初心者でも分かる!WEBマーケティング施策に必要な競合分析の方法

更新日: 2024.03.26

WEBマーケティングに力を入れたいのにまずなにをすればいいかわからない、なんてお悩みはありませんか。
ただ無為に施策を打ち出してしまっては、自社の利益を出すのは非常に難しいでしょう。

今回は、そんなWEBマーケティング施策に活かすための〈競合分析〉について解説します。

競合分析をする目的と注意点

競合分析は、自社のWEBマーケティング施策の計画を立てる大きな手助けになります。
例えば、自社と競合との差を埋めるような施策を打ち出したり、競合が実施していない施策で差別化を図ったりすることができます。
このとき、自社と競合を比較する項目がずれていたり、自社で設定しているKPIを明確にできていなかったりすると、的はずれな施策を打ち出してしまうかもしれないので注意が必要です。

さらに、自社のKPIを明確にしていても、競合が同じようなKPIを設定しているとは限りません。例えば、お問い合わせ数を増やす目的である施策を競合と同じように打ち出したとします。このような場合、実は競合はその施策をブランディング目的で打ち出していた、という可能性もあります。競合がどのようなKPIを設定しているかにも注意を向けることが必要です。
このように、競合を分析する前に、「なぜ、その目標が必要なのか」など自社のKPIをしっかりと見つめることが、自社にとって有効な施策を打ち出す近道になるでしょう。

競合分析で注目する項目

・競合のサービス対象を把握する

繰り返しになりますが、競合のKPIを把握することは、自社にとって効果的な施策を探る上でたいへん重要です。自社が設定しているKPIと競合が設定しているであろうKPIがすれ違っていないかを確認することは、自社にとって良い手となる施策を見出すために、最初に注力しなければならない項目です。
比較するKPIが揃っていれば、それだけではなく、競合サービスの対象エリアなどより細かくサービス対象について把握して、自社と正しく比較できるのかを覗いてみましょう。

・競合のタグ分析

競合サイトに設置されているタグを分析すると、どんな分析ツールやWEB広告を使用しているかを推測することができます。

GhosteryというGoogle Chromeの拡張機能を使用すると、そのサイトに設置されているタグを調べることができます。
「サイト分析」「広告」といったカテゴリに分けて調べることができるので、それがどんなタグなのかも把握することができるので便利なツールです。しかし、見慣れないタグが設置されている場合は、個別にさらに調べてみると、より詳細に競合の施策のヒントを見つけられるかもしれません。
例えば、分析タグしか設置されていない場合はあまり広告に注力していないと推察できますし、反対に、広告タグが複数設置されているのに分析タグがみられない場合には、サイトの現状を把握することに課題があるとみることができます。
なお、Ghosteryを使用する際の注意ですが、使っていないときでも常に有効にしていると、他のツールと干渉してしまったり、ページの読み込みスピードが遅くなったりしてしまいます。使用したいときだけ有効にするといいでしょう。
さらに、Ghosteryはページごとの計測ですから、例えば競合サイトのTOPページと広告向けにつくられたLPでは異なる結果が得られる場合があるので、その点にも注意が必要です。

・競合のパフォーマンス(数値)分析

繰り返し述べているように、競合サイトと自社サイトを比較する際に、異なる指標を使ってしまっては、正しい比較ができません。このときに、競合サイトのパフォーマンスについて具体的に数字で把握できれば、比較しやすいですよね。

競合サイトにどれくらいのユーザーが訪れているか、どのようにユーザーが競合サイトまで行き着いたのか、など、数値を把握できるツールがDockpitです。
Dockpitは、VALUES社が提供している日本製のツールで、許諾されたおよそ250万人のモニターパネル会員の検索行動から、サイトの流入数や流入経路などを類推して調べることができます。
計測できるのは推定値ですが、競合分析には大いに役に立つデータを把握することができます。
一度に5つのURLを同時に計測することができるので、自社と競合の比較がしやすいのも良いポイントです。
なお、Dockpitは競合分析の強い味方になってくれますが、有料のツールです。使用できる機能や比べられる項目は少なくなりますが、海外製の無料ツールであるsimilarwebも、ある程度の精度で競合サイトの流入数を把握することができるのでおすすめです。

・競合のLP分析

競合サイトのLP(ランディングページ)を把握することで、競合がどのような顧客にどのような訴求を行っているかを見てとることができます。
競合のLPを確認する方法は、①Dockpitを使用する、②Googleの演算子を活用する、の2種類があります。
① Dockpitを使用する
先に紹介したDockpitには、「ディスプレイ広告」という分析項目があり、そこで競合サイトのLPを確認できます。さらに、広告媒体ごとの推移やユーザー属性、媒体サイトまで確認することもできます。

② Googleの演算子を活用する
Google検索で演算子を使うことで、検索の条件を指定することができます。
競合のLPを調べるためには、INURL演算子を使うのが効果的です。
INURL演算子は、サイト内に特定の文字列を含むURLを検索することができます。

例:[ inurl:www.centered.co.jp lp ]

上の例の場合、「www.centered.co.jp」内で「lp」が含まれているURLが検索することができます。
ただし、競合サイトのLPのURLが必ずしも「lp」を含むとは限りませんし、LP自体にnoindexタグが設置されていて検索結果に表示されないようになっている場合も考えられますので、注意が必要です。

・競合のSEO対策分析

競合サイトのSEO(Search Engine Optimization)対策について把握することで、検索エンジンから受ける自社サイトの評価を高める施策を見出すのに役立てることができます。

競合サイトが、どのようなキーワードで、どの程度の検索順位で表示されているかを示してくれるツールがahrefsです。
競合サイトのURLを入力するだけで瞬時に把握することができます。無料版ではキーワードを一部しか閲覧することができませんが、有料版ではプランによってより多くのキーワードを確認することができます。

さらに、キーワードを把握するにも先述のDockpitを活用することができます。検索キーワードの季節比較や、どんな他のキーワードと一緒に検索されているかなど、Ahrefsでは分からないことも併せて把握することができます。

その上、SEO対策は競合サイトがベンチマークしているキーワードをみるだけに留まりません。
titleタグやcanonicalタグの設置など、その他の基本的なSEO対策の分析には対策チェック表を用いるのは便利です。自社と競合のチェック項目がすれちがうことや、分析項目がもれてしまうことを防ぐことができます。競合がSEO内部対策の基礎を意識していない場合は、あまり注力していないと推測することができます。

・競合のコンテンツ内容・EFO対策分析

サイト内のフォームを使いやすいものに改善すること(EFO:Entry-From Optimization)が、サイトに流入したユーザーを成果に繋げやすくすることに一役買ってくれます。
EFOといっても、フォーム内の項目などフォームそのものを改善する狭義のEFOと、サイトに訪れてからフォームまでの導線を改善する広義のEFOが存在します。
例えば、サイトのグローバルナビゲーションが追従してサイト内のどこからでもフォームに遷移できるようにするのは広義のEFO、フォームに入力例を示したりフォーム内のリンクを最小限に留めたりするのは狭義のEFOを捉えることができます。

その他、競合サイトのUI・UXで参考になるポイントや特筆すべきユニークなコンテンツを探したり、競合のSNSの運用状況を把握したりすることで、自社に足りない部分を見出すヒントが得られるかもしれません。

また、センタードでは、EFOに関するセミナーも行っております。よろしければ、下記よりご参加くださいませ。

ツールだけじゃない!成果に直結するフォーム改善(EFO)講座

まとめ

KPIを達成するためには、徹底的な競合調査を基に根拠のある計画を立てることが肝要です。
上記のような項目を網羅的に自社と競合を比較することによって、自社のWEBマーケティング施策のどこに課題があるのか、まずどこを改善しなければいけないのかを把握するヒントを見つけることができます。その後で、さらに細かい項目に注目して競合分析を深掘りすることによって、より有効打となりうるWEBマーケティング施策を固めていきましょう。

いかがでしたでしょうか?皆さんにとって有用なコンテンツとなっていれば嬉しいです。

また、本記事に関連した内容を、下記セミナーでより詳細に解説しています。よろしければ是非ご参加ください。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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