- 業種
- 決済システム
「選ばれるWeb」への再構築──業界トップ企業が挑んだサイト改革の軌跡
提供サービス
- ホームページ制作
- 課 題
- サイトへの流入数が少ない
- 商品ページが1ページしかなく、集客できていない
- WEBを活用した集客ができていない
- 問い合わせ数が少ない
- 改善結果
- サイトへの流入数の増加
- 問い合わせ数の増加
- サービス導入につながるユーザーの獲得
自動販売機向けキャッシュレス決済システムにおいて業界を牽引するある企業。技術力や導入実績では他社を圧倒する存在であるにもかかわらず、Webサイト経由での問い合わせが伸び悩んでいるという課題を抱えていました。
「強みには自信がある。しかし、それがWebで伝わっていない」――そんな悩みを受け、私たちはまず現状分析からスタートしました。見えてきたのは、「製品力」と「情報設計力」の乖離でした。
情報の整理不足が機会損失を生んでいたWeb構造
従来のWebサイトは、製品情報が1ページに集約されており、導入メリットや技術的な優位性といった判断材料が訪問者に伝わりづらい構成でした。さらに、各サービスへの導線は整理されておらず、ユーザーが次にどこをクリックすべきか迷ってしまう場面が多く見受けられました。
特に、BtoBビジネスで重要視される「導入事例」や「技術仕様」などの信頼構築コンテンツが目立たない位置に配置されていた点は、コンバージョンを妨げる大きな要因となっていました。
SEOの観点でも、検索ボリュームが高く意図の明確なキーワード──たとえば「自販機 キャッシュレス」「電子マネー 自販機」など──に対する最適化が行われておらず、検索からの流入経路も限定的な状態でした。
本質から見直すリニューアル──構造・更新体制・SEOの三位一体
流入数を増やす以前に、まずは受け皿となるWebサイトの再構築が必要だと判断。私たちは以下の3つの軸で抜本的なリニューアルを提案・実施しました。
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WordPressによるCMS化
更新の柔軟性を担保するため、WordPressを導入し、社内でもコンテンツ更新が可能な体制を構築。これにより、タイムリーな情報発信と運用効率の向上を実現しました。 -
情報設計と導線設計の刷新
ユーザーの意思決定に必要な情報を「クラウド型決済」「端末仕様」「導入事例」などのカテゴリで整理。それぞれをトップページから直感的に誘導できるよう導線を再設計し、回遊性と情報接触率を高めました。 -
SEO内部対策の強化
ターゲットキーワードに応じたコンテンツ設計とtitle・hタグの最適化、URL正規化、構造化データの整備など、SEO評価を高めるための技術的な土台を徹底しました。
また、各ページには問い合わせや資料請求へのCTAを明示的に設置し、コンバージョンへの流れを強化しています。
リニューアル後も続く改善サイクル──成果を育てるWeb運用
リニューアルはあくまでスタート地点です。私たちはWebサイトを「完成品」ではなく「進化する営業資産」と捉え、公開後も以下の改善を継続しています。
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CMSによるサービス紹介や事例コンテンツの定期追加
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GA4を活用したユーザー行動の分析とUI/UXの調整
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キーワード順位や検索意図の変化に応じたSEO施策の最適化
こうしたPDCAサイクルを通じて、検索流入は徐々に増加傾向にあり、問い合わせ数も安定して向上しています。BtoBにおける検討期間の長さを考慮し、中長期的な視点でのマーケティング資産形成が着実に進んでいます。
「技術で選ばれる企業」から「Webでも選ばれる企業」へ
高い技術力を持つ企業であっても、その価値が正しく伝わらなければビジネスチャンスを取りこぼしてしまう時代。今回のリニューアルは、まさに「見せ方」を見直すことの重要性を象徴するプロジェクトでした。
今後もA社とともに、データに基づく改善と市場動向に応じた戦略立案を継続し、「Webから選ばれる企業」への進化を支えてまいります。