- 業種
- 運輸・物流
老朽化した物流企業サイトを刷新──モバイル対応と情報設計の再構築でユーザー13%増
提供サービス
- ホームページ制作
- 課 題
- ウェブサイトの利用者数が伸び悩んでいた
- ユーザーエンゲージメントが低かった
- 改善結果
- 年間ユーザー数:51,000人→57,000人
- 平均滞在時間:3分49秒→4分40秒
- 新規ユーザー率:71.5%→83.2%
老朽化した物流企業サイトを刷新──モバイル対応と情報設計の再構築でユーザー13%増
物流業界で広く知られるある企業は、近年、オンラインプレゼンスの強化を重要な経営課題として認識していました。
実際のところ、Webサイトの効果的な活用ができておらず、長年手つかずだった企業サイトは、社内外からもその陳腐化が指摘されるようになっていたのです。
そこで同社は、まずはサイト全体を根本から見直す決断を下しました。
滞在時間の短さとユーザー離脱、老朽化がもたらした限界
同社の旧Webサイトは、開設当初のまま放置されており、デザインや構造は時代遅れのままでした。
年間訪問者数は約51,000人で頭打ちとなっており、平均滞在時間も3分49秒と、十分な情報接触がされているとは言えない状況。
特に問題だったのは、モバイルユーザーの利便性を大きく損ねていた点でした。
実際、全アクセスのうち72%がモバイル経由だったにもかかわらず、レスポンシブ対応が不十分であり、多くのユーザーが必要な情報にたどり着けずに離脱していたのです。
また、サイト構造にも課題があり、「会社概要」や「採用情報」など主要な導線が不明確で、情報へのアクセス性が低く、ユーザーエンゲージメントを阻害する要因となっていました。
このまま集客施策を打っても、十分な効果が得られないと判断し、まずはUI/UXの根本的な刷新から取り組むことになりました。
全デバイス対応とコンテンツ再設計──再出発のリニューアル戦略
サイトリニューアルにあたり、まず採用されたのはレスポンシブデザインの全面導入でした。
これにより、スマートフォンやタブレットなど、どのデバイスからでもスムーズに閲覧・操作が可能となり、ユーザー体験が大きく改善されました。
加えて、ユーザーの訪問目的を明確に想定したコンテンツ設計にも着手。
「配達スタッフ募集」「企業情報」など、求職者や取引先にとってニーズの高い情報への導線を再構築し、必要な情報へ最短でたどり着ける設計に刷新しました。
また、リニューアル後はSEO対策の強化や、SNSを通じた流入経路の多様化も並行して実施。
サイト構造だけでなく、集客戦略全体を一貫した設計のもとに見直しました。
年間ユーザー13%増加、滞在時間22%延長という確かな成果
これらの施策により、サイトリニューアル後の年間ユーザー数は57,000人へと増加し、前年比で13%の成長を記録しました。
また、平均滞在時間は4分40秒まで延び、約22%の改善が見られました。新規ユーザー比率も83.2%と高い数値を維持しており、サイト自体の価値向上とあわせて、外部からの認知拡大にも寄与していることが明らかとなりました。
特にモバイル対応の徹底と、ニーズに即した情報設計が、ユーザーの離脱率低下とエンゲージメント向上につながったことは、今後の施策立案においても大きな示唆となっています。
継続改善による更なる成長へ──Webサイトを経営資源とする取り組み
Webサイトは公開して終わりではなく、継続的な改善こそが価値の源泉です。
同社はこのリニューアルを出発点として、今後も分析に基づいたコンテンツ運用とUI/UX最適化に継続的に取り組む姿勢を明確にしています。短期的な効果にとどまらず、1年間をかけた改善努力によって着実に成果を出せたこの事例は、他の業界企業にとっても有効なヒントを提供するものとなっています。
今後はお問い合わせ率の向上やコンバージョン最適化に焦点を当て、さらなる成果創出を目指しています。