特定の行動を起こしてリストに追加されて初めて広告を配信することができます。その間は広告が配信されないため、潜在的な機会を逃す可能性があります。
Googleディスプレイネットワークを活用して、サイトやアプリ内で広告を配信することができます。
Yahoo!の検索結果やYahoo! JAPANの各サービス内で広告を配信することができます。
Facebookのプラットフォーム上でターゲットに向けて広告を配信し、ユーザーとのコミュニケーションを図ることができます。
Instagramのフィードやストーリーズで広告を配信し、視覚的に魅力的なコンテンツを提供します。
LINEのトーク画面やタイムラインで広告を配信し、ユーザーとのコミュニケーションを促進します。
サイトに訪れたユーザーに対して、ディスプレイネットワーク上のサイトやアプリを利用しているときに広告が配信される方式です。一般的なリマーケティング広告になります。
ユーザーが興味を示した商品やサービスに関連する広告が個別に表示されます。ユーザー1人1人に対して関連性の高い広告を配信することができるため、ユーザーの購買意欲を高めることができます。
リマーケティングの対象ユーザーがキーワードを検索したときに、関連する広告が表示されます。購買意欲が高いタイミングで広告を配信できるメリットがあります。
自社の動画やYouTubeチャンネルを閲覧したユーザーに対して広告が配信されます。動画視聴をきっかけとしてリストが構成されます。動画も配信することが可能なため、ユーザーの関心をより引くことができます。
リマーケティング広告を実施するために、各広告プラットフォーム(例: Google Ads、Facebook Ads)からリマーケティングタグを取得し、サイトの特定のページに設置します。
タグが埋め込まれたサイトにユーザーが訪れると、そのユーザーに対してCookieが付与され、追跡が可能になります。
サイトやアプリに訪れたユーザーに対するオーディエンスリストを作成します。これは、リマーケティング広告を表示する対象となるユーザーグループを定義するものです。
複数のオーディエンスリストを組み合わせて、リマーケティング広告の精度をさらに高めます。
たとえば、特定のページを訪れたユーザーかつ特定の行動を取ったユーザーにのみ広告を表示するなどの設定が可能です。
オーディエンスリストを細かく分割し、特定の興味関心や行動パターンに基づいてリストの作成を行います。
これにより、より適切な広告を表示し、効果的なコンバージョンを促進できます。
ユーザーが最初にサイトを訪れてからコンバージョン(CV)が発生するまでの期間を把握し、それに合わせてリマーケティングの配信タイミングや頻度を調整することで、より良いタイミングで再度広告を配信することができます。
コンバージョンに近いユーザーや再度購買行動が期待できるホットなユーザーに対しては、入札単価を高く設定して積極的に広告を表示します。
リマーケティング広告のクリエイティブを多様化し、異なるタイプやデザインのバナー広告を用意します。ユーザーの興味を引く魅力的な広告を提供することで、クリック率やコンバージョン率を向上させます。
リマーケティング広告は、一度サイトに訪れたユーザーに対して広告を配信する手法のため、ターゲットには限界があります。そのため、他の広告施策と組み合わせて運用し、効果的なクロスチャネルマーケティングを実施します。
これにより、ユーザーに対するブランドの露出機会を増やし、総合的な広告効果を高めます。
リマーケティングは、ユーザーの行動履歴に基づいて広告を再配信することで、顕在層への再アプローチや効果的な広告運用を可能にします。本記事では、その仕組みやメリット・デメリット、利用可能な媒体や広告形式、設定方法、成果を上げるためのポイントについて解説しました。
リストの細分化や入札単価の調整、クリエイティブの多様化など、適切な施策を取ることでリマーケティングの効果を最大化できます。結果として、ユーザーとの関係性を強化し、コンバージョン率や広告効果を向上させることが期待できます。
いかがでしたでしょうか?皆さんにとって有用なコンテンツとなっていれば嬉しいです。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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