Google Analytics4(GA4)とは何か?概要や特徴、メリットについて解説


Google Analytics4(GA4)は、Googleが提供する最新の解析サービスです。より詳細なアクセス分析とマーケティングの意思決定を提供する、先進的なツールとして注目されています。

ここでは、従来のユニバーサルアナリティクスとの違い、GA4で可能になった分析技術、GA4の活用方法などを説明します。

Google Analytics4とはなにか?

GA4は、アクセス解析として世界中で利用されているGoogle Analyticsの最新バージョンです。
GA4では、複数のプラットフォームにまたがるユーザーの追跡を可能にします。AI技術と機械学習によって、ユーザーの行動を詳細に把握したり、未来の動向を予測できます。
さらに、サイト訪問者やユーザーのプライバシー保護機能も強化されています。
クッキー規制が強化される中、個人のトラッキング、クロスチャネルデータ測定、AIによる予測分析などを提供する革新的なツールです。

Google Analytics4とUAの違いは何か?

2012年に登場し、現在でも多くの人に利用されている第3世代のGoogle Analyticsのことを、ユニバーサルアナリティクス(UA)といいます。
UAは、次第に時代の流れとそぐわない点も出てきました。より詳しく分析するには利用者がカスタマイズしたり、外部ツールと組み合わせる必要があります。
2020年の10月に登場したGoogle Analytics4は、IT業界の2つの変革に対応するために設計、開発されました。
1つ目の変革は、ユーザーのウェブサイトからモバイルアプリへの移行です。
近年のネットユーザーは、従来のウェブサイトのみならず、モバイルアプリを頻繁に利用するようになりました。UAは、モバイルアプリのデータをうまく扱えるようには設計されていません。
2つ目の変革は、ユーザーのプライバシーに対する要求の高まりです。
クッキー規制の広がりなどで見られるように、ネットユーザーのプライバシー意識は高まっています。クッキー規制が広まる前に開発されたUAでは、ユーザー分析が困難です。
GA4は、この2つの変革に対応し、継続してアクセス解析できるように特別に設計され、開発されたものです。

なぜGoogle Analytics4(GA4)を使うのか?

GA4は、従来のUAにはない多くの新しい機能を備えています。
GA4が必要とされている3つの理由をご説明します。

オムニチャネル環境の分析が必須となった

スマホの普及やネット回線の高速化などに伴って、スマホアプリのユーザーが急増しています。
ユーザーがウェブサイトやスマホアプリなどの複数のプラットフォームを利用している場合、どのようにデータ分析すればいいでしょうか。
UAでは、プラットフォームを超えてユーザーを追跡することはほぼ不可能です。
近年のデジタルマーケティングは、「ウェブだけ」「スマホだけ」でそれぞれ完結するものではありません。
ユーザーが商品購入やサービス利用に至るまでに、PCのウェブサイトやスマホ・タブレットのアプリを行き来します。場合によっては、店舗に出向いて実際の商品を手に取って確かめることもあります。
このようなユーザー行動が当たり前になった現在では、オムニチャネル環境を分析できる新しい分析ツールの必要性が高まりました。

マーケティング技術が進化した

従来のUAでは、データを解析できたとしても、それをマーケティングにつなげることが困難なケースもありました。
例えば、「このユーザーは、あと一押しで商品を購入する確率が極めて高い」などの分析は不可能だったのです。しかし近年では、AI技術や機械学習によって、ルールやパターンを認識する技術が一般化しました。
それを応用すれば、需要予想、来店予測、10日後に解約しそうなユーザーの抽出などが可能になります。
ユーザー分析とマーケティング技術を統合した新しいツールの開発環境が整ったのです。

個人情報保護意識の高まり

近年拡大している「クッキー規制」も、データ分析に大きな影響を与えています。
例えば、アップルのブラウザーSafariやGoogleのChromeも、クッキー規制を取り入れています。
日本では改正個人情報保護法が施行され、ユーザーの同意を得ていないクッキーの利用はできなくなりました。
UAは、原則としてクッキーを利用してユーザーを分析しています。クッキー規制が強化されると、データ分析の精度が落ちることが懸念されています。
クッキー規制後も正しくデータを解析するために、新しい分析ツールの登場が期待されていたのです。

Google Analytics4(GA4)を活用するメリット

新しく改良されたGA4には、注目すべき機能と利点が数多くあります。
ここでは、GA4を活用するメリットを解説します。

オムニチャネル環境の分析が可能となった

UAでは、対象がウェブサイトに限られていました。スマホアプリのデータ分析は、利用者がカスタマイズしたり、別の専用ツールを利用する必要があったのです。
その点GA4は、ウェブサイトとスマホアプリの両者を1つで分析できるようになり、利便性が大きく向上しています。

進化したマーケティング技術の利用

GA4は、AI技術と機械学習を取り入れたことで、解析結果をマーケティングに応用できます。
GA4に搭載された機械学習を利用すれば、「7日以内に購入する可能性が高いユーザー」、「30日後にサービス利用額がトップ5%に入る可能性が高い既存ユーザー」、「10日以内に退会する可能性の高い会員」などの抽出が可能となります。
それを元に、Google広告や各種マーケティングに活用できるのです。
GA4では、ユーザーの行動を予測し、先回りしたマーケティングを実践できます。

個人情報保護に対応した分析が可能に

UAでは、ユーザーの識別に基本的にクッキーを利用していました。しかしクッキー規制により、その分析精度の低下が懸念されていました。
GA4では、より精度の高いユーザー識別の方法を採用しています。具体的には、User ID(会員|D、ログインIDなど)を利用します。
User IDが利用できないサイトでは、その代わりとして「Googleシグナル」を使います。
どちらの場合も、PC、スマホの両方の環境で Googleアカウントでログインしているユーザーについては、識別が可能になります。

クッキーに頼らないデータの分析方法を採用したのが、GA4なのです。

Google Analytics4(GA4)で得たデータの活用法

GA4が集めたユーザーに関するデータは、マーケターにとって「黄金の山」です。
ここでは、GA4で得たデータの活用方法を解説します。

ユーザーの行動を分析・活用する

GA4では、ウェブサイトとスマホアプリの両方でデータ収集と分析が可能となります。
この技術を利用すれば、ユーザーがどのウェブサイトをよく利用するのか、どのスマホアプリを好んで使っているのかが分かります。
その分析を元に、効果的な広告の場所、メッセージ内容、時間帯などを定めることで、ユーザーとの接点構築が容易になります。
最小の費用で最大の効果を得たり、LTVを高めるための課題解決に役立ちます。

収益を増加させる

GA4に搭載された機械学習を利用することで、「7日以内に購入する可能性が高いユーザー」、「30日後にサービス利用額がトップ5%に入る可能性が高い既存ユーザー」、「10日以内に退会する可能性の高い会員」などのデータを抽出できます。
このデータを利用すれば、ユーザーの属性に応じてGoogle広告を配信したり、キャンペーンなどで成約率の向上が期待できます。
すでにLTVの高いユーザーに対しては、特典などを提供することで顧客関係をさらに強化できます。
離脱する可能性のあるユーザーに対しては、無料相談を提供するなどの方法でアプローチが可能です。
その結果、より多くのユーザーを引き付け、最終的な利益の増大が期待できます。

まとめ

Google Analytics4(GA4)は、デジタルマーケティングに関する貴重な洞察を提供する強力なツールです。
GA4には、オムニチャネル環境の分析、AI技術と機械学習による未来予想、クッキー規制への対応など、数多くの利点があります。
ウェブ解析者やデジタルマーケターにとって、GA4にアップグレードすることで大きな利益を得られるでしょう。
GA4を導入するのは簡単です。手順通りに進めれば10分もかかりませんので、導入を先延ばしにする理由はありません。
GA4はまだ初期段階にあり、継続的に開発されています。競合他社に先んじて将来の優位性を確保するために、今すぐGA4を活用しましょう。

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