- 業種
- 再生可能エネルギー
「離脱されるサイト」から「滞在したくなるサイト」へ──導線改善と情報設計でアクセスとエンゲージメントを同時に向上
提供サービス
- ホームページ制作
- 課 題
- 全体的な流入数が少なく、直帰率が高い
- サイト内の回遊性が低い
- 改善結果
- 週間ユーザー数が1,200人から最大1,400人超に増加
- 平均エンゲージメント時間が1分以上に伸長
- 直帰率が改善し、ページビューやスクロール数が大幅に増加
あるBtoB企業が運営するコーポレートサイトにおいて、リニューアル前の段階で明らかになっていたのは、流入数の伸び悩みと、ユーザーの早期離脱という2つの大きな課題でした。Webサイトは企業の顔であり、信頼や理解を築く上で欠かせない接点です。にもかかわらず、当時のサイトは、ユーザーが知りたい情報にスムーズにアクセスできず、結果として直帰率が高く、滞在時間も短いという悪循環に陥っていました。
この状況を打破するため、同社はWebサイトの構造とコンテンツを全面的に見直し、より戦略的かつユーザー志向の設計へとリニューアルすることを決断しました。
導線を再設計し「迷わない」サイトへ──TOPページとナビゲーションの見直し
まず初めに着手したのは、TOPページとグローバルナビゲーションの見直しでした。アクセス解析の結果、ユーザーが目的の情報にたどり着けず、そのまま離脱しているケースが多いことが判明したためです。
新たな設計では、ユーザーの目的別にナビゲーションを再構成し、求める情報へ最短でアクセスできる導線を確保しました。また、TOPページにおいては、視線誘導の工夫や主要コンテンツへの入口強化を行い、ファーストビューからの離脱を防ぐ構成へと刷新。これにより、リニューアル前は週間1,200人程度だったユーザー数が、最大で1,400人を超えるまでに改善されました。
導線の改善によってユーザーの動きが滑らかになり、回遊性を高めるベースが整ったのです。
サイト内リンクの最適化で、エンゲージメント時間を大幅改善
ユーザーがサイト内を回遊することで、企業への理解や関心が深まる──その仮説のもと、次に実施したのが内部リンク構造の強化でした。特に注力したのは、関連ページ間の相互リンクの設置と、フッター部分のリンク拡充です。
単なる「リンク数の増加」ではなく、ユーザーの興味の流れに沿った文脈的なリンク設計を心がけたことで、訪問者の平均エンゲージメント時間は1分以上に伸長。これは単なる回遊数の増加ではなく、「自発的に読み進める意志のあるユーザーが増えた」ことの裏付けとも言えます。
コンテンツの充実が直帰率を低下──企業理解を促す設計へ
回遊性を高めるためには、ユーザーにとって有益で理解しやすいコンテンツが不可欠です。そこでリニューアルと並行して、「会社案内」や「納入事例」といった信頼形成に直結する情報コンテンツを拡充しました。
これらのコンテンツは、単なる企業紹介にとどまらず、具体的な実績や提供価値をストーリーとして表現し、ユーザーの関心を深く引き込む役割を果たしています。その結果、直帰率は明確に改善し、ページビューやスクロール数といった指標にも好影響が見られるようになりました。
この改善の背景には、情報設計・視認性・信頼性を三位一体で最適化した戦略的アプローチがありました。
成果の背景にあるのは、導線設計と情報の信頼性──サイトの役割を再定義
このリニューアルプロジェクトが示したのは、「ユーザーの行動と心理に沿った設計」がいかにWebサイトの成果を左右するかという点でした。導線最適化によってアクセス数が向上し、回遊性の強化によってサイト内での理解と信頼が醸成される。そして、それらが結果としてエンゲージメントや直帰率といった定量的指標の改善につながっているのです。
このように、戦略的な構造改善とコンテンツ拡充が相乗効果を発揮したことで、Webサイトは単なる情報発信の場から、企業価値を伝える「接点」として機能するメディアへと進化しました。今後はさらにコンバージョンに繋がる導線設計やA/Bテストの導入を検討し、次の段階へと成長を続けていく予定です。