学習塾や予備校がWEB集客を行う方法

更新日: 2024.03.19

学習塾や予備校がWEB集客を行う方法

前提である目標の設計に関して

WEB集客を行っていくためにはSEO対策、広告などいずれの集客施策でもWEB上のゴールである「お問い合わせ」「資料請求」の数値目標を設定することが本来的です。※目標達成を目的として、対策すべきキーワードや作成コンテンツなどに関連する改善点を洗い出すことができるため。
但し、KPIを制定する上では、以下要素を考慮すべきなのも事実です。
・市場や検索需要の大きさがある程度担保されていること
・サイトの構造や流入状況など、基盤がある程度整えられていること
そのため、目標を定める際は自社の状況を、調査しつつ進める必要があります。

・「地域」「学習塾」などのキーワードで上位表示が獲得できていない
・リスティング経由での流入が多く、自然検索経由での流入が少ない
といった課題を持っている場合をもとに今回はケーススタディ形式を用いてWEB集客を行う為の方法についてお話していきます。

ケーススタディ

現代的なビジネスにおいて、もちろん学習塾や予備校も例外ではなく、WEB集客は不可欠な戦略のひとつです。この記事では、学習塾を対象としたWEB集客のケーススタディを紹介します。この学習塾(以下、A塾とします)は、都市部に数カ所に、3~4店舗ずつ展開している中規模の学習塾です。

課題:広告への依存と未熟なデータ活用

A塾でみられる課題に、広告経由の流入が多く占めてしまっていることと、サイトのデータが活用できていないことがあります。

広告経由の流入はあるが、自然検索での流入が少ない

リスティング広告による集客は確実性があり、多くの学習塾が採用しているでしょう。問題は、この広告にはコストがかかることです。広告からの流入に頼り切ってしまうと、広告が停止した場合や競合他社が広告を強化した場合に、集客ががくっと減ってしまう場合があります。
この依存を減らすためには、自然検索からの流入を増やす必要があります。自然検索は継続的な流入を確保でき、長期的に安定した集客が見込めます。何よりコストがかかりません。

PV数や問い合わせ数を把握しているが、多いのか少ないのかわからない。

WEBサイトの運営で非常に重要なのがデータ分析です。A塾ではGoogle Analyticsなどのツールは導入されておりPV数や問い合わせ数を把握していますが、それまでにとどまってしまっていました。具体的に「多い」のか「少ない」のか、そして「何を改善すればよいのか」が分からなければ、データがあっても活用されていません。
例えば、問い合わせ数が月に100件あったとします。これが多いのか少ないのかは、他のKPI(例: 受講生数、WEBサイトのユーザー数等など)との関連性や、競合他社との比較、過去のデータとの比較などによって初めて評価できます。
このように、広告への依存とデータ活用の未熟は、A塾のWEB集客において重要な課題です。これらを解決しない限り、効率的かつ持続可能な集客は難しいでしょう。

WEB集客の方針・目標

WEB集客は単に流入数を増やすだけでは不十分です。A塾が集客を持続的に成長させるためには、具体的な方針と目標が必要です。

WEB集客上の数値目標を設定し、よりよいデータ分析を活用する

最初に明確な数値目標を設定することが重要です。例えば、「次の3か月で自然検索からの流入を30%増加させる」といった具体的な目標が考えられます。この数値目標があることで、効果測定が容易になり、データ分析も具体的な方向性を持つことができます。

既存の広告集客とともに、自然検索を第二の集客軸として確立させる

A塾では、リスティング広告の効果に依存している現状を踏まえ、自然検索を第二の集客軸として確立することを目指します。具体的には、メタタグやページ内のコンテンツ整理によって、基本的なSEO内部対策を強化することで、その後のキーワード戦略の基盤をつくることです。

WEBサイトを改修することで、流入したユーザーのコンバージョン率を高める

最後に、WEBサイト自体の改修も視野に入れます。A塾はサイト内のフォームから入塾や体験授業の応募ができますが、このフォームの入力が非常に煩雑でした。その他にも、問い合わせフォームへの導線や、CTA(コール・トゥ・アクション)の工夫など、ユーザーが目的のアクションを取りやすいようにサイトを最適化します。
これらの方針と目標をしっかりと設定し、定期的に見直しを行うことで、持続可能なWEB集客が可能になります。特にWEB集客に不慣れなA塾にとっては、これらのステップが施策を効果的に行うために必要です。

各目標に対応する方法: アクションプランの具体化

目標設定は大切ですが、それを実現するための具体的な手法も明確にしておく必要があります。A塾の場合はそれぞれの目標に対して、以下のようなアクションを行うことにしました。

A塾のKPI設定とデータ分析の体系化

A塾では、それまで計測できていたPV数や問い合わせ数を基に、月の問い合わせ数や新規受講生数をKPIに掲げました。
そのKPIを中心に、Google Analytics、Google Search Consoleなどのデータ分析ツールを見直し、特にどのキーワードが多くのトラフィックを引きつけているのか、どのページがユーザーによく読まれているのかなどを分析するように体系づけました。具体的には、月次でのレポート作成と、そのデータに基づいた戦略の見直しを行うようにしました。

地域密着型のSEO戦略

A塾は、都市部に数店舗ずつを構える中規模の学習塾です。学習塾は一般に、塾生が遠方からわざわざ通うことは少なく、家から通いやすい範囲で選ばれることが多いでしょう。そのため、SEO対策として、[地域名]かけ合わせのキーワードを優先的に選定することにしました。
これによって、競合との無為な競争をすることなく、見込みとなるユーザーへの訴求がしやすくことが見込まれます。さらに地域名でのキーワード対策のあとは、対象となる年齢層、サービスとして強みのある科目名を含んだキーワードでコンテンツを作成することで、地域密着型のSEO戦略を強化していくことができます。

エントリーフォーム最適化(EFO)によるコンバージョン率向上

A塾サイトの問い合わせフォームは、入力しなければいけない項目がとにかく多いのが問題でした。そのため、数多くユーザーが問い合わせフォームでサイトを離れてしまっていたのです。
WEBサイトのコンバージョン率向上のためには、エントリーフォームの最適化(EFO)が有用です。具体的には、問い合わせフォームをスムーズに入力できるよう、不要な項目を削除する、必須項目を明示するなどの調整を行います。また、フォーム送信後の「お問い合わせありがとうございます」ページに、授業風景を紹介するページへの導線を設置したことで、ユーザーの体験向上にも寄与しました。

まとめ

A塾はこれらの方法を順序立てて行い、常にデータを基にした調整を行うことで、WEB集客に効果を発揮できたといえるでしょう。特に、中規模学習塾の場合、地域密着型のWEB集客は非常に有用でしょう。
このように、WEB集客はそれぞれの業界・業種・企業ごとの状況によってその有効な方法が変わります。「時間も知識も足りず、自社内だけではここまでの戦略を立てられない」という場合は、ぜひセンタードにご相談ください。専門のマーケティング担当者があなたのお悩みをサポートいたします。

センタードは、WEBコンサルタント×WEBディレクターが連携し、『貴社のビジネスを成功に導く』サポートをします。WEBマーケティングに関してお困りのことがございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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