- 業種
- 人材サービス
段階的リニューアルで実現したサイト刷新──人材サービス企業のコンテンツ戦略と成果
提供サービス
- ホームページ制作
- 課 題
- サイトのデザインが古く、使いづらかった
- ユーザーが求める情報が不足していた
- インバウンドセールスの受け皿として機能していなかった
- 改善結果
- ユーザビリティの大幅向上
- お問い合わせ(リード獲得)数の増加
- サイト内の回遊性向上
新卒採用支援や産学連携プロジェクト、さらにはプロモーション支援など、多岐にわたる人材ソリューションを提供するある企業は、自社の成長に伴いWebサイトの見直しを迫られていました。魅力的なサービスを展開しているにもかかわらず、その内容を十分に伝えられていなかったからです。
旧サイトはテンプレートベースで作られた古いデザインのままで、情報の配置も不明瞭。加えてコンテンツ更新も長らく行われておらず、企業の価値や動向を正しく伝える手段として機能していませんでした。企業としてのブランディングやリード獲得を支えるには不十分な状態であり、Webサイトの刷新は喫緊の課題となっていたのです。
全面改修ではなく、優先度に基づく「段階的リニューアル」という選択
同社が採用したのは、一度にすべてを作り替える全面リニューアルではなく、段階的にページを公開していくアプローチでした。理由は明確で、スピーディーに改善効果を出しながら、各フェーズで得られたデータやユーザー反応を次の改善に活かす戦略を取るためです。
また、新卒採用期やプロモーションのタイミングに合わせ、優先度の高いコンテンツから公開することで、事業活動への影響を最小限に抑える設計にもなっています。
このように、現場の業務と連動させた柔軟なWeb戦略を実現することで、無理のない運用と着実な効果創出を両立する計画が動き出しました。
第一フェーズ:トップページとコンバージョンの導線を再設計
最初に公開されたのはトップページとコーポレートの主要ページ群です。ここでは、企業と訪問ユーザーとの関係性を視覚的に示すビジュアルの刷新、そしてコンバージョンポイントの明確化に注力しました。
とくにヘッダーのナビゲーション設計は、各サービスや最新情報へのアクセス導線を強化。ユーザーの目的に即した動線設計により、離脱を防ぎ、次の行動への誘導率が高まる構成としました。
第二フェーズ:サービス内容の訴求力を高める情報設計
次に着手したのは、主要サービスページの刷新です。「新卒採用支援」「セールスプロモーション」「イベント運営」など、同社が提供する各種ソリューションを簡潔かつ魅力的に伝えるための情報設計を実施。
サービスの特長が一目でわかる構成と、成果事例や支援実績へのリンク設計を行うことで、訪問者の理解と信頼の醸成を図りました。また、問い合わせへの導線も各ページに自然な形で設置し、リード獲得のチャンスを逃さない構成を整備しています。
第三フェーズ:CMS導入とコンテンツマーケティング体制の構築
最終フェーズでは、会社概要や採用情報、オウンドメディア関連ページが整備されました。特筆すべきは、「事例紹介」「セミナーレポート」「お知らせ」「コラム」などのコンテンツをCMS上で管理可能にした点です。
これにより、非エンジニアでも社内からタイムリーに記事投稿が可能となり、コンテンツマーケティングを通じた流入獲得や信頼性向上が継続的に行える運用体制が整いました。Google Analyticsを活用したパフォーマンス分析も常時行われており、改善点の特定と対策が日々進められています。
数値に裏付けられた成果──滞在時間・PV・お問い合わせ数がすべて向上
リニューアル後の各種指標には明確な変化が表れました。サイトの平均滞在時間やページビュー数は着実に増加し、特に「サービスページ」「事例紹介ページ」などではユーザーの深い関与が見て取れました。
なかでも特筆すべきは、お問い合わせ数の増加です。段階的リニューアルの各フェーズで、CTAの設計や導線の最適化が効果を発揮し、企業の新たなリード獲得チャネルとして機能しはじめています。
この成果は、単なるデザイン変更ではなく、ユーザー視点に立った情報設計と継続的な運用改善が結実したものであり、Webサイトの価値を再定義する結果となりました。